ひきこもりの相談事例~うまくいかなかったケース~
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ひきこもりの相談事例~うまくいかなかったケース~

2019年09月03日(火)10:38 PM

関東自立就労支援センターで実際にあった相談をご紹介します。

 

 

 

温厚でたいへんな努力家のお父さんは、ひきこもりの息子さんのことをとても大事に思っており、お母さんに対しても協力的でした。

 

 

 

 

お父さんは会社を経営しており、社会的には成功者で、自分の判断に自信を持っていました。

 

 

 

 

内に激しさがあり、とても頑固なところもありました。ご両親が、関東自立就労支援センターにカウンセリングに来られるようになり、親とまったく話さなかった息子さんは、お母さんとは話せるようになって、冗談を言い合えるくらいになりました。

 

 

 

 

やがて、お父さんが家で声を荒げることがなくなり、いやなことがあってもぐっとこらえるようになることで、息子さんはお父さんにも話しかけるようになり、それなりに会話もできるようになってきました。

 

 

 

 

息子さんは、かつて通院していた精神科の病院にも行かずにすむようになり、外出も少しずつ増えてきました。自分から楽器を習いに行ったり、NPOでボランティアをしたりするようにもなりました。

 

 

 

 

ここまでは、比較的順調に来ていたのですが、それでも仕事はずっとできないままで、お父さんはしだいにあせり始めてきました。

 

 

 

 

「何とか自分の生きている間に働けるようにしておかないと、自分が死んだあとで食べていけなくなるのではないか」と心配になりました。

 

 

 

 

息子さんと話すときも、暗に仕事に就くように勧めるようになり、一方でカウンセリングの場では、「あれはもう働きませんよ」と断定的に言います。

 

 

 

 

息子さんはその様子を敏感に感じ取りますから、お父さんと話すこと自体を避けるようになっていきました。

 

 

 

 

お母さんもがんばりやの性格が強く、息子さんを無条件に受け入れることに「がんばらねば」と思ってしまい、息子さんと接することに疲れやすくなっていました。

 

 

 

 

そして、お母さんもお父さんと同様、息子さんが働くようにならないことを気に病み、暗くなって体調を悪くして、残念ながら結局カウンセリングを中断せれてしまいました。

 

 

 

 

お父さんとお母さんが息子さんの将来を心配するのはごもっともで、気持ちもよくわかりますが、「働いてほしい」という期待を通して息子さんを見ることは、条件付きの関係になるということです。

 

 

 

 

息子さんにもその期待は伝わってしまいますし、ご両親のほうも期待に応えてくれない息子さんに不満を持ち、潜在意識で息子さんに対する否定感を持ってしまいます。

 

 

 

 

家族で話ができるようになり、動き出せるようになった今の状態を喜び、本人をあるがままに受け入れられたら、いずれ働けるようにもなったと思われます。

 

 

 

 

せっかく築いてきた親子関係を悪化させてしまった非常に残念なケースでした。

 

 



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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援