不登校の子どもの偏食
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不登校の子どもの偏食

2019年05月18日(土)11:54 AM

「相談事例」  偏食がひどい子供

 

 

 

 

 

中学三年生の男子です。中学二年生の二学期から学校へは行かなくなりました。夏休みの宿題を全くやらず、夏休み中も友達とも会わず、登校日にも学校へは行きませんでした。

 

 

 

 

 

その後、登校したのは体育祭と文化祭だけです。中学三年生になってからはまったく登校していません。その間いろいろなことがありました。

 

 

 

 

 

昼夜逆転生活、入浴しない、着替えない、友達と会わない、勉強をしない、ゲームばかりしているといった状態でした。母親としては、偏食がひどいことがとても気になります。

 

 

 

 

 

とにかく好き嫌いが激しいのです。ほとんど肉ばかり食べています。野菜は全くといっていいほど食べません。朝食はほとんど取りません。

 

 

 

 

 

起きてくる時刻が遅いので、昼ごろ、朝昼兼用の食事を一人でとります。夕食は自分の部屋に持って行って一人で食べます。このままで大丈夫でしょうか。

 

 

 

 

 

「回答」

 

 

 

 

 

子供は不登校状態に陥ると、ほとんどの場合、偏食が激しくなっていきます。もともと食べ物の好き嫌いが多かっという子供もいます。

 

 

 

 

 

そのようになっていく理由は、子供のぐずりに親が忍耐できずに、子供に好きなものを与えて一時的に波風を立てないようにしてきたことも考えられます。

 

 

 

 

 

しかし、ほとんどの子供が似たような傾向になっていることを考えると、偏食も不登校の反応の一つとして考えてもいいのではないかと思います。

 

 

 

 

 

動きが少ない生活を長期間続けていくうちに、生理的(内分泌的)な偏りができ、身体の生理的な反応が変化し、好みも変化していくものと考えられます。

 

 

 

 

 

一般的には、濃い味を好みます。一部には極端に薄味を好む子供もいます。また、固形物とか歯でよく噛まなければ飲み込むことができないような食べ物を避ける傾向があります。

 

 

 

 

 

言い換えれば、のどごしがいい食べ物を好むということです。ジュース類を多飲しケーキなどを好むのもそのせいではないでしょうか。

 

 

 

 

 

私の家では、子供たちが好きなカレーやシチューを作ると、普段の四倍から五倍作らないと足りなくなるほどです。反対に焼き魚などは、食べた部分よりは残った部分の方が多く、残り物を狙っている猫が大喜びしそうな食べ方をします。

 

 

 

 

 

少しでも骨がありそうなところは残すためにそのようになってしまうのです。メザシやイワシの骨まで取るという食べ方です。

 

 

 

 

 

食生活の進展という見方をすると、不登校の子供の食生活は幼い状態になっているということになります。子供が食べるものは、成長にしたがって流動食からペースト状の軟化した固形物になり、さらによく噛まないと消化できないような固形物にと変化進展していきます。

 

 

 

 

 

したがって、年齢とともに顎の使い方がうまくなり、噛む力が強くなっていきます。ところが、不登校の子供たちの食べ方を見ていると、なめるような食べ方が多く、噛んで食べる食べ方をあまりしていないように見えます。

 

 

 

 

 

嫌いなものを食べなくても、食べ物ならたくさんある時代に育っている子供たちの特徴です。

 

 

 

 

 

食べやすい食べ物は食べるけれども、食べやすくはないけれども健康にいいとか、自分の生理的な代謝の活性化のためにとか、成長のために食べ物を食べる、という時代ではなくなっているのです。

 

 

 

 

 

子供たちと生活を共にしているとわかりますが、このような食生活のおかげで体力はかなり劣っています。

 

 

 

 

 

さて、朝食を取らず、食事をするにしても一人で食べてるとのこと、食べ物の偏りも気になりますが、一人だけで食事をすまわせてしまうことの方がもっと気になります。

 

 

 

 

 

家族がそろうはずの夕食を、自分の部屋に運んで食べているということは、家族とは一緒に食事を取りたくないということなのでしょうか。

 

 

 

 

 

不登校の子供と生活を共にしてるとわかってくるのですが、たいがい、食事に関して過去につらい体験をしています。

 

 

 

 

 

嫌いな食べ物を強引に食べさせられて吐きそうになった体験や、給食のときに無理にでも食べなければ同じ班の子供に迷惑がかかると思い、無理をして食べた体験とか慣れていない味に懲りた体験などがあります。

 

 

 

 

 

例えば、学校給食で納豆が出た時、納豆に吐き気をもよおした子供がいました。教師は、班の子供がすべて食べ終わらないうちは昼休みの時間はお預けだと宣言しました。

 

 

 

 

 

そのために、その子は無理をして納豆を口のなかに入れたものの、みんなの前で吐いてしまいました。これが原因で、翌日から学校を休み、しかも、納豆は二十五歳になった今も食べることができません。

 

 

 

 

 

本来、食事そのものや食卓を囲むことは楽しいものですが、不登校の子供たちにとっては食事がつらい体験と重なっている場合があるのです。

 

 

 

 

 

学校給食の場合でも同様に楽しくしたいものです。ご質問のお子さんの場合、家族とともに食卓につくことで、学校のことに触れられるのではないかと恐れを抱いているのかもしれません。

 

 

 

 

 

父親が学校を休んでいることに触れなければ、母親が触れるかもしれないと考えてしまうし、母親が触れなければ兄や姉が触れるかも・・・・・といった不安があるのかもしれません。

 

 

 

 

 

あるいは、学校を休み続けていることに罪悪感を強く抱いているのかもしれません。学校を休むことは悪いことだから自分はみんなと一緒に食事をする権利がない・・・・・・などと考えているかもしれません。

 

 

 

 

 

それとも、自分が一緒に食事をしたら家族が暗い気持になってしまうのではないかという遠慮があるのかもしれません。

 

 

 

 

 

食卓は楽しくしてほしいのだけれど、学校を休んでいる自分が食卓にいたのでは、家族がくつろぐことができないのではないかという思いがあって、遠慮しているのかもしれません。

 

 

 

 

 

いずれにしても、本人に直接確かめないとわからないことです。直接確かめるときに、母親や父親が緊張した雰囲気で確かめたら、答えは返ってこないでしょう。

 

 

 

 

 

親がどのような答えが返ってきても動じないという気持ちになれたら確かめてください。

 

 

 

 

 

親の心に不安があるうちは、直接確かめることは避けた方がいいでしょう。子供は親の不安を見抜いて過敏に反応します。

 

 

 

 

 

親は自分の不安を克服してから、子どもにかかわるという原則を忘れないでください。

 

 



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