夫からおまえの育て方が悪いと責められる
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夫からおまえの育て方が悪いと責められる

2019年10月18日(金)6:10 PM






相談事例   「夫からおまえの育て方が悪いと責められます」





息子は現在19歳です。一浪して大学受験を迎えても、いっこうに受験の手続きすらしませんでした。一応、二浪目ということで、今度は予備校に行くように勧めました。しぶしぶ行っていましたが、かなりきつそうな様子だったので無理強いできずにいたら、すっかり行かなくなってしまいました。20歳の誕生日が近づいて、息子は焦りと不安でかなり落ち込んでいます。





また、来年も受験どころではないのは目に見えています。わたしには激怒する夫の顔が浮かんできます。その怒りが息子に向けられることをとても恐れています。一方で、ちょっとでも追いつめたら、手の届かないところへ行ってしまいそうで心配なのです。夫は常々息子に「おまえは情けない奴だ。そんなことでは今の世の中生きていけないぞ!甘ったれるな!」と吐き捨てるように言っています。





そしてわたしに向かって決まって「だいたいおまえの育て方が悪いからこうなったんだ!」と声を荒げます。息子は小さい時から、あまり自分を出さずにいるおとなしい子どもでした。そんな息子を歯がゆく思う夫は、なにかにつけて長男であるこの息子を叱咤激励してきました。わたしは側でいつもハラハラして「そんなに強く言うと、かえって萎縮してしまうから」と夫をたしなめていました。





すると、「おまえがそうやって甘やかすから根性のない子に育ったんだ!」と次はわたしをなじります。転勤による転校もさせましたし、転居して見知らぬ土地で中学校に進み、そこでいじめにあいました。からかいや無視に対して何も言えず(当時は親にも何も言いませんでした)、すっかり「自分はダメな人間だ」と自信をなくしてしまいました。





知っている人が誰もいない高校を選んで受験しました。1年、2年となんとか友達をつくろうとしたようですが上手くいかなかったようです。学校に行っても、ほとんど誰ともしゃべらずにすごしていたようです。きっと、辛かったと思います。勉強どころではなかったんだろうなと今になって察することができます。





人とコミュニケーションをとることに対する不安と、自分が人にどう見られているかの恐怖で、外に出ることに耐えられないようです。





回答





わが子が苦しんでいるのにどうしていいかわからず困り果て、なんとかしなくてはと心を砕いているのに、「おまえの育て方が悪い」と追い打ちをかけられるのは、ほんとうに辛いことだと思います。





父親よりも母親である自分のほうが、子どもの性格などがよくわかり、その子に合った接し方を工夫しているつもりでいるのに、父親である夫から非難されると腹も立ってくると思います。





「自分は仕事で忙しいから、子育てはおまえに任せた」と言っておきながら、子どもに問題が起こったら「おまえの育て方が悪い」なんて言われると、なんて勝手な人なんだと失望すら感じてしまいます。





過去はどうであれ、わが子の抱えている問題について夫婦で協力してやっていきたいのに、夫に過去を責められると「人任せにしておいて!」と怒りが湧いてくるでしょう。





おそらく父親も、息子の将来を思うと途方に暮れているのだと思います。毎日自分の職場で、自分の息子と同じくらいの歳の青年たちが、普通に仕事をしているのを目の当たりにしているのです。





そして、家に帰ってわが子を見ると、情けなさと不安でいっぱいになってしまうのです。この情けなさと不安と焦りを、夫婦で共有できるようにするにはどのようにすればよいのでしょう。





妻を責めるしかない夫の言葉の背景に耳を澄ましたり、気持ちを察する余裕を持てるといいのですが、なかなかむずかしいかもしれません。息子を理解するのに精一杯で、自分でもどうしたらいいのかわからない夫に、次のような言葉をかけてみてください。





「対応」   情けなさ、不安、焦りを夫婦で共有する





応答例





「あなたも〇〇(子ども)のことで苦しんでいるのね。わたしもどう育てればこうならずにすんだのか考えない日はないの」夫への理解の言葉と、自分の素直な気持ちを表明できれば理想的と言えます。試してみる価値はあると思います。「おまえばかりを責めて悪かった」という気持ちが夫の中に生まれていると思います。





相談事例   「親も歳をとるので、子どもの将来が心配」





親は歳をとる一方で、息子は精神的にも経済的にも自立しません。いつまでも親を頼る気なのでしょうか。こちらも歳をとるので、今後のことを考えると不安でなりません。





回答





50代以上の親たちは、自分の老後のことを考えると不安になります。このまま、この子はどうなってしまうのかしらと。時代はどんどん厳しくなって何を頼りにしたらいいのかしら、どうしたらいいのかしらと不安になります。





でも、それは若者たちも同じなのです。親の不安はそのまま若者にとっての不安になり、プレッシャーになります。そうするとますます社会に出ることができなくなり、自分を責めるか自分以外を責めることになります。





今の不快な感情に振り回され、将来のことを考えるゆとりはなくなります。この悪循環を一刻も早く断ち切らなくてはなりません。そして、将来のことを親に言われても、自分だってどうにもならないから苦しんでいるのに、身動きができないのに、「どうしろと言うの」ということになるのです。





「これからどうなるのでしょう」という親の不安は、どのような立場の人でも思うものです。親自身が解決していく必要があります。たとえば、福祉の世話になることもありうると考える、同じような状況の親達と情報交換をしながら、不安をともにして歩んでいこうと考える、また、親達が日常の問題を対話により解決するモデルを示すことも必要になるでしょう。





親は、「いつまでも親を頼りにしないで」と言います。金銭的な面では特にそうかもしれません。若者の立場からは、親を頼りにしてはいけない、頼ってはいけないという思いが強いのです。





しかし、心理的には頼っていないということです。金銭的に頼っているということは、よく認識しています。昔であったら、金銭的に自立することを優先的に考えましたので、心理的な自立はあまり考えないですんでいました。ここで大切にしたいのは、心理的に頼ることから自立を見通していくことなのです。





「対応」   お互いの不安や困難を抱えていく





不安というのは対象が見つかりにくいものです。不安の対象がはっきりすれば、不安解消につながります。親が不安をそのまま受けとめたら、心理的に安心するのではないでしょうか。本人が安心して、不安の対象を見つけようとする関わりを親が考えていくことが大切です。



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