思春期の子育て相談~不登校気味で外出を嫌がる娘~
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思春期の子育て相談~不登校気味で外出を嫌がる娘~

2019年05月19日(日)5:41 PM

相談事例

 

 

 

 

 

私の娘は中学二年生です。学校を休み始めた頃は買い物には出ていたのですが、買い物先で友達に会ってからは外出を嫌がるようになってしまいました。

 

 

 

 

 

ほしい物があると細かくメーカー名まで書いて、私に買ってきてほしいと言います。友達が学校のプリントを届けてくれても会おうとしません。

 

 

 

 

 

最近では電話や宅配便の受け取りにも出ません。起きている間は、母親である私の後をついてまわります。また、夜は一人で寝ることができず、私の横で寝ています。

 

 

 

 

 

姉に会うことを避け、姉が高校から帰宅すると自分の部屋にこもってしまいますが、必ず私を呼びつけて私が姉と一緒にいることを嫌います。

 

 

 

 

 

このまま外出ができなくなってしまうのではないかと心配しています。親は何をしたらよいでしょうか。

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

 

「ひきこもり」の意味を考えてみましょう

 

 

 

 

 

中学二年生という時期は、女子の場合、恥ずかしさは人一倍強い年頃です。登校できなくなった頃は買い物には行くことができたということですから、まだ、それほど恥ずかしい体験はしていなかったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

しかし、同級生や友達と買い物先でばったり会った場合、相手がどのように自分のことを見ているかわからないという不安が生まれてきます。

 

 

 

 

 

ほとんどの不登校状態にある子供の場合、学校を休んでいることに関しては罪の意識や恥の意識を持っていますから、ちょっとしたきっかけで外出ができにくくなってしまう可能性があります。

 

 

 

 

 

自分のことをほとんど知らない人や、まったく知らない人に出会うぶんには何の恥も感じませんが、自分が学校を休んでいることを知っている人に遭遇することは、かなり避けたいのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

外出先で、不運にも友達に遭遇した場合、その出来事は本人にとっては大変に嫌な出来事になってしまいます。仮にそのとき、友達から何か言われたとしたらどんな気分になったでしょうか。

 

 

 

 

 

かなりつらいでしょうし、二度と味わいたくない体験として心に残ってしまうのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

恥かしい思いは二度としたくないという本人の気持ちをよくわかってあげてほしいと思います。

 

 

 

 

 

自宅にいてどんな生活をしているのでしょうか。母親から離れないし、姉が帰宅すると自分の部屋に入ってしまい、母親を呼びつけるということですから、お母さんとは話ができているのでしょう。

 

 

 

 

 

しかし、姉から母親を奪おうとしているところから考えると、母親を独占したいという気持ちが強いことがわかります。くつろぎのためには母親が必要であるということです。

 

 

 

 

 

また、元気に登校している姉の存在は、本人にとっては気分的に受け入れることが困難な存在なのです。

 

 

 

 

 

また、姉が帰宅すると自分の部屋に入ってしまうのは、母親を自分のほうに引き寄せるためには必要な作戦行動なのかもしれません。

 

 

 

 

 

いずれにしても一種の幼児返りではないでしょうか。夜、一人寝ができずに母親の隣で寝るということも幼児返りの一種です。

 

 

 

 

 

母親の近くにいることで、母親からやさしさをもらいたいという可能性もあります。本人の幼児返りした年齢に添う程度のやさしさを母親から引き出したいのだと考えてよいと思います。

 

 

 

 

 

母親がいなくなると自分一人では不安の解消ができなくなってしまうのではないかという心配が強いのです。常に自分の世話を焼いてくれる人が近くにいないと不安になってしまうのです。

 

 

 

 

 

自分一人では何も決定できないと思い込んでいるのです。このような母親依存状態は、不登校やひきこもりが始まったころにより多く強く見られる現象です。

 

 

 

 

 

普通はいつまでも続くものではありません。母子関係によって、自分の不安が解消する体験や、確実に母親の優しさを獲得できるという体験が自覚できた場合、子どもは母親への依存感情を弱め、外部の人への回避感情も弱めていきます。

 

 

 

 

 

つまり、外へ出ていった場合に、誰かに会うかもしれないということが回避の理由にはならなくなっていくのです。

 

 

 

 

 

また、母親の優しさを十分獲得した場合、外部の人によってひきおこされる自分の心の恥は、母親との接触による心の支援により、慰めたりいやしたりしてもらえることを確信できるようになります。

 

 

 

 

 

そのようになっていくと子供は、外部の人に対する強い警戒心を解き、信頼して依存できる相手を探しはじめます。

 

 

 

 

 

ですから、母親としては自分自身の不安な気持ちを抱えながら、子供に接しないように心がけてください。

 

 

 

 

 

母親の不安感情は、カウンセリングを受けるなどして解消してから子供に接近すると、子供のほうも満足感を獲得しやすくなります。

 

 

 

 

 

母親に限らず、家族全体は社会通念上の交際程度の外部の人の訪問を、可能な限り受け入れてください。子供が訪問者に抵抗感を持ったようでも、さりげなく通常の対応で受け入れてください。

 

 

 

 

 

子どもは母親のそのような対応で、自分の安全も守られていることを悟ると、外部からの訪問者を拒否しなくなります。

 

 

 

 

 

いずれにしても、通常の不登校から即長期間の閉じこもりが起こるとは考えられません。閉じこもりの意味を考えると、次のようなことが考えられます。

 

 

 

 

 

(1)外部からの心への嫌な侵入に対する防衛である。

 

 

 

 

 

(2)心身の疲労回復のための長期間の休養である。しかし、負の感情の共鳴現象による悪循環でもある。

 

 

 

 

 

(3)閉じこもることによって不満を免れ、自己洞察ができる。

 

 

 

 

 

(4)閉じこもるということは家族関係の修復期間である。

 

 

 

 

 

(5)閉じこもることによって本人は自分だけの時間を獲得し、自分だけの何らかの安全な行為を行うことができる。しかし、悪くすると葛藤だけが肥大する。

 

 

 

 

 

(6)閉じこもることによって、外部との対人関係のコントロールができる。

 

 

 

 

 

(7)閉じこもることにより母親をいつでも独占できるようになる。

 

 

 

 

 

(8)閉じこもることによって社会的に回避してもよいことと回避してはいけないことをやがて理解していく。

 

 

 

 

 

しかし、どのような閉じこもりであれ、子供の対人関係がかなり長期に閉鎖され、中断されてしまうことは、対人関係によって獲得できるはずの同世代の時代的合意の確認がなかなか育たないということになります。

 

 

 

 

 

倫理観や道徳観という時代を超えた通念は理解できても、同じ世代の人々が融通していることや社会的な妥協をしていることについて、どこまで妥協してもいいのかどれだけ融通していいのかの見当がつかなくなり、混乱を起こす場合があります。

 

 

 

 

 

閉じこもるの真っ直中にあっても、子供の状態に応じてはわずかな対人関係でも残しておきたいものです。

 

 

 

 


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