保護者と親
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保護者と親

2019年07月20日(土)10:32 AM

赤ちゃんの親は、できない子を完全保護する「保護者」

 

 

 

 

 

人間の赤ちゃんは、未熟な状態で生まれてきます。

 

 

 

 

 

誕生から約 三カ月は完全な依存状態にあります。当然のことながら、この時期に完全な保護が受けられないと子供は生きてはいけません。

 

 

 

 

 

保育者(主に母親)は、この時期、まったく無力な子供を完全に保護します。

 

 

 

 

 

自分で自分の面倒が見られない子供のすべての生理的欲求にこたえます。

 

 

 

 

 

この時期の保護は、子供の「できない」状態に基づいての行為と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

自分ではおっぱいが飲めない、自分ではおむつを替えられない、自分では移動できない子供に代わって、保育者がそのすべての面倒をみます。

 

 

 

 

 

この時期の親の献身的な世話は、その後の子供の人格形成に大きな影響を与えます。

 

 

 

 

 

たくさん抱かれて、声をかけられ、よく相手をされた子供には安定した情緒が育ちます。

 

 

 

 

 

ですから、この時期の保護をおろそかにはできません。

 

 

 

 

 

同時にこの時期、充分に子供とスキンシップをとることで、親のほうにも子供に対する愛情や、しっかりと子育てをしようという心構えができてきます。

 

 

 

 

 

子供の成長には、目を見張るものがあります。何もできなかった子供が、寝返り、おすわり、ハイハイと自分で動けるようになってきます。

 

 

 

 

 

手で食べ物をつかんで口に運ぶようになり、言葉を話すようにもなります。

 

 

 

 

 

「できる」ことが日に日に増えていくのです。

 

 

 

 

 

子供にできることが増えるにつれて、親の保護は「支配」へと姿を変えていきます。

 

 

 

 

 

できることが増えることは、危険が増えることを意味します。

 

 

 

 

 

親は、大切な愛する子供を危険から守るために、子供に規制を加え支配しようとするのです。

 

 

 

 

 

危険なものに触れないように、親は「ダメ」を連発するようになります。指示や命令、禁止語が日々増えていきます。

 

 

 

 

 

「ダメよ。こっちへいらっしゃい。早く!」

 

 

 

 

 

突然走り出す子供を制止するために手をつなぎ、ベビーカーに乗せて出かけます。子供の安全を守るためには親として当然のことです。

 

 

 

 

 

この保護と支配の時期は、このあとに続く子供の自主性の開発と自立を促すうえで、とても重要な意味のあるときです。

 

 

 

 

 

それなのに、保護と支配が習性になってしまった親は、過剰に反応するようになり、子供の自由で自然な発達を妨げてしまいます。

 

 

 

 

 

私たち親はいつまでも、子供を「できない子」として扱うことが多いようです。

 

 

 

 

 

子供の成長にしたがって、親は保護者から「親」になる

 

 

 

 

 

子供の日々の成長は目覚ましく、間もなく保護も支配も必要のない時期がやってきます。

 

 

 

 

 

しかし、その成長に気づかない親は、それまでの延長で変わらず子供の保護と支配を続けてしまいます。

 

 

 

 

 

それは「かわいい子供を守りたい「きちんとしつけ、いい子に育てたい」、そして「自分もいい親でありたい」という、ごく当たり前の願望の表れです。

 

 

 

 

 

ところが、実際はそれが子供の自由を奪い、自ら伸びようとする芽を摘んでしまうのです。

 

 

 

 

 

子供の「できる」を認めず、「できない」ままの存在として保護し続けることで、子供の自立を妨げてしまいます。

 

 

 

 

 

保護という善意のもとに支配され、「できない子」として育てられた子は、傷つきながら大きくなります。

 

 

 

 

 

なぜなら、親が「保護」でいる限り、親から愛されるためには子供は「できない」存在でいるしかないからです。

 

 

 

 

 

無力な子供を守ろうとする親の母性愛は、そのままのかたちで維持されると、子供を「できない」存在へと育ててしまう危険性をはらんでいるのです。

 

 

 

 

 

子供が日々成長するのに沿って、親も日々成長し、対応の仕方を変えていくことが大切です。

 

 

 

 

 

では、私たち親はどのように成長していけばいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

子供の生きる力を育てるためには、子供の成長にしたがって、親は「保護者」から「親」へと成長しなければなりません。

 

 

 

 

 

保護者は「できない」子供を完全保護しました。そして、親には違う役割が用意されています。

 

 

 

 

 

親の役割は「できる」子供に対する援助です。

 

 

 

 

 

「できない」子であれば、親は手を出してやってあげる必要がありますが、「できる」子であれば、本人がやるのを見守ればいいのです。

 

 

 

 

 

「できない」という無意識のメッセージを受けながら育つ子供と、「できる」人としての扱いを受けて育った子供の人生は大きく異なります。

 

 

 

 

 

「援助」という言葉を辞典で調べると、「HELP(ヘルプ)」と「SUPPORT(サポート)」という言葉が並んでいます。

 

 

 

 

 

しかし実際には、この二つの言葉には天と地ほどの大きな違いがあります。

 

 

 

 

 

ヘルプは「できない」人のために、その人にかわってやってあげることです。

 

 

 

 

 

保護者がするのはヘルプです。一方サポートは、人を「できる」存在ととらえて、そばで見守り、より良くなるために必要な時には手を貸すことです。

 

 

 

 

 

サポートこそが、まさに親の仕事なのです。

 

 

 

 

 

小学校に入るころには、子供は親から離れていることが多くなります。

 

 

 

 

 

いつも親がそばで守ってあげることは不可能です。

 

 

 

 

 

でも、ここで子供自身が「できる子」の基本を身につけていたら、子供の社会生活の第一歩は自信に満ちたものになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

入学の時期を目指して、保護や支配の割合を減らしながら、子供の「できる」を増やしていくことが大切だと思います。

 

 

 

 



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