不登校の相談事例~病気ではないと言い張り、治療に行かない~
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不登校の相談事例~病気ではないと言い張り、治療に行かない~

2019年05月13日(月)1:43 PM

「相談事例」  病気ではないと言いはり、治療に行かない

 

 

 

 

 

中学二年生の男子です。中学一年生から不登校になり、治療に行かせようとするのですが、自分は病気ではないのだから行く必要がないと言いはり、行こうとしません。

 

 

 

 

 

「回答」

 

 

 

 

 

「不登校は病気ではない。だから治療には行かない」とは、不登校の子どもたちがよく言うことです。治療に行かないのは、いわば、不登校の子どもの当然の反応であるといえます。

 

 

 

 

 

子どもが治療場面に出かけていくことができるようになれば、かなりの部分治療が進んでいるといえるからです。

 

 

 

 

 

子どもが治療室を訪れるということは、まず自分の状況を積極的に何とかしようとしている姿であり、それまでは、まだ現在の状況に対して積極的に治療しようという方向に動いていないのです。

 

 

 

 

 

また、外に出て、他人に会うことを避けている状況では、子ども自身にまだ治療に対する動機ができあがっていないといえます。

 

 

 

 

 

その状況では、強制的に治療現場に連れて行ったとしても、それがかえって心の傷となり、予後を悪くする可能性があります。

 

 

 

 

 

治療はあせらずに時間をかけて行うことが重要です。

 

 

 

 

 

さらに、子どもが治療現場に出ないと、まったく治療にならないというわけではありません。

 

 

 

 

 

不登校の状況は、子ども自身のみの問題ではなく、家族の中でのコミュ二ケーション等に何らかの問題がある場合があり、その修正が不登校の子どもの治療に意味のあるものとなることがあります。

 

 

 

 

 

その意味では、不登校をおこしている本人が直接治療を受けることができないにしても、家族が面接に訪れることによって、家族の中でのコミュニケーションの修正をすることができます。

 

 

 

 

 

また、子どもが不登校であるために抱いていた、家族の緊張、あせり、不安がある程度軽減されることで、不登校の事態を冷静に見ることができるようになり、治療的かかわりの手段が見えてくるようになります。

 

 

 

 

 

「相談事例」   親ばかりが受診しても仕方がないのでは?

 

 

 

 

 

子どもは不登校で、治療者のところには行かないと言います。

 

 

 

 

 

親ばかりが受診しても、子どもが行かないことには始まらないと思います。

 

 

 

 

 

「回答」

 

 

 

 

 

よく耳にする質問です。不登校をおこしているのは子どもなのだから、当事者でない親が受診しても仕方がないのではないかという疑問です。

 

 

 

 

 

その背景には、子どもが不登校であるということに劣等感を感じ、親の責任ではなく子どもだけの問題として処理したがる親御さんが多いということもあるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

しかし、不登校の問題は不登校をおこしている子どもだけの問題であるとは言えず、子どもを取り巻く環境のさまざまな要因によってあらわれてくるものです。

 

 

 

 

 

とすると、なにも本人だけが治療の対象となるのではなく、子どもを取り巻くいわば一番身近な環境といえる家族は、当然その治療の対象となるのです。

 

 

 

 

 

不登校の場合、むしろ子どもが治療の場に出てくることはまれなのです。

 

 

 

 

 

ます、家族の子どもへのかかわり方についての改善を行うところから始め、それらのアドバイスの中で、子どもが親の変化に気づいていくことが期待されます。

 

 

 

 

 

それが子どもにとってに肯定的なものであるとき、子どもが治療の場に出てくることがあります。

 

 

 

 

 

まずは、家庭内の問題をある程度改善しておくことで、無理やり子どもを引っ張り出さなくても、治療関係は成立するのです。

 

 

 

 

 

不登校をおこしている子どもにのみにその責任を負わせることは、少々酷であるともいえます。

 

 

 

 

 

「相談事例」    テスト中におなかが痛くなるのではないかと心配で不登校に

 

 

 

 

 

中学二年生の男子です。実力テスト以降、学校に行けなくなりました。昔、過敏性大腸炎と診断されたことがあって、テスト中に腹痛になるのではないかと心配になって学校へ行けなくなってしまいました。

 

 

 

 

 

「回答」

 

 

 

 

 

過敏性大腸炎があったということですから、かなり神経質な子どもさんであろうと思われます。

 

 

 

 

 

しかも、中学二年という不安定な時期に、それまで自分の内側に押し殺してきたさまざまな問題が噴出してきたのでしょう。

 

 

 

 

 

そして、この症状を見ると予期不安に陥ってしまっているようでもあります。

 

 

 

 

 

過敏性大腸炎を起こす原因となっている部分の心理的な治療がまだなされていない可能性もあります。

 

 

 

 

 

つまり、過敏さは、この子の精神的な弱さを意味しているのかもしれないのです。

 

 

 

 

 

そうであれば、不登校という状態にのみ目を向けるのではなく、やはり大腸炎にかかわりのある心理身体症状についての治療も必要になるでしょう。

 

 

 

 

 

心理的なアプローチも必要ですが、リラクゼーションを主体とした身体的なレベルからの治療も考慮する必要があると思われます。

 

 

 

 

 

不登校も一つの精神的な不安定感の中で起こる状態であって、その精神的な不安定感が改善されれば、おのずと不登校という状況も改善されていくか、あるいはまた、学校というものにこだわらず、より自己を実現するための方向に動くことになります。

 

 

 

 

 

つまり、治療は、まずその子の情緒を安定させることを主目的にし、その副産物として表面に出ている問題も軽減されることになっていくものなのです。

 

 

 

 

 

とするなら、本事例においてそのおもな症状はこの過敏性大腸炎にあります。ですから、先にも述べましたが、身体的な部分へのアプローチも考慮に入れておくことが必要でしょう。

 

 

 



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