不登校~問題点の指摘について~
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不登校~問題点の指摘について~

2019年09月27日(金)10:33 PM

 

 

 

再登校も社会適応も、不登校の現状という課題に直面化させることに他なりません。ですが、それ以前に、本人の課題となっていることを指摘し、考えさせたいと思うことがあります。

 

 

 

 

 

これは、どの事例でも必要というわけではありません。少なくとも、自分の考えについて内省的に振り返ることができる年齢になっていなければなりません。

 

 

 

 

 

子どもに指摘し、考えさせるのは行動パターンや考えや信念、あるいは価値観です。そして、それらが、問題を解決し、目標に到達するための妨げになっている場合や、今後の生き方を考える上で、弊害となりそうな場合に限られます。

 

 

 

 

 

たとえば、ある種の生真面目さや、他者の評価を気にすることで、不安や緊張をエスカレートさせるような考え方があります。「もっとしっかりしないといけない」とか「失敗してはいけない」などの考え方です。あるいは、無気力感や無力感を生み出す思考スタイルもあります。「今さら何かをしたって、どうしようもない」という考え方です。

 

 

 

 

 

一方、学校の価値から離脱しようとする考え方もあります。たとえば、「学校に行ったところで何の価値があるんだ」というような考えや価値観です。

 

 

 

 

 

これらの考えや価値観は、現状の辛さから身を守るためには役立ちます。あるいは、それまで生きてくるプロセスでは、役立ち、意味があった場合もあります。

 

 

 

 

 

したがって、面接の初期の段階では、それを問題にはしません。むしろ、そのままでよいと肯定を与えます。これが原則です。しかしながら、これらの考え方や価値観や行動パターンが、先に進むための弊害となることが本人自身の目にもクリアーになってきます。

 

 

 

 

 

このようなときに、どのように指摘をすれば良いのかが課題になります。その点が指摘されることは、本人にとっては辛いことなので細心の注意が必要です。

 

 

 

 

 

具体的なコツとしては、否定疑問文形式で尋ねる方法があります。そのときは、言葉の口調、語勢が重要になります。ゆったりと落ち着いて、柔らかい口調で支える雰囲気を十分にかもし出します。

 

 

 

 

 

それが問題で、本人が悪いという雰囲気を極力避けます。たとえば、次のように語ります。「『失敗してはいけない』と考えているんだよね。そのことで、かえって苦しい思いをしているように思えるんだけど・・・・・・・・違うかなあ?」

 

 

 

 

 

「『今さらどうしようもない・・・・・・』そう思っているみたいだね。一日が長くて、一年が短く感じるでしょう?このままではいけない・・・・・と思いながら、時間だけが過ぎていくよね。どうしようもない・・・・・・と思うことで、だんだん辛さだけがつのっていっているみたいに見えるけど、どうかなあ?」

 

 

 

 

 

「『学校に行くことに何の価値があるんだ』と思うことで、今の自分の生き方に意味を与えているように見えるけど・・・・・どうかなあ・・・・・」

 

 

 

 

 

問題点を一緒に考え、変化させていくには

 

 

 

 

 

大事なのは、問題点を指摘することではありません。そのことを課題として、一緒に考え、それを自分のよりよい生き方に変化させることです。問題となる思考パターンを一緒に考え、変化させるためには大きく二通りの方法があります。第一は、考えの中で論理的な飛躍が起きているところを見い出し、その例外を探します。

 

 

 

 

 

そして、そこに論理的な飛躍があることに気づかせます。論理的な飛躍とは「AならばB」と考えるところで、Aが必ずしもBにつながらないことを示すのです。

 

 

 

 

 

たとえば、「失敗する自分はダメなんだ」では、「自分は失敗をする」「自分はダメだ」の二つの成分があります。その二つの成分の論理的なつながりを問題にするのです。

 

 

 

 

 

たとえば、自分が最近した失敗談を例外として話します。そして、「・・・・・人は誰でも失敗するんだよね。でも、そんな失敗をする人はダメなのかなあ?」と問いかけます。

 

 

 

 

 

「失敗をしても、自分はダメで他の人は失敗してもダメではないと君は思うんだ。自分が失敗をしたときにだけ、自分はダメだって思うみたいだね。自分をダメだと思うと辛いよね。

 

 

 

 

 

わざわざ辛くなるように思ってしまうようだけれど、そのことで君は損しているよ。もったいないと思うよ」と本人の思考のプロセスを細かく確認します。

 

 

 

 

 

「人は誰でも失敗する。自分も失敗する。そこまではいいよね。人が失敗してもダメではないように、失敗した自分はダメだということはないはずなんだけれど、そのように考えることはどの程度確かだと感じられる?その通りだと思えるかなあ?」と本人のその考え方の確かさを確認していくのです。

 

 

 

 

 

あるいは、このような場合もあります。「母がずっとダメだと言ってきたので、わたしはダメになっちゃったんです」というような場合です。

 

 

 

 

 

「ちょっと変なことを言うけれど良いですか?・・・・・・・もしも僕がずっと君のことを東京タワーだと言い続けると、君は東京タワーになってしまうのかな?・・・・・あるいは、君を一寸法師だと言い続けると、君は一寸法師になってしまうのだろうか?」などと言います。

 

 

 

 

 

これが例外を提示し、考えさせることです。また、相手の使う論理構造をそのまま使い、子ども自身に論理的な飛躍を気づかせる場合もあります。

 

 

 

 

 

「『学校に行くことに何の価値があるんだ』と考えるんだね。で、君が学校に行かないことには、どんな価値があるように思うのかな?・・・・・・・教えてくれないかな?」

 

 

 

 

 

第二は、「絶対論的評価」と呼ばれるものを和らげる方法です。絶対論的評価とは、「○○しなければならない」「○○であらねばいけない」と強く思うことや、「だからダメだ」と強い断定をすることです。

 

 

 

 

 

これに対して、もう少し柔軟なものにできないだろうかと提案するのです。「そのほうが君の生き方がもっと楽になると思うけど・・・・・・・どうかなあ」と提案していきます。

 

 

 

 

 

「間違えないほうがいい」「間違えるのは残念だ」「間違いから学べることもある」「僕は間違えるけど、仕方がない」程度に切り替えることはできないか・・・・・・と語りかけていくのです。以上の方法は、認知行動療法や合理情動行動療法(論理療法)、あるいは認知療法などで行われている手法です。

 



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