ひきこもりの相談事例~このままではいつまでも自立できないのではと心配する親~
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ひきこもりの相談事例~このままではいつまでも自立できないのではと心配する親~

2019年07月03日(水)1:04 AM

相談事例

 

 

 

 

 

息子は大学に入学したものの、ちっとも気乗りがせず、それでもなんとか1年は通っていたようですが、2年生になって間もなく連休明けから行かなくなってしまいました。

 

 

 

 

 

理由については一切口にしませんでした。訳もわからないのに認めることはできず、妻と2人でずいぶん責めてしまいました。

 

 

 

 

 

単に怠けているのではないか、だらしないとしか思えませんでした。するあっという間に自室に閉じこもってしまい、家族の誰とも口をきかなくなったのです。

 

 

 

 

 

食事も一食くらいしかとらなくなり、わたしたち夫婦は非常に慌てました。どちらかが焦って不安になると、「これ以上追いつめてはいけない」とお互いに言い聞かせてきました。

 

 

 

 

 

相談に行っても「そっとしておいてあげてください。受容してあげてください」と言われるので、親としてこのままでいいのかと心からの納得はできないまま、何も言わずにきました。

 

 

 

 

 

長いようであっという間に6年が経ってしまいました。最近は本人の好きなようにさせているので、家では自由にふるまっています。

 

 

 

 

 

昼近くまで寝ていて、ゆっくり起きてきて食事をとります。CDを聴いたり、中学時代部活でやっていたサックスを吹いたりビデオを見たりと快適そうです。

 

 

 

 

 

その姿を見ていると、「しばらくはそれでいい」という気持ちと「このまま、この楽な生活に甘んじてしまうのではないか」という不安との2つの心の揺れ、父親のわたしのほうが落ち着かなくなってきています。

 

 

 

 

 

わたしたち両親が元気な間は、息子を養うことくらいできますし、そうしてやりたいとも思っています。でもわたしたちが病気になったり死んだりしたらどうなるのでしょうか。

 

 

 

 

 

それを思うといてもたってもいられません。このまま放っておいて自然に自立できるとは思えません。わたしは来年定年退職しますが、今なら部下に頼んで息子に仕事を世話することも可能なのです。

 

 

 

 

 

今、就職のことを息子に言いだすのはまずいのでしょうか。

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

 

親であれば、わが子の自立を強く願うでしょうし、自分たちがいなくてもなんとか生きていけると思えなければ死ぬに死ねません。

 

 

 

 

 

だからこそ、わが子の自立のために何かしないではいられず、ただ見守ることは何もしないことのように思えて、いてもたってもいられなくなります。

 

 

 

 

 

見守るというのは、ただ眺めていることではありません。

 

 

 

 

 

守るというのは、わが子が安心感を抱けるように支えることになります。そうなると、そっとしておくことは確かに最初は脅威を取り除くことになるのでとても大切ですが、いつまでもそのままだとどうなるのかという不安にかられ始めます。

 

 

 

 

 

でも、なかなか身動きできません。この不安な気持ちや葛藤にふれ、添っていくことが真の意味で見守ることと言えます。

 

 

 

 

 

ところが子どもたちは心の揺れをあまり表しません。「何とかしないと不安。でも何をしたらいいのかわからない」などと言い出そうものなら「だったら、そろそろアルバイトでもしたら」と言われてしまいます。

 

 

 

 

 

となると、まるで何も考えずにのんきに暮らしているようなふりをするしかないのです。後になって、彼らはそのことを「心が休まった日なんて、1日もなかった」と言います。

 

 

 

 

 

「ゲームをしていても、楽しいと思ってやれたことなんかなかった」とも。

 

 

 

 

 

子どもの心の揺れに添うというのは至難のことです。周囲のほうが不安を解消したくてあれこれまた押しつけたくなります。

 

 

 

 

 

かといって、これでも決して何も声をかけないことでもありません。何をどう始めていいかわからない不安や、まだ動けないという苦しさに添うには、親側の持っている情報や具体的支援を提示することも必要だと思います。

 

 

 

 

 

ただし、渡し方に工夫が必要です。「受け取らなくてもそれはあなたの自由だ」という雰囲気でそっと目の前に置くようなイメージになればいいのです。

 

 

 

 

 

それを無視できたり、恐る恐る受け取ってみたり、恩着せがましく承諾できれば子どもたちはとても助かります。

 

 

 

 

 

具体的に可能性を感じることが支えになる時期もあるのです。

 

 

 

 

 

相談事例   仕事の選び方でアドバイスは?

 

 

 

 

 

息子はインターネットや新聞やチラシの求人欄を見たりするのですが、自分で電話をするというところまでいかないのです。仕事の選び方で何かよい方法はありますか?親としてどんなことができるのでしょうか。

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

 

仕事の選び方について

 

 

 

 

 

求人欄に出ている仕事は、その仕事に対するイメージが本人と親とで違う場合があります。親から見たら、「こんな販売の仕事は簡単でしょ」と思っていても、本人にとっては大変な場合が多いのです。親の思い込みで断定しないほうがいいでしょう。

 

 

 

 

 

仕事先の雰囲気について

 

 

 

 

 

仕事内容よりも、その仕事をしている環境が本人にとって継続しにくいという場合があります。たとえば、ある作業をしている場でアルバイトをした若者は、金属音が絶えずしていて、その音にまいってしまいました。

 

 

 

 

 

感受性の強い若者にとって、かなり辛い体験です。継続するのは難しいでしょう。快・不快は個人差がありますので、「そんなことはわがままだ」と言われてしまっても、理解されない苦しみだけが残ります。

 

 

 

 

 

仕事以外の場面の対応に悩む

 

 

 

 

 

仕事をしているときより、休み時間の過ごし方を悩む場合もよくあります。休み時間は役割がないので何をしたらいいかわからず居心地が悪いのです。

 

 

 

 

 

無理して同僚に合わせてしまったり、逆に浮いてしまったり苦痛な時間を体験します。仕事時間より休み時間が苦痛でやめたという若者も珍しくありません。

 

 

 

 

 

電話の仕方について

 

 

 

 

 

電話等をする場合でも、本人が練習することが必要です。おおかたの人は緊張しますので、練習の必要があります。まず体験的練習行動をすることから、社会に馴染むということです。

 

 

 

 

 

ひきこもりの若者はとても礼儀正しい人が多いのですが、声が小さく聞こえない状況が自信がないという評価につながりやすいので、アルバイトをする前に、電話のかけ方を練習する必要もあります。



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