ゲームばかりしている中学2年の男子
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ゲームばかりしている中学2年の男子

2019年05月24日(金)9:10 PM

相談事例

 

 

 

 

 

私の息子は中学二年生の男子です。二年生になってクラス替えがあり、「いやなクラスになってしまった」と言い、三日間だけ登校して 後は休んでいます。

 

 

 

 

 

朝、友達が迎えに来ても、たとえ起きていても会おうとはしません。起きている間の大半はゲームに熱中しています。居間にあるテレビを独占して、ずっとゲームをしてます。

 

 

 

 

 

兄が帰ってくると自分の部屋に引きこもり、兄が自分の部屋に行くまで部屋からは出てきません。父親が帰って来た時も同様です。

 

 

 

 

 

兄や父親が寝ると居間に出てきてまたゲームをしています。一年生の時は友達と楽しくゲームをやっていたのに、今は友達が遊びに来ても会おうとしません。

 

 

 

 

 

ゲームに使う時間とお金はかなりのものです。この二カ月くらいは 一日に 八時間前後かそれ以上ゲームをしています。新しいゲームソフトが発売されると、私(母親)に「買ってこい」と命令します。

 

 

 

 

 

買いにいかないと暴れますから仕方なく買いに行きます。親としては、学校にも行ってほしいし、友達とも遊んでほしいのですが、どのように話したら子供に通じるでしょうか?

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

 

 ゲームは心の葛藤を薄める好都合な道具

 

 

 

 

 

子供がゲームに没頭するにはそれなりの訳があります。しかも、かつて友達だった子供とも会おうとしないのなら、ほぼ間違いなく対人関係でつらい思いや、いやな体験や恥をかかされるのではないかという危惧を感じているのでしょう。

 

 

 

 

 

または、友達との関係で自分の思い通りにならないことが多くあった可能性は否定できません。

 

 

 

 

 

子供にとって、対人関係で恥になったり、つらい思いをしたり、不都合な目にあったり、不利益な状態に置かれたら、子供は対人関係を避けてゲームやマンガやインターネットなどの機械的、器具的、道具的な遊びに没頭します。

 

 

 

 

 

特に、自分の人間性に関して相手の子供に侵入され、自分の気持ちを混乱させられるような感覚を抱いた子供の場合は、そういう元気な子供と会おうとはしません。

 

 

 

 

 

いいかえれば、自分のペースではなく相手のペースに従わなければならないような恐れがある場合、子供はそのような人とは会わなくなります。

 

 

 

 

 

この場合、このご家族でいえば年長の兄と父親です。母親は母性的な存在なので、自分の方から命令できるし指図できるので、母親がいても子供にとっては安全なのです。

 

 

 

 

 

二年生になって「嫌なクラスになった」ことは、本人の環境が慢性的に葛藤をもたらすような環境になったということです。

 

 

 

 

 

通常、慢性的な葛藤は、継続可能な対人関係の中で処理していくものですが、最近の子供の場合は対人関係が苦手なので、自分の心の葛藤をモノで薄めようとする傾向が顕著にあります。

 

 

 

 

 

対人関係においては特に、好き、嫌い、楽しい、楽しくないという遊び友達感覚からなかなか抜け出せない子供が増えています。

 

 

 

 

 

そのような子供の多くは、たとえ自分にとっては社会的にも大切なことであろうと、嫌いなことや楽しくない場面からは逃避する傾向があります。

 

 

 

 

 

自分にとって善い悪いという価値観ではなく、好き嫌いという価値観に突き動かされて、自分の行動の方向性を定めてしまいます。

 

 

 

 

 

不登校状態になっている子供にとっては、たとえ、自分にとっては正しいこと、良いことであったとしても嫌いなことや楽しくないことやつらいことは回避したいのです。

 

 

 

 

 

このような状態に陥っている子供にとって、ゲームは対人関係には無関係だし、ゲームのほうから自分に向って攻撃を仕掛けてはこないし、心の葛藤を薄めるためには好都合な道具なのです。

 

 

 

 

 

仮に、ゲームを禁止したり制限したりゲームソフトを買ってこなければ、子供は自分の葛藤を薄めることができなくなってしまいます。

 

 

 

 

 

そうすれば、別のもっとましなことをするのではないかと期待したいのですが、対人関係が希薄だったり対人関係でつまずいているような子供の場合、人とのかかわりを拒否し孤立してしまう可能性のほうが高いのです。

 

 

 

 

 

子供の心の中にある葛藤を軽減させたり除去させたり克服させたりすることは、困難をきわめます。

 

 

 

 

 

気に入らない父親や兄たちと一緒に生活しているし、学校ではいやなクラスに所属してしまったからです。

 

 

 

 

 

クラス替えがあり、二年生になって 三日間だけ登校したところで、新しいクラスの状況が本人にはそんなにわかるわけではありません。

 

 

 

 

 

しかし、本人は「いやなクラス」だと思い込んでしまったのです。それは、本人の強い先入観や相手の感情変化に鈍感な一面があるからです。

 

 

 

 

 

対人関係は刻々と変化することや、対人関係は相手の状況によって大きく変わることを体験していても、一面的な見方や解釈しかできていないのです。

 

 

 

 

 

どうしてもクラスの子供たちの欠点ばかりが目についてしまうのです。だれにでも欠点はあります。しかもその欠点は相手次第で、露出したり克服されたりしている現実を本人はみてとることができていないのです。

 

 

 

 

 

対人関係の進展という観点から見ていくと、親から離れて対人関係が家族とは違った外部の人とのつき合いに向かいます。遊びを中心とした遊び友達関係から、仲間を大切にする遊び仲間友達関係へと対人関係が進展していきます。

 

 

 

 

 

そこで、仲間のどんな場面で、どんな時に、どんな変化をするか、子供同士はともにいて見てとります。そこで、相手と自分との関係において、自分の心の中に起っている葛藤の克服が、どの程度できるかの予測が立つわけです。

 

 

 

 

 

さらに、共同作業ができる友達関係まで対人関係が進展していれば、自分の相手となる友達は何が得意で何が苦手かがわかってきます。

 

 

 

 

 

そして、相手の能力や技術に合わせたかかわりを継続していくような配慮ができるようになっていきます。そこで自分の心の中に起ってきた葛藤は、どのように相手にぶつけたらよいかがわかってきます。

 

 

 

 

 

このように対人関係の進展と自分の心の中の葛藤の克服とはかなり強いつながりがあります。しかし、対人関係が当初から希薄な子供の場合、例えば通り一遍の対人関係で深い付き合いがないような場合、子供は心の中に起った葛藤を自己処理しなければなりません。

 

 

 

 

 

対人関係が希薄な子供の場合、心の葛藤の処理のためには、十分な自分の時間と絶対安全な居場所と葛藤を薄めるだけの面白さを持った遊びとが必要になるのです。

 

 

 

 

 

ゲームにしても、テレビにしても、インターネットにしても、動物(ペット)との遊びにしても、人形遊びにしても以上のような背景があることを理解してください。

 

 

 

 

 

心の葛藤を薄めるだけでもいいと思います。できれば、道具や機械や人形やペットを活用して、より質の高い葛藤の処理に近づけてあげることも大切ではないでしょうか。

 

 



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