不登校・ひきこもりの子どもと家族
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不登校・ひきこもりの子どもと家族

2019年07月12日(金)8:25 PM

花一輪、お父さんの優しさを思い出します。

 

 

 

 

 

これはとても悲しい話です。不登校の娘さんの相談に見えられたお母さんが、切なそうに語りだしました。

 

 

 

 

 

その日、中学1年の娘さんがマーガレットを学校からもらってきたそうです。

 

 

 

 

 

そして彼女はそっとその花を一輪ざしにして飾ったといいます。

 

 

 

 

 

この子が3歳のころ、夫は休みになると3人で野山を散策し、道端に咲いている花を摘んでは空きビンに差し、食卓に飾ってくれたんです。

 

 

 

 

 

娘はとても喜びましてね。その影響なのか、この子も休みのたびに、野山に行っては花を摘んできて一輪ざしにしたのです。

 

 

 

 

 

夫の優しさをこの子もしっかり受け継いでいるんでしょうね。その夫がガンで急死し、1年が経とうとしています。

 

 

 

 

 

あの子は、翌日から朝起きられなくなったんです。

 

 

 

 

 

父親思いの彼女の気持ちを察し、わたしは言葉を失ってしまいました。娑婆の世界はなんと残酷なのでしょうか。

 

 

 

 

 

父親の死が、1年もの不登校につながったのです。いつもそばにいる母親よりも、たまにいっしょにいる父親にこそ、深い思いが残っているのかもしれません。

 

子育ても任され、家事もやり、帰宅が遅くなれば寝ずに待ち・・・・・・なのに、夫はいつもわたしのことを「バカだな」と言うのです。

 

 

 

 

 

はじめは、軽い気持ちで受け流してきたし、自分もそんなに偉いとは思っていなかったので、それほど抵抗感がなかったのですが、最近、子育てで意見が対立することが多くなり、夫は、本気で「バカだな」と言っているように思えてきたのです。

 

 

 

 

 

中学生になる息子さんのことで相談に来られた40歳になる母親の言葉です。

 

 

 

 

 

「バカ」という言葉はそうやすやすと使えるものではないと思います。相手の心に傷がつくからです。でも、わたしも含めてつい軽い気持ちで使ってしまう言葉でもあります。

 

 

 

 

 

「本気でそう思っているわけではない」と言い訳しても、言われた本人が本気だと受け取ってしまえば、冗談でも軽い言葉でもなくなってしまいます。

 

 

 

 

 

「バカだな」のひと言で、会話の結論を導き出しているような気もします。

 

 

 

 

 

上位に立っている(と思っている)者が、手軽に使う言葉だけに、相手は屈辱感をともなって受け取ってしまうことも多いのです。

 

 

 

 

 

「バカだな」ではなく「そうかもしれないな」「なるほど、そういう考えもあるのか」等の言葉で、理解を示したいものです。

その母親は、とても苦しそうな表情で、不登校から引きこもりになって苦しみもがいている娘さんの幼いころの思い出を語ってくれました。

 

 

 

 

 

父親が娘の心の中からいなくなって、娘がどんなに寂しかったことか・・・・・。

 

 

 

 

 

そのことを何度も夫に訴えたのに、少しも耳を貸そうとしなかったことが残念です。

 

 

 

 

 

娘が「お父さんは?」とたずねるたびに「お仕事がいそがしいのよ」と何度も言い訳をしなければならなかったときのつらい心・・・・・・。

 

 

 

 

 

あの娘の小さいときの口癖を夫は覚えているでしょうか。「お父さんが優しいからわたしも優しいのよ」って。

 

 

 

 

 

母親は、過ぎ去ったときの流れを、やるせない気持ちでこんなふうに振り返ったのです。

 

 

 

 

 

子どもがまだ小さいころ、父親は忙しくてもその微笑みに魅せられていっしょにいる時間を心がけたといいます。

 

 

 

 

 

娘は、そのお父さんはどこのお父さんよりも素敵だったと感じていたそうです。

 

 

 

 

 

そして、優しく力強いお父さんは、小言の多いお母さんより包容力もあって大好きだったと・・・・。

 

 

 

 

 

お父さんも優しさにお母さんがうなずくと、娘は母親の目を見て、「お父さんが優しいからわたしも・・・・・」と確認を求めたほどだったのです。

 

 

 

 

 

会社人間でもいいから、お父さんの声を聞きたいのだと思います。それが娘さんと母親の切なる願いなのだと思います。

子育てに疲れ、夫とのすれ違いに心が遠のく母親が、いじめを苦にして登校を拒否している子どもの相談にやってきました。

 

 

 

 

 

面接室で会った母親は、心身ともにぼろぼろでした。にもかかわらず、なおも子どものことに一心になって心配しているのです。

 

 

 

 

 

母親はすごいなあとつくづく思ってしまいました。そんな母親でもすがりたいときがあるのです。助けてほしいときがあるのです。なぐさめてほしいときがあるのです。心を癒したいときがあるのです。

 

 

 

 

 

ちょっとの時間でしょう。ひと言「帰りは遅くなる」「子どもは寝たか」って電話なりメールがほしかったんです。待っているわたしの気持ちを少しは理解してほしいです。

 

 

 

 

 

電話でもメールでもいいのです。「大丈夫か」と、たった数分の時間でつながる夫からの連絡を待っていたのです。

 

 

 

 

 

いつ帰ってくるかわからないまま待っているほど心細いものはないんです。家族それぞれ、互いの存在を確かめていたいんです。今、どこで、誰と、何をしているのか。干渉ではなく気にかけているんです。

 

 

 

 

 

と語る母親は実に多いのです。人は自分に理解と関心を向けられたとき「受け入れられている」と思えるものです。

 

 

 

 

 

信頼を得るためにわたしたちはコミュニケーションをとっています。

 

 

 

 

 

「家族のことを心配しているよ。みんな、どうしてる?」たったそう言うだけで、夫も精神的な家族の柱として立つ事ができるのです。

 

 

 

 

 

家族一人ひとりが支柱なのです。

 

 

 

 

 

夫に全面的に依存するという意味ではなく、とりあえず家族の道筋のたたき台を作ってほしいのです。

 

 

 

 

 

頼りになるというのはそういうことなのだとわたしは思います。

 

 



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