子どものストレスサインに敏感になる
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子どものストレスサインに敏感になる

2019年04月24日(水)12:28 PM

子どもはストレスを抱えて本来の自分を見失いそうになると、初期の段階で不安のサインを出します。そのサインも行動や態度にかなりの変化が起こればわかりやすいのですが、「些細なサイン」ではなかなか気づきにくいものです。

 

 

 

 

 

また、子ども一人ひとりの性格が違うように、不安や悩みのサインも一様ではありません。個性があります。それだけに子どもからのサインを見逃してしまうことも少なくありません。でも、この時点ですばやく子どもの心や体の変化をキャッチすることが、子どもを深刻なストレスから守るためには大変重要なことです。

 

 

 

 

 

ストレスを抱えて孤独を感じている子どもは、友だちに気づかれないようにしながらも、接触時間の長い親にその不安を受けとめてほしいと願い、「些細なサイン」を送っています。そのサインは子どもの性格や個性、発達の段階によって異なりますが、次のようなサインは親として見逃さないようにしたいものです。

 

 

 

 

 

○ 好きな食べ物にも食欲を示さない

 

 

 

 

 

○ 寝起きが悪くなった

 

 

 

 

 

○ 口数が減ってきた

 

 

 

 

 

○ 優柔不断になっている

 

 

 

 

 

○ 視線を外すことが増えてきた

 

 

 

 

 

○ 返事をしなくなった

 

 

 

 

 

○ 今までと違って、どこか表情が乏しい状態になっている

 

 

 

 

 

○ つめをかんだり、目をパチパチさせたり妙な癖が出てきた

 

 

 

 

 

ところでみなさんは、子どもがリラックスしているときの表情や態度、声の調子、行動の特徴などをすぐに思い描くことができるでしょうか。子どもからのストレスのサインは、いずれも「普段の子どもの状態」を親がしっかりとつかんでいれば自然と気がつくものです。

 

 

 

 

 

そのためにも子ども「本来の姿」をよく見つめ、理解しておくことが大切です。つまり、ストレスを感じていない状態、リラックスしているときの子どもの状態を把握しておくことが何より必要なのです。

 

 

 

 

 

幼児期や児童期の子どもは、言葉での表現能力に乏しく、ストレス自体を言葉にあらわすことはありません。不安を訴えるため、必死になって親を求めて関わろうとします。ときには強引でわけのわからない態度をとったり、言葉を発したりします。

 

 

 

 

 

そんなとき、「わがまま言って困るわ」「甘えてばかりいるわ」などと考えて、子どものストレスサインに応えないでいると、今度は元気がなくなったり、不機嫌な態度をとるようになります。

 

 

 

 

 

ここでまた「やっとおとなしくなったわ」とか「いつまでも怒っているわけにはいかないでしょう」などといった思い違いを重ねてしまうと、子どもは重いストレスをひとりで抱え込むようになります。そして親に訴える意欲をなくし、あきらめて冷めた人間になっていきます。

 

 

 

 

 

思春期の子どもの場合は、「お腹が痛い」「頭が痛い」といった身体的な症状については、言葉で表現することができます。でも、欲求不満や不安な状態を言葉で表現することはあまりしません。この時期の子どもは、その内面とは裏腹に「いつまでも子どもだと思われたくない」「甘えていると思われたくない」という心理が働きます。

 

 

 

 

 

そのため、自分の不安やイライラした胸のうちを素直にさらけ出すことができないものです。ですから、子どもたちが「ムカつく」「疲れた」と言っても、わたしたち親は、どこまでが本当の気持ちなのか何が原因なのかがなかなかわかりません。

 

 

 

 

 

「ああ、また言っている」と思って、そのサインを見過ごしていることが多いのではないでしょうか。「灯台下暗し」とでも言ったらいいのでしょうか。子どもは親にとってもっとも身近な存在です。

 

 

 

 

 

それだけにいつの間にか「当たり前」「こんなものだろう」と思い込んで、子どもの変化が見えなくなってしまうのです。また「うちの子にかぎって」とか「そんなことぐらいでまさか・・・・・」といったひいき目がサインを見過ごしてしまうこともあります。

 

 

 

 

 

「あれ、なんでこんなことをするんだろう」「普段とどこか違うぞ」という気持ちで、立ち止まって考える時間を持つようにしたいものです。

 

 

 

 

 

親のそうした心の余裕、心配り、気遣いが子どものストレスサインをキャッチするポイントなのです。気づいたらとにかくかまってあげることです。

 

 

 

 

 

サインを受信したことを声かけで伝えましょう

 

 

 

 

 

ストレス状態にある子どもが発した些細なサインに気づいたら、ささやかな「声かけ」で受信したことを伝えることが大切です。このときの声かけは、「どうしたの。いつもと違うね。元気がないね」といった直接心理面にふれる言葉より、「おはよう。いい天気だね。風が強くならないといいね」といったなにげない会話の流れにそった声かけのほうが子どもを安心させるので効果的です。

 

 

 

 

 

あたり障りのない季節や天候の話を短めにするといいでしょう。ここでは「心配しているんだよ」ということを露骨に感じさせないような日常的な態度で接することが望ましいでしょう。

 

 

 

 

 

子どものサインからストレスの状態が少し気になるようでしたら、「昨夜はよく眠れた?」「あまり食欲がないようね。どうしたの」などと、遠まわしな表現で親として温かい言葉をかけてあげてもいいでしょう。

 

 

 

 

 

それほどひどいストレスでなければ、こうした声かけだけで子どもは安心してストレスを乗り越えることができます。「お母さんはわたしのことをよくわかってくれているんだ」「困ったときにはお父さんが助けてくれるだろう」という気持ちが子どもの支えとなるのです。

 

 

 

 

 

そして、その第一歩が親からの「声かけ」です。学校生活でのストレスも、多くの場合こうした家庭からの支えで乗り越えることができます。「両親からの”ソーシャル・サポート(社会的支援)”を利用できると子どもが感じることが、子どものストレス軽減に役立つ」ということが言われています。

 

 

 

 

 

もうひとつ別な表現でいうと、困ったときには助けを求める権利が人にはあるということです。これを「ヘルプライト」と言っている人もいます。さて、ソーシャル・サポートというのは、心理的な面で相談に乗ってもらったり、アドバイスを受けることを意味します。

 

 

 

 

 

また、困ったときに物理的な手助けを受けることも含まれます。わたしたち大人も、周囲の人からのアドバイスや手助けによってストレスが大きな問題へと進行せずにすむことがあります。これは、子どもも同じです。裏返せば、こうした支えがないと、わたしたちのストレスは深刻化していきます。

 

 

 

 

 

「ソーシャル」という言葉からわかるとおり、サポートの与え手は親に限りません。友だち、先生、親戚の大人、ときには近所のお兄さんやおばさんといった人たちも、子どもにとって重要な役割を果たすことができます。

 

 

 

 

 

また、わたしのような職業としてその役割を担っているカウンセラー、心理士や精神科医といった経験豊かな人からのサポートが問題解決に必要となる場合もあります。

 

 

 

 

 

幼児や児童にとっては、常に子どもに接している親や担任の先生がもっとも重要なサポート源です。小学校高学年になると、自立心が育ってきます。そのため、親に話したくないという気持ちが徐々に芽生え始めます。

 

 

 

 

 

中学に入るとその傾向はより一層強くなります。ですから、この時期は本来、身近な友だちの存在がストレスの軽減に役立ち、互いの成長を促す役割を果たしてくれるはずです。

 

 

 

 

 

友だちの数が多い子どもほどストレス・悩みに強いものです。ですが、最近の子どもを見ていると、「友だちができない」「友だちと会話ができない」という子どもが増えています。

 

 

 

 

 

また、友だちの前で涙を見せたり、弱音を吐くのは「つらくマイナスになる」と考える子どもが多いようです。ストレスの解消に役立つはずの友人関係が、かえってストレスを生んでいるという歪んだ状態があらわれています。

 

 

 

 

 

ですから親としては、自分自身が子どもの支えになると同時に、長い目で見ると、友だち同士の関係を豊かに築く力を子どもに身につけさせることが大切です。

 

 

 

 

 

学校での子どものストレスは、親には見えにくいものです。子どもたちは学業の悩み、友だち同士でのいじめなど、学校生活でのストレスのサインを日常的に直接関わっている教師に送ることがあります。

 

 

 

 

 

その意味で教師は子どもたちの有力なサポート源になります。ですから、親と教師が連携して子どものストレスサインをつかむ努力が重要です。親としては、こうしたサポート源の存在を意識しながら、子どもが多様なサポートを受けられるように配慮することが大切です。ソーシャル・サポートということを考えるとき、思い出す青年の言葉があります。青年はこんなことを伝えてくれました。

 

 

 

 

 

「僕は、こんな中で育ちたかった。家族だけでなく、隣のおじさん、おばさんたちからいたずらしたら叱られて、僕が泣いたらどうしたんだと声をかけられ、病気になったら熱はないかと心配してくれ、元気になったら良かったねと我がことのように喜んでくれ、良いことをしたときはご褒美といって抱きしめてくれる、そういうところで育ってみたかった」

 

 

 

 

 

人が育つ環境として大切なことを、この青年の言葉は教えてくれています。

 

 

 



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