ひきこもり・不登校の心理状態
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ひきこもり・不登校の心理状態

2019年06月01日(土)2:53 PM

ひきこもりの若者と同じように、登校拒否・不登校の子どもたちもその精神的不安定状態は、不安感や対人関係の弱さ、社会からの忌避傾向など、同じような心理状態になっています。

 

 

 

 

 

支援活動の経験から、回復に至る心情の安定の過程やそれぞれの段階・状態での支援のあり方も、年齢差、社会的地位などを考慮すれば一致しているように見えます。

 

 

 

 

 

対人関係の困難

 

 

 

 

 

これは多くの研究者や支援者が報告していますが、ほぼ全員が対人関係になんらかの不安や気まずさを持っているように思えます。

 

 

 

 

 

この感情は、家だけの「孤立生活」を続けたために生じたのではなく、このような症状からひきこもり生活に入ったように見えます。

 

 

 

 

 

不登校の場合、そのきっかけや初期の訴えに、いじめ、仲間はずれ、厳しく指導された、辛い要求を課せられたなど、友達や教師との「対人関係」を訴える場合が多いのです。

 

 

 

 

 

なかには、クラスの誰かが教師に厳しく叱られたことを見て不登校になってしまったケースもあります。

 

 

 

 

 

対人関係の強い不安心情から生じたように思います。

 

 

 

 

 

家から出るようになっても、対人関係がもっとも困難な症状です。「他者の目の前で極度の緊張感にさいなまれる」、人前でこの症状が出ることを極度に恐れ、異常に緊張してしまうのです。

 

 

 

 

 

ひきこもりを伴うなど社会的生活に支障をきたすほど重度のものを「対人恐怖症」と呼ぶのですが、ひきこもりが回復すると消滅するのですから、こう呼ぶことはできませんし、これをひきこもりと厳密に区別する定義はありません。

 

 

 

 

 

動き始めても、初めの頃はこの心情は個人によって強弱はありますが、完全に消えることはなく残っています。

 

 

 

 

 

お茶やお菓子さえも他の人の前では口にすることができない、人混みのある電車やバスに乗れないという例は多いのです。

 

 

 

 

 

外出するためには強い決意が必要で、シャワーを浴び、帽子をかぶってサングラスをして、なかには化粧までする男子もいました。

 

 

 

 

 

あちこちの大学で言われている「トイレ飯」などもこの例ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

古くから報告されている対人関係の困難な例としての、「半知の恐怖」や「同年齢の恐怖」などはそのまま多くの人に適応するようです。

 

 

 

 

 

行動への不安と無気力

 

 

 

 

 

行動しようとすると不安が生じることも共通して多い症状で、これもほぼ全員に見られます。

 

 

 

 

 

行動が提示されると、結果が出ていないのに結果を恐れ、その結果から新たな問題が生じることを案じ、これを理由に行動しません。

 

 

 

 

 

きわめて簡単に見えることでも、特に初めてのことには行動が難しいようです。

 

 

 

 

 

結果の不安があって行動しないのか、行動する気力がないから口実として不安を述べるのか、分からない場合が多いです。

 

 

 

 

 

多くの例では、このような時期の行動には、強い緊張がつきまとい、疲労するようです。

 

 

 

 

 

このことなどから、主に不安が行動を妨げているように見えます。

 

 

 

 

 

わたしはこれを、「先の先の不安」と説明しています。

 

 

 

 

 

無気力は、怠け・怠惰にも見え、自分の好きなこと、例えばパソコンやゲームなどは何時間も続けることができるのです。

 

 

 

 

 

見方を変えれば、これは社会参加できないことへの不安や悔しさを断ち切ろうとする行為なのかもしれません。

 

 

 

 

 

強い不安は、さまざまな潔癖症や完璧主義としても現れます。この潔癖症や完璧主義は極端に部分的で、生活のすべてではないというのも特徴のように見えます。

 

 

 

 

 

完全潔癖な生活部分と、逆にまったく放漫怠惰な部分が同居しているのです。

 

 

 

 

 

他人の触ったものすべてを気にして、ドアのノブまで拭きなおしをする一方で、風呂に入らない、歯も満足に磨かないという例もありました。

 

 

 

 

 

ある中学生の男子の部屋は、熱心に集めている漫画本は本棚にいつも決まったとおり整理して並べられていましたが、床の上は非常に乱雑で足の踏み場もない状態でした。

 

 

 

 

 

特有の強いこだわり

 

 

 

 

 

同じ症状の説明になるようにも思いますが、こだわりが強いことも共通しています。

 

 

 

 

 

まわりの状況に合わせた柔軟な思考ができない、思い込んだらその考えをなかなか簡単には変えられません。

 

 

 

 

 

科学に強い関心を持っていて、特に栄養や有害物資に詳しいある青年は、街頭販売やコンビ二の弁当を「添加物が危ない」と徹底して排除していましたが、体力づくりの各種サプリメントを休みなく食していました。

 

 

 

 

 

家で作った食事を拒否し、コンビ二の弁当だけを要求していた若者もいました。

 

 

 

 

 

「些細なことでも、同意してもらうのに苦労している」という家族の声があります。

 

 

 

 

 

生活リズムの崩壊

 

 

 

 

 

もうひとつ大きな特徴は、昼夜逆転の生活です。ただ、これは早く消失する若者もいて、共通した特徴とまではいえません。

 

 

 

 

 

この状態を一度は体験したという場合も入れると、ほぼ共通しているようです。

 

 

 

 

 

行動には一定の睡眠が必要で、その日の行動予定によって自然に起床と睡眠時間が設定され、生活をスムーズにしているのですが、これが難しい若者が多いのです。

 

 

 

 

 

予定をしても起床できずに参加できなかったり、その不安から仕事を拒否したりします。

 

 

 

 

 

動き始めの初期の若者には、朝からの行動のために、前夜から寝ない例も少なくありません。

 

 

 

 

 

昼夜逆転の生活から抜け出せなかった高校中退のある少年は、起床が昼ころで、午後からしか行動できませんでした。

 

 

 

 

 

ただし、メル友の集まりには朝からでも参加するのです。どんなに誘っても駄目なので、それならと夜勤の仕事を紹介しました。

 

 

 

 

 

その仕事を続けて3年ほど過ぎると昼夜逆転が消えて、今は正社員になりました。

 

 

 



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