子どもの問題行動と親子の会話
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子どもの問題行動と親子の会話

2019年05月12日(日)2:06 AM

いわゆる問題行動を起こした子どもと親が話し合いをすると、なかなか「話してくれないので、何を考えているのかさっぱりわからない・・・」となるようです。

 

 

 

 

 

そして、そのうち、どうせわからないならと、腫れ物にさわるような態度で接する親が多いのです。

 

 

 

 

 

雰囲気だけに憧れて不良っぽい生活に足を突っ込みだした14歳の少女が、こんなユーモラスな父親像を話してくれたことがあります。

 

 

 

 

 

ある日、乱れた服装や生活態度にうるさく小言をいうお父さんに初めて「うるせえんだよ!」と言い返したら、次の日からお父さんが変に大人しく緊張して「おはようございます」と言うようになったのです。

 

 

 

 

 

少女はそんなお父さんに対して、「お父さん、わたしがグレたからといって急に『おはようございます』『おかえりなさい』は滑稽すぎるよ。いまさら無理するなって、お父さん」と言いたいのだと言います。

 

 

 

 

 

そして、「今まで、お父さんと話すことなんてぜんぜんなかったから、お父さん、わたしの変わりようにびっくりしたんだと思う。

 

 

 

 

 

お母さんにはときどき荒っぽい言葉を使っていたから、うすうす感じていたと思うけど・・・・・」とも言っていました。

 

 

 

 

 

この少女に、だったらお父さんはどうしたらいいの?と聞くと、「ときどきしゃべってくれればいいのよ。でも、説教くさい話は嫌だけどね」

 

 

 

 

 

この少女の話を聞いて、改まった言葉で対応するしか方法の見つからなかった父親の姿が、わたしにはありありと浮かびました。

 

 

 

 

 

もちろん、そんな不器用な父親の姿に、共感できる部分もたくさんあります。

 

 

 

 

 

お父さん、不器用は不器用として、腫れ物にさわる努力は続けてください。

 

 

 

 

 

子どもが腫れ物になっても、あえてその腫れ物にさわらなくてはいけないのが、親なのです。

 

 

 

 

 

そしてある程度はお父さんやお母さん自身が子どもの心を聞きやすくできる工夫も必要でしょう。

 

 

 

 

 

子どもとの間で押し黙ったような沈黙の時間が続くと、何かを質問しなければならない、アドバイスしなければならないと親のほうが焦りだします。

 

 

 

 

 

これが子どもの揺れる感情を抑圧することになります。

 

 

 

 

 

問題行動を起こした子どもへの声かけは、このパターンに陥りやすいのですが、これでは押し黙った関係を越える事ができません。

 

 

 

 

 

まず、お父さんが声かけをする場合は、お父さん自身がひと呼吸おいてから話すようにします。

 

 

 

 

 

そして、お父さんの悪い癖である反論の余地のない、合理化された話し方はやめましょう。

 

 

 

 

 

早口ではなく、どこか間延びした割り込みやすい話し方もいいでしょう。

 

 

 

 

 

早口そのものには相手につっこまれない防衛的要素があるので、その早口の話を聞く側も自然と防衛的態度になってしまうのです。

 

 

 

 

 

また、今日中に決着をつけてしまおうとするのもお父さんの悪い癖です。

 

 

 

 

 

今日はひと言も子どもの声は聞けなくても、子どもの姿から「ごめんね」を聞こうとすることを忘れないでください。

 

 

 

 

 

最後に子どもの口からやっと出た言葉が「ばかやろう」だったとしても、その叫びを「親に向かって、バカとはなんだ」と責めないで、つきたいだけ悪態をつかせておきましょう。

 

 

 

 

 

誰に対しても言えるものではないのが悪態、弱音なのです。

 

 

 

 

 

見捨てる人ではないと信頼を寄せられるから、悪態をついているのです。

 

 

 

 

 

どんなことであれ、子どもが激しく気持ちを吐き出すと、そのとき、子どもの心は吐き出した分だけ空き部屋になります。

 

 

 

 

 

空き部屋になれば、お父さんの気持ちがそれだけ入りやすくなるなるわけです。

 

 

 

 

 

子どもだけに限らず、自分の気持ちを吐き出しきると、そのあと、吐き出した本人は相手の話に耳を傾け、相手の気持ちもわかり、要求に応えることもできやすくなるのです。

 

 

 

 

 

もっと聞いて

 

 

 

 

 

単に「きく」といっても、思いを「聴く」、報告や説明を「聞く」、訊問として「訊く」の3つがあるのです。

 

 

 

 

 

問題行動を起こしたとき、子どもに対して大人は、この3つを使い分けますが、たいていは最初に詳細を「聞く」、そして問い質す「訊く」となり、最後にやっと本人の思いを「聴く」となります。

 

 

 

 

 

よく問題行動を起こした子どもに、「どうしてこんなことをやったのか、わかるように説明してみろ」と「聞」いたり「訊」きだす人がいます。

 

 

 

 

 

しかし、問題行動を起こした子どもには絡みに絡んだ心があって、そこから発した行動を解説して説明ができるほど余裕などあるわけがないのです。

 

 

 

 

 

これをやっては、子どもの心にこちらの思いは届かず、事態の進展は望めないでしょう。

 

 

 

 

 

「きく」ための正しい順番は、思いを「聴く」に時間の大半をかけ、それから事情を「聞く」、そして必要に応じて最後に「訊く(質問)」がベストです。

 

 

 

 

 

信頼の架け橋は「聴く」、リスニングにあるのです。

 

 

 

 

 

子どもは問題行動を起こしたわけですから、叱られ責められるのは覚悟しているわけで、子ども自身は過剰なほど防衛的になっています。

 

 

 

 

 

そんな緊張に包まれているときに「わかるように説明しろ」と言ったって、説明できるわけがないのです。

 

 

 

 

 

問題行動を起こした後の子どもの沈黙は言いたくないのではなく、説明できないのだと考えたほうがいいでしょう。

 

 

 

 

 

まずは防衛的になっている緊張をほどいてやること、そのためには思いを聴くことからスタートすることが大事なのです。

 

 

 

 

 

思春期の子ども達の沈黙、そして罵声や攻撃的な態度を前にしたとき、その言葉で親を恨み責めていると思いがちです。

 

 

 

 

 

しかし、どんな悪口雑言をはいても、子どもたちは「お父さん、もっと話を聴いてよ。もっとそばにいてよ」と思っているのです。

 

 

 

 

 

体格はお父さんを圧倒していても、心は人込みの中でつないだ手をギュッと握って離さなかった3歳のときのままで、お父さんを頼っているのです。

 

 

 



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