不登校の登校強制について
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不登校の登校強制について

2019年06月29日(土)11:02 PM

登校しようとしない子どもを無理にでも学校に連れて行ったほうがよいかもしれない、という迷いが生じることがあります。

 

 

 

 

登校強制法について考えてみましょう。

 

 

 

 

1.あらためて登校強制法について考える

 

 

 

 

登校強制法は、とてもわかりやすい方法です。また、「困難に出会ったときに、避けずに乗り越える」というわたしたちが生きる知恵として身につけている態度とも重なるために、案外共感しやすい方法でもあります。

 

 

 

 

それは「学校に行きたくない」とわが子が言ったとき、「がんばって行ってごらん」と諭したり、「いっしょについて行ってあげるから休まないようにしよう」と励ましたりすることは、親としてはごく自然なはたらきかけではないでしょうか。

 

 

 

 

無理にでも学校に行かせようとすることもです。

 

 

 

 

学校生活は誰にとってもいつも順風満帆とは限らず、さまざまな困難や挫折もあるかもしれないけれども、それらを克服して歩んで欲しい、そう願う親は少なくないはずです。

 

 

 

 

また、「今、学校を簡単に休んでしまえば、このままずるずると行かなくなってしまうかもしれない」という心配や不安から、「不登校が長引く前に手を打ちたい」と考える場合もあるでしょう。

 

 

 

 

子どものほうも学校に行きたい気持ち、行かなければならない気持ちと、行きたくない気持ち、休みたい気持ちが葛藤状態にあり、ちょっと背中を後押しされたら登校できる場合もあるでしょう。

 

 

 

 

登校強制法は不登校指導の中ではあまり声高に言われませんが、不登校まで至らない段階の子どもとの関わりの中では、よく行われている方法なのです。

 

 

 

 

2.強制登校法を行う場合のポイント

 

 

 

 

(1)必ず親が行う

 

 

 

 

教師の役割は、親の不安を支えることと、親に強制登校の具体的方法や留意点をアドバイスすることです。

 

 

 

 

教師が強制登校法を買って出ると、親は受け身になり、さらに本末転倒して、教師へのはたらきかけを拒むわが子に味方したりして、教師と子どもとの信頼関係ばかりか親との信頼関係までが壊れかねません。

 

 

 

 

(2)強制登校法の条件

 

 

 

 

①不登校になりかかりの時期、もしくは不登校の初期であること、②小学校低・中学年の、親がまだ体力的に子どもに勝る時期の子どもであること(親より体力が出てくると子どもの足1本動かすだけでもたいへんで失敗しやすい)、③家庭に子どもの不安をかきたてる夫婦不和、家庭内葛藤などがないこと、④学校に登校の障害となるいじめなどの現実的な問題がなく、子ども本人も訴えていないこと、⑤子どもが登校しようかしまいか葛藤状態にあり、親の顔色をうかがうなど判断を決めかねている場合、などの条件がそろっていることが強制登校法の条件です。

 

 

 

 

(3)注意点~親へのアドバイス~

 

 

 

 

①子どもに心身症状(吐く、下痢、頭痛など)が見られる場合や心身ともに衰弱している場合、情緒的な混乱が見られる場合は登校強制法は行わない。

 

 

 

 

②はじめから無理に登校させるのではなく、登校へ向けてのはたらきかけをまずはいろいろ試みてみる。

 

 

 

 

子どもを励ます、少しずつ段階的に学校に近づいてみる、途中まで車で送る、親がいっしょに登校する、など。

 

 

 

 

③物やお金で誘ったりしてはいけない。

 

 

 

 

④子どもを叱責したり、非難したりするのではなく、「がんばって学校に行こう」と毅然とした態度で伝える。

 

 

 

 

⑤少しでも前進が見られたら必ずほめてあげる。うまくいかなかった場合は、はたらきかけを切り上げ、親のほうも気持ちを切り替える。

 

 

 

 

⑥まずは3回続けて試み、様子を見る。

 

 

 

 

不登校に関する素朴な疑問

 

 

 

 

1.「不登校は怠けだ」という考え方への回答

 

 

 

 

まず結論的に言えば、不登校の子どもの中には確かに「怠けだ」としかいいようのない子どもがいます。

 

 

 

 

しかし、だからといって、「不登校は怠けだ」と言い切ることは正しくありません。

 

 

 

 

つまり、不登校という現象は同じでも、登校しない・登校できない子どもたちの問題は実に多様なのです。

 

 

 

 

「不登校」という呼び方は、わが国では1980年代後半から一般的になりました。

 

 

 

 

それ以前は「登校拒否」という呼び方が一般的でした。

 

 

 

 

「登校拒否」という呼び方の前には、「学校恐怖症」という呼び方がありました。

 

 

 

 

さらに不登校研究の歴史をさかのぼると、「子どもが学校に行けない・行かない」問題に注目した初めての研究は、1932年に発表された米国のブロードウィンの研究に行き着きます。

 

 

 

 

彼はこの問題を「怠け」に準ずるタイプとみなしたのです。

 

 

 

 

その後、1941年に、やはり米国のジョンソンが「学校恐怖症」の研究を発表します。

 

 

 

 

彼は怠けとは異なるタイプの不登校の子がいることを世に知らしめたのです。

 

 

 

 

一般に不登校・登校拒否研究はこのジョンソンから始まると言われています。

 

 

 

 

2.同じ不登校でもさまざまなタイプがある

 

 

 

 

それでは「不登校」という現象の背後に、「登校拒否」「学校恐怖症」「怠学」などはどのような関係で存在しているのでしょうか。

 

 

 

 

学校を怠けるタイプ、すなわち怠学には神経症的登校拒否が重なっている部分があります。

 

 

 

 

普段は学校に行かずゲームセンターなどに入り浸っており、一見怠けているように見えるのですが、学校から電話がかかってきたりするとお腹が痛くなったり、焦りだしてイライラしたりするなどの側面が見られる子どもです。

 

 

 

 

つまり、純粋な怠けによる不登校は確かに存在するのですが、それ以外の不登校も多く存在し、「怠け」による不登校は、不登校の子どもの中のごく一部なのです。

 

 

 

 

また、時代とともに不登校のあり方も変化してきました。

 

 

 

 

「怠学」「神経症的登校拒否」「心身症による不登校」などの境界がどんどん曖昧になってきています。

 

 

 

 

また数は多くはありませんが、「精神病による不登校」もあります。

 

 

 

 

「怠けだ」とばかり思っていた行動が精神病の症状である可能性もあるのです。

 

 

 

 

「怠け」と言い切らずに、探求的にかかわる姿勢が不登校指導には求められるのです。

 

 

 



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