ひきこもり~学歴偏重と自明性の喪失~
ホーム > ひきこもり~学歴偏重と自明性の喪失~

ひきこもり~学歴偏重と自明性の喪失~

2019年09月15日(日)1:17 PM

 

 

 

 

 

学歴偏重主義が確立していくなかで、一九七○年代半ば以降、本来、安らぎ機能を持つはずの家庭において、子どもの学力の成就がすべてに優先する教育家族が先鋭化しました。

 

 

 

 

 

学歴偏重主義の社会においては、合理的にかつ効率よく何かを学ぶことがよいことであり、効果がすぐに目に見えてこないものは信じられない、やさしさや思いやりを持っている人のほうが、かえって損をし、生存競争に負けてしまうかのような砂漠化した社会であり、ひきこもるという行動には、学歴偏重主義への子どもの問いかけが集約されているという見解、あるいは、知が優先され、生き生きとした人間関係を育む情が軽視されてきた結果がひきこもりを生んでいるという主張もあり、両者とも知偏重や学歴偏重で失われたのは、察する心、思いやり、情などの人と人との関係、絆であるとしています。

 

 

 

 

 

この傾向は学業のみならず、昨今の運動・芸術などの達成主義にいたっても同様です。

 

 

 

 

 

また、現代の資本主義社会においては、若者の感性と、学校生活での集団主義的規範がそぐわないものになっており、ひきこもり現象も、その観点からとらえることの重要性が指摘されています。

 

 

 

 

 

その意味では、学歴主義を基盤とした自己に侵襲的な集団性や規範性からの回避、さらには、すでに内部に社会規範を組み込んでしまった侵襲的な自己から逃れようとする心理とともに、これまでは疑う余地の少なかった「学校へ行くこと」「義務教育」への自明性が曖昧になってきていることも見逃せません。

 

 

 

 

 

私の実感では、昨今、小中学校での不登校事例においても、登校への義務感からわりあいと自由で葛藤が伴わない「あせらない不登校」が急速に増えてきているように思われます。

 

 

 

 

 

豊かな合理主義社会の基盤にのっとった自明性の喪失は、集団教育はもちろん、就労や社会的活動へのコミットメント、究極的には生きることや自他の命の重さにいたるまで、多くの人の日常生活に色濃く影を落とし始めています。

 

 

 

 

 

「ひきこもりの問題は、社会的な自明性が衰弱していることにある」とされるとおり、ひきこもり現象はその典型例の一つでしょう。

 

 

 



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援