自傷行為について
ホーム > 自傷行為について

自傷行為について

2019年11月02日(土)11:21 AM







女性に多く、繰り返される傾向がある





子供が手首に傷をつけた(リストカット)ことを知った親は、さぞショックを受けることでしょう。自分の体に傷をつけることを自傷行為といい、頭を壁にぶつける、体につめを立てるなど、さまざまな行為がありますが、もっとも多いのがこのリストカットです。





右利きの人であれば、左手首の内側にナイフなどで横に傷をつけることが多いのですが、最近では手の甲や腕や肩など、広い範囲に傷をつけることもあります。





傷は浅いことが多いのですが、なかにはためらい傷もなく、いきなり深く傷つけて、すぐに外科的な処置をしなければならないこともあります。圧倒的に女性に多く見られ、何度か繰り返される傾向があります。怒り、後悔、自己嫌悪などがリストカットのきっかけになることが多いのですが、切ってしまった後は開放感のようなものがあるということです。





このような行為を身近な人に知られるのを嫌がる場合と知らせたがる場合がありますが、知らせたがる場合であっても、狂言自殺をはかっているわけではありません。つらさに耐えられないために行ったことですが、中には自殺にいたるケースもあります。





早めに専門家に相談を





自傷行為を繰り返す人の多くは、幼少時期からの親子関係が原因となって子供の自立が阻害され、精神的に未熟であるといわれています。何度か繰り返すと、家族はまたかという気持ちになるかと思いますが、傷の手当をきちんと行い、二度としてはならないことを簡潔に伝えます。ほうっておくと、傷が深くて手遅れになることもあります。





自傷行為の中には境界型人格障害という心のトラブルの現れである場合があり、ときには他人への暴力、家出などの行動をとったり、摂食障害を伴うこともあります。自傷行為を知ったときは、たとえ軽いけがであっても、必ず思春期の心の問題に詳しい専門家に相談することが大切です。





自傷行為事例





「自傷行為」を繰り返していたが、入院中に自信を回復し、「看護師になるのが夢」と語るようになったA子さんのケース兄、異父弟、義父、母親の5人暮らしで、他に家を出て男性と同棲している姉がいます。





母親は宗教に熱心で、それが原因でA子さんが2歳のときに実父と離婚しました。そして、9歳のときに再婚しています。義父は厳格で、反抗的なA子さんに飲酒して暴力をふるったこともあり、A子さんもなつかなかったといいます。





母親は元は厳しかったのですが、リストカット以来、甘くなりました。小学校時代は大きな問題はありませんでしたが、中学へ入ってから級友や教師にうまくとけ込めず、秋に入ってから抑うつや食欲不振に陥ったり、怠学ぎみになりました。





3学期に入って、自宅で日記を燃やし、リストカットをしました。精神科を受診し、入院となりました。入院中も、足のふるえ、心因性の視力障害などが起こっていますが、外泊中に持参した薬を大量服用し、こん睡状態になって救急病院へ入院しています。前の病院へ転入院し、その後、自宅から登校します。すぐに心因性の痙攣発作が出ましたが、病院へは戻らず、そのまま退院しました。





ところが、翌日、嘔吐して水分もとれず、救急病院へ行きました。食欲不振、手足のふるえ、自宅にいられないなどと訴え、入院を希望しましたが、1ヶ月間待機しました。この間、「手を切ると気持ちがいい」などと訴えたため、薬を増量しています。





境界性パーソナリティ障害と診断され





入院したのは中学2年生の10月中旬で、前の病院からの紹介状には境界例(境界型パーソナリティ障害)との診断名がついていました。





入院に際しては、持ち込み禁止品を持ち込んだり、それを点検すると反抗的となり、その後も友人に頼んで入手しています。担当医に「ほかの患者を相手にしないで、自分と好きなだけ話をしてほしい」と泣いて訴え、退院を要求することもありました。





病棟の日課には参加し、調理では自信が見られました。仲良くしていた衝動性の強い子が他の子に乱暴したとき、止めたことがきっかけで、他の子ども達に頼りにされるようになりました。担当医は「毎日一つ我慢する」という課題を出しています。





一ヵ月後に外泊したときは、母親の手伝いをし、義父と兄の弁当を作り、弟を励ましています。入院一ヶ月半後には、週の半分を家で過ごし、父母とよく話をするようになりました。





12月末から地元の中学に段階的再登校、3学期は自宅から登校、週末だけ病棟へ戻りました。欠席は1日もなく、学校が楽しいというようになりました。





3月中旬に退院、学校も家庭も順調で、無事に進級もし、「看護師になるのが夢」と語るようになりました。翌春には全日制の高校に進学しています。



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援