ひきこもり・不登校の子どもを抱える親の声
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ひきこもり・不登校の子どもを抱える親の声

2019年05月10日(金)3:56 PM

事例

 

 

 

 

 

わたしの仕事は、精神科のソーシャルワーカーです。わたし自身も子どもが不登校をするという体験を通して教育の問題に突き当たり、現在は、東京で居場所を開いています。

 

 

 

 

 

息子は、中学から学校に行きませんでしたが、それ以上の多くの学びをしてきたと思っています。

 

 

 

 

 

今は21歳になり、学校に行けない子どもたちの居場所で、ボランティア兼スタッフとして生き生きと生活しています。

 

 

 

 

 

居場所では、精神障害を抱える人も、不登校をしている子どもやその親も、また年齢の幅も職業もさまざまな人たちが出会っています。

 

 

 

 

 

その多くの出会いの中で、わたしが見えてきたことをお話したいと思います。

 

 

 

 

 

彼らのいちばんの特徴は、自分の将来に対してすごい焦りと不安を持っていることです。

 

 

 

 

 

その不安を回避しようとして、さまざまな身体症状や行動が出ているということです。

 

 

 

 

 

自分は社会に出られるだろうか、結婚できるだろうか、学歴がなくても大丈夫だろうかなど、わたしたちの想像を絶する不安感を持っているのです。

 

 

 

 

 

そして、引きこもって人と付き合いたくないと現象的に見えても、人と強くつながりたいと思っています。

 

 

 

 

 

たとえば、26歳の青年ですが、彼は中学、高校、大学といじめられ続けながらも皆勤賞で卒業しました。

 

 

 

 

 

彼にとって、がんばって大学を卒業したことが唯一のプライドでもあるのですが、今は疲れがどっと出て社会に出ると、学校のときと同じようにいじめられるのではないかという恐怖心を持っています。

 

 

 

 

 

想像する以上に緊張していて、不安の中で疲れきっているのです。何もすることができない、何も手につかないという状態になっているのですが、わたしたちにはこれがなかなか理解できないのです。

 

 

 

 

 

彼は、自分と付き合ってくれた人に感謝するゆとりはないけれど、そのときどんなふうに付き合ってくれたかは、とてもよく覚えています。

 

 

 

 

 

不安感から逃れたいと思っているのですから、安心できる言葉を具体的な例をあげて何回も何回も繰り返し、不安感を大きく包み込むようなメッセージを送り続けることが大切です。

 

 

 

 

 

もう一つは、中学へ行けなくなって、家庭に引きこもっている女の子の例です。

 

 

 

 

 

親は子どもの要求をそのままうのみにし、腫れ物に触るように扱い、それでいて子どもの姿を他人に愚痴っている状態だったのです。

 

 

 

 

 

彼女が、手当たり次第にものを投げて家中が荒れているとき、いつもは親が片付けていたのですが、あるとき、片付けないでそのままにしておいたことがあったそうです。

 

 

 

 

 

そうしたら、子どもが片付け始めたといいます。子どもの人権を考えたとき、親がすぐに片付けてしまうのは子どもの片付ける力を無視していることなので、子どもの人権を無視していることにつながると思うのです。

 

 

 

 

 

子どもと親の人権を大事にすることで、子どもの人権が大事にされるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

たとえば、洋服を買ってほしいと言うとすぐに買って与えてしまう。これは、洋服を買ってほしいということを通して、人とつながりたいという気持ちを無視していることになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

具体的にどう付き合うかは、個々の状況やその個性に合わせて臨機応変にしていかなければなりません。

 

 

 

 

 

理屈ではなく、そのときの気持ちそのものを認めてあげ、こうしなくちゃいけない、というような正論を通すのは避けたほうがいいでしょう。

 

 

 

 

 

病気といわれる人と付き合っていると、変わっていく節目に必ず出会います。

 

 

 

 

 

わたしは、病気だって、病気じゃなくたっていいじゃないと思っています。

 

 

 

 

 

一時、病気になったっていいじゃない、という思いでわたしは彼らと接しています。

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

24歳の娘ですが、中学2年から高校にかけてものすごいいじめにあいました。それでもなんとか高校は卒業したのですが、いまだに不安定な状態です。

 

 

 

 

 

夜中に大きな音で音楽を聴いたり、庭の植木に3時間も水をやり続けています。

 

 

 

 

 

どうしたらいいのか途方に暮れています。

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

学年でいえば高校2年の息子です。引きこもってから1年が経ちます。この状態がいったいいつまで続くのかを考え始めたら心配でたまりません。

 

 

 

 

 

いろんな先生方の意見を聞くと、回復までにはかなりの時間を要するといいますが、それだけでわたしは気が遠くなってしまいます。

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

子どもが5年前、学校に行かなくなってから「不登校を考える親の会」に参加し、そこでいろいろなことを学び、自分の考えもかなり変わってきました。

 

 

 

 

 

そのなかで、今まで「学校に行かなくてもいい」と理屈では理解していたつもりだったのですが、最近、社会の仕組みもたしかに悪いのでしょうが、親にも問題があるのではないかと思えるようになってきました。

 

 

 

 

 

それは、子どもが不登校をしたからではなく、その後の親や周囲の関わり方に問題があり、そのことが心の傷となって立ち直れないのではないか、親自身が自己実現できずにおり、そんな親の生きざまを見て育った子どもは、やはり自己実現できないのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

子どもが不登校をしてしばらくの間は、「お前が悪いのではない」「学校に行かなくてもいい」と、心の底から思えばいいと考えてきました。

 

 

 

 

 

でも今になってみると、わたしはそのようには心の底から思うことができなかったようです。

 

 

 

 

 

たとえば、子どもが「学校に行くよ」と言えばとても喜んだでしょう。それは、ほんとうは子どもを学校に行かせたいと考えていたということなのです。

 

 

 

 

 

「親の会」に来ている人たちを見ても、心から「学校に行かなくていいんだ」と考えている人はほとんどいないのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

そこまでなれないから、こういう「親の会」に来ているのだと思います。

 

 

 

 

 

自分は学校信仰を断ち切れていると信じていた時期もありましたが、今では、わたしはそこまでいっていない、そこまでいくにはどうしたらいいのかと悩んでいます。

 

 

 

 

 

ただ、親が学校信仰を断ち切れていなくても、子どもはそれなりに立ち直っていく例も多いようです。

 

 

 

 

 

だからそれはそれでいいと思いますが、わたし自身が生き方を変えないと、子どもは大変だと思うようになってきました。

 

 



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