相談事例   片付けられない21歳のひきこもりの女性
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相談事例   片付けられない21歳のひきこもりの女性

2019年10月20日(日)12:18 AM




娘の件で相談します。もう21歳になります。高校は卒業したのですが、大学受験の失敗で特にはっきりとした目標もなくなり、「しばらく休ませて・・・・・」と言うので様子を見ていたら、誰とも会わなくなってしまいました。





尋ねてみると「いまどき、家事手伝いにはなれないのよ!」と怒りだしました。





よく遊んでいた同級生に電話をしてみたのですが、みなさん新しい進路を見つけていて、このままとり残されてうちの子はどうなるんだろうと、不安になってしまいました。





もともと父親とは仲がよかったのですが、父親はたまりかねて「はっきりしろ、いまどきおまえの言うとおり箱入り娘ってわけにはいかないんだからな!」と強く言ってしまいました。





それ以来、部屋には入れてくれず、散らかし放題のようなのです。





話しにもまったく応じてくれず、わたしも言葉に窮してしまいます。そろそろ親戚の目も気になりますし、うるさい人もいるんです。





「仕方ないわね、最近女のひきこもりも増えているらしいわよ」と義姉にも言われてしまいました。





どうしたら気持ちに整理がつけられるのでしょう?





片付けられない気持ちの背景には、見捨てられる不安があると思います。





同世代とうまくいかないことや、お父さんに言われたひと言に、「このままでは、いつかこの人生は置き去りにされたまま、捨てられてしまう」という、社会的死へのおびえを本人は感じていると思います。





この状態は「赤ちゃん返り」とか「退行」と呼ばれます。このとき、周囲は「もう子どもじゃないんだから」「大人気ない」「社会でやっていけないぞ」とはやしたてます。





しかしこの状態は、だだをこねるような「はっきりできない」、「説明できない」、「言葉にならない」世界ですから、「決める」、「片付ける」「責任を取る」関係を迫っても、見捨てられ感が強まってしまいます。





しかし、すべての言葉を拒否しているわけではなく、「おびえているんだね・・・・」など察する言葉さえ見つかれば、こうしたキーワードが心の鍵を開けることもあるのです。





親御さんはいつのまにか最高最大のセラピストに仕立てられ、「受容」・「共感」・「肯定」を迫られます。





しかしそれはお母さんやお父さんが、カウンセラーになることを望んでいるのではなく、カウンセリングマインドを通じて、親子関係がつながることを望んでいるのです。





社会的死におびえ、ひきこもる見捨てられ感は、こうした家族の態度を通じて命綱を見つけるのです。





「退行」にはまさに大人気ない汚れや当たりちらしが現れやすいものです。





そかし現実に赤ん坊に戻ることは不可能なのであり、大人にもなりきれない心の揺れに気づかないかぎり、彼らは永遠に「見捨てられるかもしれない」人生の綱渡りを続けることになるのです。





相談事例   子どもと会話ができない





息子は小学校からサッカー好きで、「選手になれなくても、競技場には行ってみたい」とよく話していました。





ひきこもりになって出られなくなってからも、わざわざ衛星放送をサッカーのために入れて、夢中で見ています。





わたしも主人も同じ画面に息子と同じ年代の選手を見つけると、ふびんで悲しくなってしまいます。





気の毒になって席をはずしたくなるのですが、いっしょに過ごす貴重な時間なので、緊張しながら座っています。





何か不自然で息苦しくなりますが、そういう態度が傷つけたりしないかと、テレビどころではないんです。





せっかくいっしょにいるのだから、何かきっかけづくりに話しかけてみたいのですが、あがってしまいます。





会話に何かポイントがありますか?





ご両親がサッカーを見ながら気になるのは、息子さんの視線や息づかいでしょう。





ここで気づくのは、お父さんもお母さんも息子さんに気がねしすぎて、逆にひきこもっていることです。





ひきこもると、当たらず触らず静かに刺激しない生活が、いつの間にか成立しやすいものです。





しかし気を使いすぎると、このムードはひきこもりを腫れ物にしてしまい、かえって風通しの悪い、息苦しさをつくり出してしまいます。





小さなかさぶたくらいにするには、何が彼らを傷つけやすいのか、そのポイントに気づいておくことが大切です。





テレビ観戦が彼を傷つけないとは言いきれませんが、ひきこもると花見にも行けないのですから、せめてテレビくらいゆっくりいっしょに見たいものです。





同じ番組を見ているだけでよいのです。「ワールドカップ」や「大リーグ」は、お茶の間にいるわたしたちにも一体感や連帯感を与えてくれます。





「わあ!」とか「エー!」とか面白ければ笑っていいのです。いっしょに桜を見て「いいなあ・・・・」あの気持ちです。





テレビに向かって、歓声をあげていても彼は傷つかないはずです。花見をしていてため息ばかりでは、話に花は咲きません。





気配りも度を過ぎると、気疲れになってしまうことに気づいていきましょう。





「対応」   会話のポイント





〇 明らかに傷ついた過去の話題は避けること。こうした記憶につながりやすい言葉を理解しておくこと。





〇 深い話は不快な話に変わりやすいこと。





〇 告白が新たな問題になりやすいこと。





〇 泣ける話は泣き叫ぶ事態を呼びやすいこと。





〇 子どものひと言に有頂天にならないこと。





〇 立て板に水では、一方的になりやすいこと。





〇 気配りしすぎると、疲れやすいこと。





〇 いっしょに見られるもの(音楽・スポーツなど好みの話題)を見つけること。




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