相談事例~男性とまったく口をきくことができない女性~
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相談事例~男性とまったく口をきくことができない女性~

2019年10月11日(金)4:39 PM






相談事例





娘は、長いひきこもりの生活からようやく脱しつつあり、同性の友達もできました。でも、男性とはまったく口をきくことができません。父親からひどくしかられたことが心の傷となり残っていて、男性とは顔を合わせるのも嫌だといいます。女の幸せは結婚なのに、こんなことでは結婚もできないのではと心配しています。


回答


人間関係は、自分が試される場でもあり、自分に自信がもてないと人間関係から逃れようという気持ちが働きます。とりわけ異性との関係では、相手が自分をどう思っているかが気になって、かえってコミュニケーションがとれないということがあります。





また、父親など身近な異性から受け入れられていないと感じると、そのイメージが固定化してしまってすべての異性から拒否されると思い込んでしまうこともあります。





娘さんは、自分が受け入れられるような人間関係を求めて得られなかったために、傷つき、コミュニケーションをもてなくなってしまったのではないでしょうか。





「女の幸せは結婚」と思い込んで、「〇〇でなければ」とか、「〇〇になりなさい」というように、枠にはめ込んで考えるのではなく、娘さんをそのまま受け入れてあげることが大切です。同性とか異性とかの前に、両親が娘さんをありのまま受け入れてあげることが旅立ちへの出発点になるのではないでしょうか。





異性とのコミュニケーションは、その後に自然についてくるものです。B子さんは高校生のとき、誤解がもとで男性教師からひどく叱られ、学校から連絡を受けた両親からもひどい言葉で叱られたそうです。





事情を説明してもまったく聞いてもらえず、誰も自分の言うことを信じてくれないと思い込むようになって男性不信になっていました。男性教師と父親の顔が重なって、思い出すたびに悲しくて泣いてしまうそうです。





それ以来、人と会うことが怖くなってしまい、両親とも口をきかなくなりました。B子さんは、両親に受け入れてほしいのです。自分をありのままに受け入れてほしいと訴えていたのです。





自分が周りから認められないという不安が、人間関係への不安につながっているのです。しかし、お父さんにはそのことがうまく理解できなかったようです。





学校にも行かなくなって部屋に閉じこもるB子さんの心情が理解できず、叱ったり、無理に部屋から出そうとしたりしました。父親から「おまえなんか出て行け!」などというようなひどい言葉を浴びせるようなこともあったそうです。





お父さんのイメージが、男性全体のイメージにつながり、男性と話すと怖いという思いが植えつけられてしまったのです。自分を受け入れてくれる人がいて、自分の居場所があるということは、自分が存在するに値するという自信につながっていきます。





その自信があるからこそ、人は自分を人間関係のなかにさらすことができるのです。B子さんは、関東自立就労支援センターに通うようになって、何となく居場所の感覚を少しずつ取り戻していきました。





お母さんも、そのことが少しずつわかってきたようです。ありのままのB子さんを受け入れようと努力しているようです。しかし、お父さんのことがあってか、B子さんは、男性とのコミュニケーションがうまくとれませんでした。





関東自立就労支援センターに通ってくる若者たちのグループにも、男性がいるとなかなか入っていけないようです。お母さんは、「こんな状態で結婚できるかどうか心配です」とこぼしていましたが、必要なのは時間ときっかけだけなので心配することはないと思われました。





そして、きっかけは突然やってきました。B子さんの家を改装することになり、大工さんが家にやってきて仕事をすることになりました。B子さんは、毎日親方に叱られてばかりいる若い見習いの大工さんに興味をもったようです。





親方からひどく叱られるのですが、若い見習いさんは悪びれた様子もなく、親方から言われたとおりに一生懸命に仕事をしています。B子さんは、その姿にお父さんとは違う人間像を見たのでしょう。





以前のB子さんであれば、その見習いさんと自分を比べて、さらに自信をなくすようになってしまったかもしれません。でも、自分のことを受け入れてくれる人がいるということは、B子さんの気持ちを前向きにすることにつながっていったようです。





B子さんは思いきって見習いさんに声をかけ、二人は付き合うようになったのです。異性とのコミュニケーションがうまくいかない、話をすると傷つくのではないかと心配になる、というような場合、過去の苦い体験が心の傷になって残っていることがあります。





しかし、そのような記憶も、傷ついたときの相手とはまったく違ったタイプの異性がいることが発見できたことで、少しずつ薄れていくものです。受け入れてくれる人、居場所を持てるということがまずは大切だと思います。




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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援