依存しつつ自立する
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依存しつつ自立する

2019年09月21日(土)6:16 PM

 

 

 

 

子供の力を真に引き出すために、親や教師はどのようにしたらいいのでしょうか。子供は、人間は、といってもいいかもしれませんが、本来、生きる力をもち合わせているというのは私の主張の大前提です。

 

 

 

 

 

それは生き物、生物ですから、生物は生命力を持っていますから、ホモサピエンスである人間も生命力を持っています。人間は最も高度に進化を遂げた生物ですから、比較生物学者たちに言わせると、「高等動物として進化を遂げたゆえに生命力は他の下等動物より弱い」ようです。

 

 

 

 

 

しかし、生きる力そのものを否定する生物学者はいません。つまり、言い換えるならば、弱いながらも生きる力を持ち、その生きる力はその力を引き出してくれる先行世代、先達者によって高等動物であるがゆえに、他の下等動物にみられない巨大なる生きる力をわがものにする、そういう特徴を持っているといえるでしょう。

 

 

 

 

 

それゆえに子供力なるものは、子供の命を守り、子供を育む他者、仲間や親や教師、つまり大人によっていかようにもなるといってもいいのかもしれません。

 

 

 

 

 

いわば子供力を豊かに引き出す親でありたいし、教師でありたいし、大人でありたいものです。見方を変えれば、持ち合わせている子供力は、親によって教師によって大人によって引き出されるといってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

人間は他者の力を借りて、持ち合わせている力を発揮するということになるのかもしれません。それゆえに、「依存しつつ自立する」という命題が成立するということは、よく理解できるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

高等動物であるけれども、いやそれゆえに弱い生きる力を持っているがために、他者に依存することによって、ほかの動物に類をみない巨大なる生きる力をわがものにする、つまり、依存性が強いがために、自立する力がほかの動物にみられないほど発揮します。

 

 

 

 

 

そのいわば依存性は、自分以外の他者、つまり自分を守ってくれる人に依存します。よって子供から他者に自分を守ってほしいということを発揮することになるのです。

 

 

 

 

 

したがって、なぜ他者と交わり、社会性が人生を切り開く基礎であるか、という問いに対して、人間は、子供は他者の存在を前提にして未来に向けての生きる力を蓄えていきます。

 

 

 

 

 

いわば他者に依存することなしに自立できません。それは見方を変えると、他者と交わることを通してしっかりした自分を作るということです。

 

 

 

 

 

依存しつつ自立するという命題は、あえて社会性という観点で成立させるならば、社会性の豊かさは依存性の豊かさを育み、その逆も真なりということがいえます。

 

 

 

 

 

ですから、乳幼児期においては子供と親、とりわけ母子関係に子供が母親に依存するのです。思春期になって、子供が異性に関心を示し、異性との関係を成立させます。これは、思春期の社会性の発達です。その社会性はいわば彼女に彼に惚れる、仮に彼女に甘える、それが依存性といってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

依存しつつ自立するという命題は、いわば社会性の豊かさが依存性を育む、依存性の成立は社会性を育むという対の関係として考えていただいていいでしょう。

 

 

 

 

 

すなわち、自立を育むために個々の子供、人間は他者に依存し、他者と取り結び、他者を自分にとってかけがえのない人だと認知し、他者と豊かな交わりをします。このことが大切であるといってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

したがって、社会的ひきこもり現象や自己愛性パーソナリティ障害などを、子供から大人への移行期にあっての問題とすべき典型的な社会問題として取り上げましたが、あえて言えば、子供から大人への移行期にあって、すべての若者が直面する社会的課題は、自分の持ち味にフィットする社会的労働の発見と、自分の生涯の伴侶としてふさわしい異性を発見するという課題です。

 

 

 

 

 

これが子供から大人へ移行する最大の課題であり、しかもいずれも選択を必要とする課題です。このことは永い永い人類の歴史の中で「文化」として受け継がれてきました。

 

 

 

 

 

ゆえに、結婚は個々人の自由意思にある、結婚することもしないことも別にどちらとも人生にあって何の問題にすべきことでもないという考え方はその通りですが、歴史は、社会は子供時代から大人への移行期にあって、個々人に結婚を意識化させるに足る十分な条件を準備しているといってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

社会的ひきこもり現象やパーソナリティ障害に陥っている二十代、三十代の人たちは、仕事の発見や仕事の選択に迷いが強く、異性に対する関心が弱いといってもいいのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

多くの論者が最近とみに主張するキーワードとして「非婚」、未婚ではない「非婚」という現象を指摘するのは、何か事柄の本質を読み取る一つの手がかりなのかもしれません。

 

 



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