不登校の子供に対する教師の対応
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不登校の子供に対する教師の対応

2019年06月04日(火)4:04 PM

教師がよかれと思ってとった行動や指導方法が、子どもと学校との距離をさらに広げてしまうことがあります。

 

 

 

 

 

その背景に、教師が子どもの現状や問題などをとらえきれずに、たった一人で対応方法を判断してしまうという点があります。

 

 

 

 

 

学校内外のさまざまなリソースを活用したチームアプローチが求められます。

 

 

 

 

 

不登校の背景と教師の対応

 

 

 

 

 

子どもたちにとって、学校内で構築することができる対人関係は、友だちとの間、そして教師との間にだけ存在すると言ってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

それゆえ、友だち・仲間関係とともに教師との関係をめぐる問題は、子どもが学校へ行きたくなくなる、学校に戻りたくないと思わせる、いわゆる登校回避感情を形成する要因となることがあります。

 

 

 

 

 

教師による一方的で行き過ぎた指導やその後の対応のまずさによる子どもとの関係の悪化などがこれにあたるでしょう。

 

 

 

 

 

子どもと学校との距離をさらに広げてしまう教師との関係

 

 

 

 

 

対教師関係をめぐる問題には、これ自体が不登校のきっかけとなる場合とともに、教師が不登校の状態にある子どもと関わる中で、よかれと思ってとった行動や指導方法が逆に作用し、子どもと学校との距離をさらに広げてしまうこともあります。

 

 

 

 

 

以下にその事例を見てみましょう。

 

 

 

 

 

「事例1」

 

 

 

 

 

もともと勉強が苦手で、友だちも少なかったA君です。たったひとりの親友が転校してしまい、まったく学校に行くことができなくなりました。

 

 

 

 

 

その後、相談支援機関によるサポートによって、ようやく保健室登校ができるようになりました。

 

 

 

 

 

担任の先生はA君が学校に来てくれるようになったことがうれしく、同時にA君の様子が気がかりでもあります。

 

 

 

 

 

そこでついつい、休み時間ごとに保健室を訪れては、「さっきの時間は何をしていたの?」「ちょっとだけ教室に行ってみないか?」と声をかけました。

 

 

 

 

 

そんな日が3日ほど続いた後、A君はまた学校に来ることができなくなってしまいました。

 

 

 

 

 

「事例2」

 

 

 

 

 

小学生のころに、友だちからのいじめで学校を休みがちになり、中学校に入学すると同時に不登校になってしまったBさん。

 

 

 

 

 

学校に行かなくてはならないという思いと、友だちに会いたくないという思いで強い葛藤の状態にあり、スクールカウンセラーはしばらくは直接的な登校刺激を避けるように担任の先生にアドバイスしました。

 

 

 

 

 

そこで先生は、家庭訪問はもちろん、電話をかけることも手紙や学校からのお知らせを送ることもいっさいしませんでした。

 

 

 

 

 

ある日、同じ市内の中学校の卒業式があったことをテレビで知ったBさんは、「わたしはそんなことも知らなかったんだね・・・・・」と寂しそうに言いました。

 

 

 

 

 

「事例3」

 

 

 

 

 

対人緊張が強く、コミュニケーションが苦手な中学3年生のC君は、小学生のころから不登校の状態が続いています。

 

 

 

 

 

担任の先生は定期的に家庭訪問をし、電話もしてくれます。C君は先生の訪問をうれしく思っていますが、緊張するので先生が来ると自室に隠れてしまいます。

 

 

 

 

 

その一方で、C君は母親に強い態度をとってみたり、学校の行事には参加できたりします。

 

 

 

 

 

そんなC君を見て先生は、C君が学校に来ることができないのは、彼自身のわがままによるものであると考え、C君に「甘えていてはだめだ」と厳しい態度で接するようになりました。

 

 

 

 

 

その結果、C君は学校行事にすら参加できなくなりました。

 

 

 

 

 

事例1は、別室登校が可能になったことを機に、教師が完全な学校復帰を目指した直接的で強い登校刺激をしたケースです。

 

 

 

 

 

まだまだ不安定で、集団に入るのは不安が強い段階での直接的な学校復帰への促しは、子どもにとって大きなプレッシャーになってしまいます。

 

 

 

 

 

事例2は、事例1とは逆に、直接的な登校刺激を避けることを考えるあまり、子どもや保護者に定期的に連絡をしたり、学校からの便りを届けたりという間接的な刺激まで避けてしまったケースです。

 

 

 

 

 

これによって子どもは、学校への所属意識を失い、学校から切り離されてしまったように感じたのです。

 

 

 

 

 

事例3は、一見、「ちぐはぐ」にも思える子どもの行動から、不登校の要因としてとらえるポイントが見つからず、子ども自身の「わがまま」と判断してしまったケースです。

 

 

 

 

 

この判断は、同時に子どもを責めることになります。結果として学校とのつながりを失ってしまいました。

 

 

 

 

 

対応

 

 

 

 

 

上記の事例は、教師が不登校の子どもに対して、学校復帰を願ってよかれと思ってとってしまった言動の結果によるものですが、その背景には、子どもの現状や問題などをなかなか捉えきれずに、ひとりで対応方法を判断してしまったという点を指摘できます。

 

 

 

 

 

また、現実の問題として、多様な生徒がいる中で、不登校の子どもへの支援においては、担任教師は機能しにくいという側面もあります。

 

 

 

 

 

ですから、不登校の子どもへの支援においては、担任教師ひとりにゆだねるのではなく、養護教諭やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、その他の関係機関など、学校内外のさまざまなリソースを活用し、現状を客観的に把握した上で、アセスメント(課題整理)を行い、その上で誰がどのような対応をしていくかを考えていくことが必要です。

 



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