子育て相談~買い物欲求が強い子ども~
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子育て相談~買い物欲求が強い子ども~

2019年05月16日(木)3:41 PM

「相談事例」

 

 

 

 

 

私の息子は、中学一年生の体育祭から学校を休み始めました。家にいてゲームとマンガとテレビ漬けの生活をしています。

 

 

 

 

 

休み始めたころは、兄や妹が何かを買うと、「俺にも同じものを買え!」と命令していました。買わないと暴れるので仕方なく買い与えていました。

 

 

 

 

 

中学二年生になっても 一日も登校しないで、母親である私にしつこく付いてまわり、常に欲しいものを買うように命令してきます。

 

 

 

 

 

父親(夫)にも相談したのですが、そんなものは適当に買ってやればよいではないかと言って、私の話を真剣に聞いてはくれません。

 

 

 

 

 

本人が欲しいものは何でも手に入る状態になっています。それほど高額なものではありませんが、同じ年ごろの子供が持っているものならたいがいは買いそろえました。

 

 

 

 

 

今までで一番高額だったのはゲームの本体です。安いものは缶ジュースとかマンガ週刊誌です。本人の要求をすべて受け入れているとわがままな子供になってしまい、しまいには何十万円もするものを要求されるのではないかと心配です。

 

 

 

 

 

これから先、どのようにしつけていったらよいでしょうか。

 

 

 

 

 

「回答」

 

 

 

 

 

子供は学校を休み始めると、よほどひどいうつ的な状態に陥らない限り、ものを買い求めることがよくあります。自分で買い求めることができない場合は、親に命じて買わせます。

 

 

 

 

 

親が要求に応じなければ暴れたりします。親が要求をのむまで暴れ続ける子供もいます。親が子供の要求を強く拒否すればするほど暴れ方はひどくなります。

 

 

 

 

 

拒否や否定をする前に、まずは受け止めてみてください。そして本人の気持ちを確かめ、希望をいだくことができるように前向きに話を進めていく姿勢は必要です。

 

 

 

 

 

そのような話をしていく前提の理解としては、なぜ子供がものをたくさん次々に欲するのかを理解してください。

 

 

 

 

 

まず、自分の心の満足感を満たす人間関係がないか、少なくなっていることがあげられます。不登校の状態になっている子供の対人関係は極めて希薄で、数的にもかなり少なくなっています。

 

 

 

 

 

家族以外の人とかかわる時間も、少なくなっているか完全になくなっています。したがって、対人関係では心の満足感を獲得することはもちろん、心の葛藤を解消することもできないのです。

 

 

 

 

 

そのような子供が自分の心の中にある葛藤をどうにかしようとしたら、ものに頼るしかないのです。もので心の葛藤を軽減させたり薄めたりしているのです。

 

 

 

 

 

しかし、満足感を獲得するまでには至りません。このように言い切るには根拠があります。

 

 

 

 

 

その根拠としては、子供は必ず自分が独占できる空間を持ちます。そして、時間的には自分の好きな時間を十分に使います。そして、自分の心が夢中になれて、他人の介入を許さないような遊びに没頭します。

 

 

 

 

 

これは、大人の我々が行う場合、「くつろぐ」という精神活動の一つです。大人も葛藤が強くなると、「くつろぎ」のために安全な居場所を求め、十分な時間を獲得し、心から満足できる状態を獲得しようとしているはずです。

 

 

 

 

 

子供も大人と同じようにしているのです。しかし、心の葛藤は薄めることができても、満足感は獲得できにくい状況にあります。そこで、次々にものを求めることになるのです。

 

 

 

 

 

本人にとって、ものでは葛藤を薄めることはできても、満足感の獲得ができていないことがものから離れてあまり時間がたたないうちに明確になってくるからです。

 

 

 

 

 

ものでは葛藤を軽減したり薄めることはできても、心から満足できる状態で葛藤を解消できたという気持ちにはなれないのです。

 

 

 

 

 

したがって、これでもか、これでもかと次々にものに依存してものを強く求めていくのです。ものへのこだわりの生活にはまっていきます。

 

 

 

 

 

子供たちの多くは、興味のあるものについては実に詳しく知っています。

 

 

 

 

 

このお子さんの場合、本人が求めているものは同じ世代の子供が持っている程度のものであるということですから、ものそのものの数量に関してはしばらくは目をつぶっていた方がよいでしょう。

 

 

 

 

 

なぜなら、本人は学校へ行っていたころ、ほかの子供が持っていて自分が持っていないものが気になって仕方がなかったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

学校を休んでいる現在、そのころ気になっていたものを得て(使って)、自分の心の中にある葛藤を克服し、心の満足感を獲得しようとしているのです。

 

 

 

 

 

いいかえれば、本人は学校へ通っていたころは、欲しいものも持たずに我慢して無理な生活をしていたわけです。つまり、わがままを言わずに一生懸命に「よい子」を演じていたのでしょう。

 

 

 

 

 

さて、ここで注意したいのは、親に「あれを買え!」「これを買ってこい!」という命令があった時のことです。「ハイハイ」と、何のコミュニケーションも持たずに従ってしまったら、親子関係は逆転してしまいます。

 

 

 

 

 

命令にしろ要求にしろ、子供が言葉を発したら、その言葉の背景となっている心情を理解してください。

 

 

 

 

 

子供が我慢や融通をきかせることができるようになっていくのは、今、忍耐していればいずれ期待や約束、希望通りの状態になることを、相手との信頼関係で確認できるからです。

 

 

 

 

 

そのような信頼関係は、親子の対話によって成立していきます。

 

 

 

 

 

「あれを買え」「これを買え」という一方的な命令が下されるのは、親子間の対話が成立していないとか、信頼関係が崩れているとか、子供の期待の待機がしばしば反故にされてきたというような体験があったのかもしれません。

 

 

 

 

 

親子関係が逆転しないようにするためにも、親子の対話の回復は絶対に必要です。

 

 

 

 

 

しつけをしていくには、子供の心理的な発達や対人関係の進展の具合がわからなければなりません。子供は影響力のある人の影響を強く受けます。

 

 

 

 

 

影響力がある人というのは、子供にとって安全で、子供の心を保護し、安全の確保をし、満足感を与えることがほかの人より頻繁にできている人のことです。

 

 

 

 

 

お母さんが一人で子供をしつけるのではなく、ほかの信頼できる人にゆだねたり任せたりする部分があってもいいと思います。

 

 

 

 

 

父親(夫)が非協力的であるとか、あまりあてにならないということをしばしば耳にします。

 

 

 

 

 

一般的には、本当に子供に対して何も言わないとか、見て見ぬふりをしているという父親が多くいます。この父親は「適当に買ってやればよい」という明確な返答をしています。

 

 

 

 

 

したがって、無責任に母親だけにしつけや養育を任せているわけではなさそうです。母親の真剣な思いが、父親に伝わっていない可能性もあります。

 

 

 

 

 

母親(妻)としては父親(夫)にもっと子どもにかかわってあげてほしいとか、子供にはどんなものを与えたらよくて、どんなものは与えないほうがよいとかを、一緒にていねいに検討してほしかったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

一般論ですが、父親(夫)は仕事で精いっぱいというのが本音のようです。仮に子供や母親に「父親検定試験」の採点をしてもらったら、合格できる父親は少ないかもしれません。

 

 

 

 

 

ここは日常的な夫婦の対話を心がけて克服していただきたいものです。

 

 

 



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