ひきこもりの初期の興奮・緊張を鎮める
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ひきこもりの初期の興奮・緊張を鎮める

2019年06月26日(水)3:02 PM

ひきこもりの若者たちは、その初期に暴力や破壊など荒れた行動を伴うケースが少なくありません。

 

 

 

 

 

いわゆる家庭内暴力で、外での暴力の例はまったくないわけではありませんが、ほとんどありません。

 

 

 

 

 

中・高生の場合は、この傾向が非常に強く、特に男性に顕著です。

 

 

 

 

 

少数ですが女性にも、刃物を持って母親を脅したり、抑えようとした父親を罵倒して暴力を振るったなどの例はあります。

 

 

 

 

 

このときの症状があまりにも強烈で家族を悩ました場合、その後の家族の対応に支援の躊躇や放棄など否定的な面が見られることが多いのです。

 

 

 

 

 

このためにも、家族を含んだ支援の態勢が重要だと思います。

 

 

 

 

 

家族を支援することと、家族と共に支援することです。

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

K君のケース

 

 

 

 

 

中学生で不登校気味だったK君は、高校に入った直後から母親を脅し、刃物を振り回し暴れました。

 

 

 

 

 

あるとき、止めに入った父親にも暴力を振るい、父親は小指の骨を折る怪我を負いました。

 

 

 

 

 

たまりかねて振るった父親の道具で、彼も顔に大きな傷を受けました。

 

 

 

 

 

その後も何かあると暴れ、警察に相談するも「家庭の問題の範囲」と取り合ってくれませんでした。

 

 

 

 

 

その数ヵ月後に大きな荒れがあって、関東自立就労支援センターに両親が連絡してきました。

 

 

 

 

 

わたしが駆けつけたとき、彼はひもで縛られ、両親に押さえつけられていました。

 

 

 

 

他人が入ると荒れが止む場合が多く、このときもそうでした。

 

 

 

 

 

わたしに対して「助けて、両親がこんなことをするんです」と泣きながら訴えます。

 

 

 

 

 

両親を説得してひもを解いたら、彼は自分の部屋に入り込んでしまいました。

 

 

 

 

 

警察に依頼して、関係の病院に入院させてもらいました。

 

 

 

 

 

3ヶ月ほど入院し、1年ほどを経て彼は元気にわたしたちの運営する居場所にやってきました。

 

 

 

 

 

その後3年ほどブラブラして、「この仕事ならできそうだし、友達も一緒だから」と言って社会復帰しました。

 

 

 

 

 

T君のケース

 

 

 

 

 

母親を蹴りまわし、母親の肋骨を折ってしまった高校生のT君がいました。

 

 

 

 

 

彼も高校に入った頃から荒れ始めたのです。父親は単身赴任で、週末にしか帰ってきません。

 

 

 

 

 

中学生のときからそうでしたが、学校ではあまり目立たないそうです。

 

 

 

 

 

この頃は学校でも誰とも話をしないで、家ではゲームばかりしていました。

 

 

 

 

 

担任がクラブの顧問でもあって、彼とは話ができました。

 

 

 

 

 

暴力を振るったら母親は家を出ることにして、近くに部屋を借りました。

 

 

 

 

 

担任との接触を密にするとともに、担任が独身男性だったこともあって、彼のもとへときどき訪問し、見守ることにしました。

 

 

 

 

 

荒れて、母親が家から出たときなど泊まってもらったりしました。

 

 

 

 

 

荒れて母親に暴力を振るうと、「約束」どおり母親は家を出ます。

 

 

 

 

 

そんな生活をしているうち、いつの間にか母親との関係も元に戻り、卒業の頃には父親も戻ってきて、以前の生活に戻っていました。

 

 

 

 

 

彼は短期の不登校を経験しただけで、ひきこもりにならずにすみました。

 

 

 

 

 

O君のケース

 

 

 

 

 

大学を卒業して研究所勤め3年目のO君は、母親を責め続け、暴力をふるってお金を脅し取ります。

 

 

 

 

 

父親の前では無理難題を言わないので、「おまえが甘いからなめられている」などと父親は言うのですが、誰もいないと母親を攻撃し、脅し続けるのです。

 

 

 

 

 

職場では、1年目は上司の指示に素直に応じ、真面目で熱心に仕事をしていました。

 

 

 

 

 

年月が経つにつれ、だんだん任されてくる範囲が広く、責任も重くなってきました。それに伴って自分の仕事の進め方を同僚にも押しつけるようになってきました。

 

 

 

 

 

少人数の女性の多い職場ですから、誰も彼を止めることができませんでした。

 

 

 

 

 

周りの人に潔癖・完璧を求め、自分も連日連夜まで製品の整理などをしていました。

 

 

 

 

 

周りからの苦情もあり、上司が何度か注意しましたが、彼はけっして止めようとはしませんでした。

 

 

 

 

 

3年目になって会社は、「療養」を求めて彼を休職にしました。

 

 

 

 

 

ひと月ほど経って、買い物に行った近所の店で、店員と話しているうちに急に腹を立てて店のガラスを割る事件を起こしました。

 

 

 

 

 

母親への暴力も止まないので、こと細かに彼の行動を記録して、その頃はすでに事実を知った父親とともに本人を連れて病院へ行ったのですが、医者は「病気ではない」と診断し、入院を拒否しました。

 

 

 

 

 

医者の前では極めて冷静で、事件を起こすなどとは考えられないように見えるのです。

 

 

 

 

 

母親はふつうに生活できなくて、彼から逃れて別居することにしました。

 

 

 

 

 

 

ときどき父親がひとり暮らしの子どもの元を訪れています。

 

 

 

 

 

そのほか、壁をたたき穴を開けるなどを繰り返し、近所から連日のように注意。非難され転居した、母親に熱湯を浴びせた、など荒れた例はあげればきりがありません。

 

 

 

 

 

他人への暴力や破壊はありませんが、不満を言い続け自分を責め続ける、自傷行為を繰り返すなど、感情面での極めて不安定な時期です。

 

 

 

 

 

女性の場合は、暴力行為は少ないのですが、過食や拒食を繰り返す摂食障害が多く、醜貌恐怖、自傷行為なども目立ちます。

 

 



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