ひきこもりに関する質問~さまざまな症状と対応について~
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ひきこもりに関する質問~さまざまな症状と対応について~

2019年07月22日(月)3:25 PM

Q ひきこもっている子供が「死にたい」と訴えるのですが、自殺の心配はないでしょうか?

 

 

 

 

 

A ひきこもってる人はしばしば、自分に対する否定的な気持が高じて、自殺を口にすることがあります。

 

 

 

 

 

しかし、実際にそのまま死にいたるケースはごくまれです。

 

 

 

 

 

ただし、本当は死ぬ気はなかったのに、「はずみ」で死んでしまうということもあり得るので、楽観は禁物です。

 

 

 

 

 

また、「死にたい」という訴えに対して、「どうせ死ねないんだろう」「死ねるものなら死んでみろ」的な挑発をすることは、「はずみ自殺」を誘発する恐れがありますから、絶対にしないでください。

 

 

 

 

 

「死にたい」という訴えに対しては、「とにかく死んでほしくない」「死なれたら悲しい」という気持ちを何度でも繰り返し伝えることが最も大切で、理詰めの説得は逆効果になりやすいようです。

 

 

 

 

 

また、「うつ病」が背景にある場合や、PTSD(心的外傷後ストレス障害)がある場合(トラウマとなった出来事が、ありありと脳裏によみがえる「フラッシュバック」の症状があるなど)は、自殺の危険性はいっそう高まるので、治療を含めた緊急の対応が必要となります。

 

 

 

 

 

Q 自分のにおいが気になる(他人の視線が気になる・自分の容姿が気になる)ために外出できないと言うのですが

 

 

 

 

 

A ひきこもりに伴ってしばしば現われるのが対人恐怖、つまり人が怖いという症状です。

 

 

 

 

 

ただし、これは単に他人が恐ろしいというよりは、一般に「他人からどう思われるか」についての不安や葛藤が中心となります。

 

 

 

 

 

こうした葛藤は、時には自己臭恐怖、視線恐怖、醜形恐怖などの形をとる場合もあります。

 

 

 

 

 

自己臭恐怖は、自分の体から嫌なにおいがするため、皆が避けていくように感じる症状です。

 

 

 

 

 

視線恐怖には、公共の場所に行くと皆がじろじろと自分を見ているような気がする症状です。

 

 

 

 

 

逆に、自分が何かを見るとそれを汚してしまうように錯覚する、自己視線恐怖という症状もあります。

 

 

 

 

 

自分の顔や体つきが醜いと思い込んで外出ができなくなるのは醜形恐怖という症状で、時には容姿を変えようとして美容整形を繰り返すような場合もあります。

 

 

 

 

 

具体的な解決方法としては、とにかく安全な形で人間関係の場数を踏むことが大切です。

 

 

 

 

 

他人から肯定的に受け入れられる経験を重ねられれば、恐怖心は薄れていくでしょう。

 

 

 

 

 

治療やカウンセリングを受けたり、ときには不満を和らげる薬を使って、恐怖感や緊張感をやわらげるのも一つの方法です。

 

 

 

 

 

もちろん、家族も関わりも重要です。

 

 

 

 

 

対人関係を求めて外海に出航を繰り返す本人に対して、家族ができることは、本人が安心して帰れる港であり続けることかもしれません。

 

 

 

 

 

そのような港があれば、本人はたとえ傷ついても、傷をいやして再び新たな人間関係と向かっていく勇気を持つことができるでしょう。

 

 

 

 

 

傷つかないことが大切なのではなく、傷ついたとしても、それをいやす場所があることが大切なのです。

 

 

 

 

 

Q 「近所の人が自分の噂をしている」「表に駐車している車が自分を監視している」などの被害妄想があります。

 

 

 

 

 

A ひきこもっていると、時々「近所の人が自分の噂をしている」「向かいの家が布団を強くたたいているのは、自分への当てこすりだ」といった、ちょっと妄想的な訴えが出てくることがあります。

 

 

 

 

 

これを、「被害関係念慮」と言います。

 

 

 

 

 

「妄想」という言葉は厳密に言うと「統合失調症」(精神分裂病)などの精神疾患でしか使いませんので、「念慮」という言い方をします。

 

 

 

 

 

あるいは「妄想様観念」「妄想様反応」などとよぶ場合もあります。

 

 

 

 

 

ひきこもりに伴って二次的にこうした症状が起きることは珍しくありません。

 

 

 

 

 

ただ、その場合は、本人がなぜ被害的な訴えをしているのか、その筋道や因果関係が比較的わかりやすいことが多いのです。

 

 

 

 

 

これに対して統合失調症の場合は、独特の「奇妙さ」や「飛躍」がよく見られます。

 

 

 

 

 

とりわけメディアを巻き込むことが多く、「テレビ(あるいはラジオ)で自分の悪口が流れている」とか「電波や電磁波が送られてきて苦しい」といった訴えになりがちです。

 

 

 

 

 

ひきこもりに伴う二次的な反応ならば、ひきこもり状況が改善するなどによって、被害妄想的な訴えが減ってくることもよくあります。

 

 

 

 

 

しかし、精神疾患による場合は、薬物療法が必須になります。

 

 

 

 

 

○ 被害関係念慮(被害妄想)への対応

 

 

 

 

 

被害的な訴えに対しては、強い否定や理詰めの説得などは、ほとんど無効か、かえって思い込みを強くしてしまいます。では、どうすればいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

まず時間をかけて、繰り返し訴えに耳を傾けることです。そして、親からの”感想”聞くとして、「あなたの言うことはわかる気もするけれど、どうもお母さんには、そういうことがあるようには思えないんだけど」といったような、「曖昧な否定」の態度で接することをお勧めします。

 

 

 

 

 

それで被害感が消えるわけではありませんが、「議論」や「説得」よりは受け入れやすく、また信頼関係を傷つけることもないでしょう。

 

 

 

 

 

近所への「被害関係念慮」がある場合、引っ越しを希望する事例もありますが、転居で改善されるとは限りません。

 

 

 

 

 

むしろ頻繁に外出や外食に誘い出すなどして、外界との接触を促すことをお勧めします。

 

 

 

 

 

ある程度外出が可能になるだけでも、被害的な訴えが改善することはよく見られます。

 

 

 

 

 

また、「被害関係念慮」が高じて、「(僕の悪口を言っている)隣の家に殴り込む」などと言い出す場合もあります。

 

 

 

 

 

このような場合は、「もし暴力を振るえば、振るった側の非になるだけで解決にはならない。そういうことはやめてほしい」と繰り返し頼んでみることをお勧めします。

 

 

 

 

 

それで考えがすっかり変わることはないにせよ、多少は抑えが効くはずです。

 

 

 

 

 

本人も心のどこかで、止めてほしいと願っていることが多いものです。

 

 

 

 

 

実際に問題行動を起こしてしまった場合は、多少のことでもできるだけ警察に介入を依頼することです。

 

 

 

 

 

事を荒立てたくないと願うご家族は多いのですが、それでは問題は解決しません。

 

 

 

 

 

あらかじめ本人にもそのように告げることで、多少は行動を抑えられるでしょう。

 

 

 

 

 

多くの場合、一度通報しただけでかなり長期間、そうした問題を防げています。

 

 

 



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