不登校・ひきこもりの子供との会話
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不登校・ひきこもりの子供との会話

2019年05月30日(木)6:56 PM

緊張・不安定期も含めて、ひきこもりの当事者との接触は第一に会話です。

 

 

 

 

 

子どもとの会話について相談活動の経験から感じていることをまとめてみました。

 

 

 

 

 

ひきこもりの初期には家族の誰とも会話しない子どももいて、筆談を繰り返して会話ができるようになった例もあります。

 

 

 

 

 

会話について考え、今までの会話を振り返ることは、子どもとの接触を愉しくするために役立つと思います。

 

 

 

 

 

会話であってカウンセリングではないという意識は、常に必要なようです。

 

 

 

 

 

会話・助言ではなく聴くこと

 

 

 

 

 

子どもとの対応の基本は会話です。会話とは子どもの「話を聴くこと」です。

 

 

 

 

 

親や教師が話をするのは、子どもの気持ちを楽にさせようとする場合が多いものですから、つい「励まし」たり、「諭し」たり、もっともよいと思う対応策を「助言」するなどして、話し手の気持ちを押し付けてしまいがちです。

 

 

 

 

 

大切なのはまず「聴く」ことです。子どもが話しやすくなるように言葉かけや質問をし、子ども自身が自分の本心や隠れている問題に気づき、感じとるようにすることです。

 

 

 

 

 

子どもが自らの力で問題を見つけ解決する、その方法や方向を発見する、その手助けをするのが会話です。

 

 

 

 

 

話の中での助言は、知恵や知識として与えられるのではなく、子ども自らが発見したと感じ取れるようにする姿勢と工夫が必要です。

 

 

 

 

 

だから、話の多くの時間や内容は、子どもが語ることになります。

 

 

 

 

 

会話には、1対1の対話・会話と、複数での会話があります。

 

 

 

 

 

カウンセリングではありませんから、支援者と親と子どもの三者の会話も有効です。

 

 

 

 

 

三者での会話は、支援者と親の態度は、相談が繰り返されて意思の疎通が十分にとれている場合と不充分な場合とでは異なるでしょうが、どちらにしても、中心が子どもでなければなりません。

 

 

 

 

 

二人そろって子どもに価値を押し付けるようなことは正しくありません。

 

 

 

 

 

親も支援者も互いに信頼しあっていることが子どもに伝わるような会話が望ましいと思います。

 

 

 

 

 

特に親に励ましが伝わり、自信を持たせることが必要です。

 

 

 

 

 

家族支援として、家族・親へのカウンセリングや「親としての会話」の訓練プログラムなどがありますが、わたしはこの三者懇談がもっとも、親に子どもとの対応スキル・会話力とその自信を、同時に子どもが親への信頼を作り出すことができると感じてきました。

 

 

 

 

 

質問について

 

 

 

 

 

質問は会話の始まりで、本当に大切です。しかしこれが案外難しく、間違っていると思われる使い方が多く見られます。

 

 

 

 

 

最も多いのは、話を聞きだそうとした問いかけが、相手にプレッシャーになる場合です。

 

 

 

 

 

質問が、「問い質す」詰問になってはいけません。

 

 

 

 

 

質問者にその意図がなかったとしても、答えが明らかに分かっていることをわざと聞き出すもの、非難や助言が含まれているように取られるものがあり、質問をすることで、子どもの反発を招き、信頼を失うのです。

 

 

 

 

 

答えが単純に正か否か答える質問は、誰にでもとりあえず話をさせることができ、話をしたがらない子どもの口を開かせることができます。

 

 

 

 

 

話をさせることができるという利点がありますが、子どもの提起したものではありませんから、子どもの考えを深めません。

 

 

 

 

 

場合によっては、子どもの思考を中断させてしまいます。

 

 

 

 

 

子どもが考え、自信を持てるような質問を工夫することが大切です。

 

 

 

 

 

話が弾まないと、どうしても質問攻めにしてしまいがちですが、このときはむしろ、あまり質問をしないほうがよいように思います。

 

 

 

 

 

同意と共感

 

 

 

 

 

子どもが何か説明をした時に、推量して話したことが実は正反対だった、ということがあります。

 

 

 

 

 

話を最後までよく聴いて、分かったつもりにならないことが重要です。

 

 

 

 

 

子どもが使った言葉を、別な言い方で表現しなおすことは、子どもの話を真面目に聴いていることを子どもに伝えることになり、ここで的確に表現できると、子どもの信頼感が強まると思います。

 

 

 

 

 

子どもの言おうとしていたことを、優しく短くまとめることもこれと同じです。

 

 

 

 

 

「怖かったでしょう」「すごいなあ」などと感情を表現することは、子どもの考えや行動に強く共感し、同意する方法です。

 

 

 

 

 

 

感動を同じにすることは、子どもが親近感を強め、自信を深めます。

 

 

 

 

 

 

「どうして」とか「まさか」など否定や疑問は、子どもの行為・思考の誤りを指摘する言葉です。

 

 

 

 

 

子どもに、行動について気づかせ、改めて考え直すことを促すことになりますから、十分な準備が必要です。

 

 

 

 

 

否定には嫌悪感や忌避感が入りますから、不登校・引きこもり状態の子どもたちは、不安や恐怖を感じさせる場合もあることを意識した上で注意して使うべきでしょう。

 

 

 

 

 

基本は、子どもの考えや感情をまずまるごと受けとめ、同意同感することです。

 

 

 

 

 

そこから子どもの状態や本意を探りながら、違う情報や見方を提示しながら、疑問や必要な否定を緩やかに提示することです。

 

 

 

 

 

この態度は不登校・引きこもりだけでなく、すべての子どもに有効だと思います。

 

 

 

 

 

「ほめて育てよ」などと言われますが、これに通じるものでしょう。

 

 

 

 

 

説明は簡単に

 

 

 

 

 

「下手の長談義」と言われますが、一度にひとつのことだけを言いましょう。

 

 

 

 

 

一度に多くのことを言ったとしても、子どもは混乱するだけで、こちらの言いたいことがうまく伝わりません。

 

 

 

 

 

まして、くどくどと説明することは、提起された問題から子どもの関心を遠ざけます。

 

 

 

 

 

子どもでなくても、問題が提起されるとすぐその問題に関しての思考が始まるのですが、長い話は、その思考を中断させてしまいます。

 

 

 

 

 

わきあがる疑問や思いつきを、つぎつぎと忘れさせてしまいます。

 

 

 

 

 

思考を混乱させるのです。会話では、子どもが疑問を出せたらそれだけで成功だと思います。

 

 

 

 

 

態度も「語る」

 

 

 

 

 

「目は口ほどにものを言い」とことわざにあります。

 

 

 

 

 

「悲しみが背中に溢れている」などという表現もあります。

 

 

 

 

 

会話がない子どもでも、親の表情や態度を見て親の気持ちを汲みとろうとしています。

 

 

 

 

 

不登校・引きこもりの子どもは特に敏感です。

 

 

 

 

 

会話中の動作や表情も表現の一部です。「うんうん」「はい」「なるほど」の短い相槌、声を出さないうなづく動作は、話し始めた子どもの話を中断させずに、話を聞いていることを子どもに伝えることになり、話を続けることを励まします。

 

 

 

 

 

子どもの話が長いとき、目を閉じたまま黙っていると、子どもは聞いてもらえているかどうか不安を生じます。

 

 

 

 

 

自分の言いたいことに自信や意欲をなくして、いい加減に終わってしまっては、せっかくの会話が無駄になってしまいます。

 

 

 

 

 

子どもが深刻だと思って話をしているとき、哀しんでいるとき、嬉しいときなど感情がはっきりしているときは、聞き手も同じ表情をすべきです。

 

 

 

 

 

子どもの感覚が正しくないと思えるとき、表情で子どものプライドを傷つけないように注意する必要があります。

 

 

 

 

 

聞き手は常におおらかに、子どものすべてを受け取る寛容な態度が必要です。

 

 

 



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