母子依存とひきこもり
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母子依存とひきこもり

2019年04月22日(月)3:39 PM

母子依存関係の改善が遅れると、暴力に結びつくことも

 

 

 

 

母子依存状態は、早急に対処しないと徐々に深みにはまっていきます。

 

 

 

 

相手がいないと何もできないようになり、社会恐怖が悪化したり、相手に無理を言って暴力をふるうなど、問題のある行動をとるようになってしまいます。

 

 

 

 

母親に依存して、「子ども返り」をする

 

 

 

 

家にひきこもっていると、家族以外の人と接する機会が極端に少なくなります。

 

 

 

 

教師や友達と話すことがなくなり、ほとんどの会話を家族と交わすようになります。

 

 

 

 

そうしているうちに、しだいに保護者やきょうだいに依存していくことになります。

 

 

 

 

なかでも母親に依存する子が特に多く、母親と一緒にいられる安心感が、子どもをますます家に閉じこもらせてしまいます。

 

 

 

 

子どもは母親に甘えきって幼児性を強めていきます。それを「子ども返り」と呼びます。

 

 

 

 

母子2人で世界が完結しないように、第三者が介入していく必要があります。

 

 

 

 

子どもを反発させずに離す方法

 

 

 

 

母子依存状態から距離をとることは簡単なことではありません。子どもが強く反発する場合があります。

 

 

 

 

すぐに離れるのではなく、徐々に関係を変えていくようにします。

 

 

 

 

○外出を増やし、離れている時間を長くする。

 

 

 

 

○話をいつまでも聞かず、途中で家事などにかかる。

 

 

 

 

○スキンシップをなくす。甘えあわないようにする。

 

 

 

 

○母親自身も子の世話に依存しないように注意する。

 

 

 

 

人は一人ではいきていくことができないとても弱い存在です。生涯、自分の心と体の安全を守ることに、努力し続けます。

 

 

 

 

特に、生まれたときは無力で、すべてのことを母親にやってもらわないと生きていくことができません。

 

 

 

 

母親との関係がとても重要になります。母親の心が安定していると、子どもの心も安定します。

 

 

 

 

母親の心が不安定で、子どもへの接し方に波があると、子どもはなんとかして母親から愛されようと努力します。

 

 

 

 

母親が子どもを拒否すると、子どもも母親を避けるようになります。このような母親とのかかわりが、その後の人生におけるほかの人との人間関係の基本になります。

 

 

 

 

ここで大切なことは、そのような母親が子どもを愛していなかったということではありません。

 

 

 

 

自分の子どもを愛そうと努力をしても、残念ながら、母親の心が不安定だと、子どもは安心感が得られないのです。

 

 

 

 

これは、母親自身が以下で説明する「支配型」「依存型」「孤立型」のどれかのタイプだったためだと思われます。

 

 

 

 

カレン・ホーナイが「人は自分を愛しているだけ、人を愛することができる」と言っています。

 

 

 

 

これは子育てにも当てはまります。ここで注意してほしいのは、このために母親をせめても仕方がないということです。

 

 

 

 

母親のせいにしても、問題は何も解決しません。この場合の母親との関係は、正確に言えば、養育者との関係ということになります。

 

 

 

 

母親ではなく、主に祖母が育てた場合には祖母との関係になりますし、父子家庭の場合は、父親との関係になります。

 

 

 

 

母親の中には、せめて食事だけでも一緒にとりたいという思いが強いのか、子どもを無理にでもテーブルにつかせて、家族とともに食事をさせたがる人たちもいるようです。

 

 

 

 

お城に住んでいるわけではないのですから、一度だけ「ごはんだよ」と声をかければ、子どもには聞こえています。

 

 

 

 

それでもテーブルに着かないのは、家族と一緒に食べたくないということです。

 

 

 

 

そういうサインを無視して、「ごはんだよ、聞こえてるの?」とか、「冷めるから、早く食べなさい」などと言って、部屋にまで押しかけるようでは過干渉になってしまい、子どものさらなる拒否反応を引き出す結果になるだけです。

 

 

 

 

子どものために作ったものを暖かいうちに食べてほしいという気持ちはわからないでもありませんが、「ごはんだよ」と声をかけるのは一度か二度だけにするようにしてください。

 

 

 

 

いつになっても食べに来ないようであれば、「食事は冷蔵庫にしまってあるから、暖めて食べてね。お母さんより」という手紙を残し、子どもが食べたいときに自分で食べられるようにしておいてください。

 

 

 

 

実はこの「手紙を残す」ということがたいへん重要な行為になります。不登校の子どももひきこもりの子どもも、お腹がすけば食べ物を探します。

 

 

 

 

手紙を読み、冷蔵庫を開けて、そこにある食べ物が自分のためのものだと知ることで、「親は自分のことを気にかけてくれているのだな」「自分のことを見捨てていないのだな」という親の気遣いを感じ、精神的な安定を得ることができるのです。

 

 

 

 

ひきこもりの子どもの中には、部屋に完全にひきこもったままで、1年以上も着替えをしなかったり、風呂に入らなかったりする子どもも珍しくありません。

 

 

 

 

このような場合でも、直接話しかけて無理に風呂に入れようとするのではなく、やはり手紙を活用するようにしてください。

 

 

 

 

たとえば、「着替え置いておくね。お母さんより」という内容の手紙を添え、着替えを2日間ほど置いておくのです。

 

 

 

 

2日経ったらいったん片付け、2日後に別な着替えを置いておきます。そして、このときもまた手紙を書き添えるようにします。

 

 

 

 

ここで必ず行ってほしいのは、子どもが着替えをしなかった場合でも、必ず別な着替えをおいておくということと、手紙は1回1回書き換えるということです。

 

 

 

 

こうすることで、子どもと一定の距離を保ちながら、手紙という非会話の言語を通して、親の思いやりややさしさ、温かさなどを子どもに伝えることができるのです。

 

 

 

 

この方法を2~3ヶ月繰り返しますと、親が外出している間に着替えたり、シャワーを浴びたりするといったケースがかなり出てきます。

 

 

 

 

もちろん、変化が見られるまでに3ヶ月以上かかることもあり、こういう場面でも親は根気を持って問題に対処していくことを求められます。

 

 

 

 

子育ての責任を負わされる母親

 

 

 

 

一般的に、仕事中心の父親に代わって、子育てについての一切の責任を負わされがちなのが母親です。

 

 

 

 

子どもが一人前に成長したからといって褒められることはまれですが、子どもがニートやひきこもりになった場合、真っ先に非難されるのが母親です。

 

 

 

 

「俺は今まで仕事に専念してきた。なに不自由ない生活をさせてきたはずだぞ。子育てはお前にすべてまかせていたはずじゃないか。

 

 

 

 

どうしてこうなったんだ!」父親というのは、母親が苦しんでいるにもかかわらず、平気でそのような言い方をしてしまいがちです。

 

 

 

 

それくらいしか語る言葉を持たないし、自分でもどうしていいかわからないのです。

 

 

 

 

その言葉が、母親をますます追い詰めてしまうということに、考えがまるで及ばないのです。

 

 

 

 

だから暴力が始まっても、母親はまずは誰にもそのことは漏らしません。夫に打ち明けるにも、かなりの時間がかかります。

 

 

 

 

「子どもの教育は、すべてお前にまかせてきたはずだぞ」

 

 

 

 

「俺は知らん。お前の育て方が悪かったんだ」

 

 

 

 

かりに打ち明けて相談したとしても、そう言い返されるのが目に見えているからです。

 

 

 

 

だから、夫にも言えません。もちろん自分の親にも言えないし、親戚にも言えません。

 

 

 

 

それを相談できる友達がいるお母さんなんて、本当に少ないと思います。だから、お母さんはじっと暴力に耐えてしまうのです。

 

 

 

 

耐えて、耐えて、どうしようもないところまで我慢して、やっと夫に話します。

 

 

 

 

ですが父親も、どうすることもできません。母親の代わりに、子どもを殴りつける父親なんて、いまはほとんどいません。

 

 

 

 

それを相談できる友達もいません。もちろん、職場でそんな話はできません。そもそも、これまで子どもときちんと向き合ってこなかったわけですから、子どもの暴力を前に、どうしていいか見当もつかないのです。

 

 

 

 

母親以上にオロオロしてしまう父親は、けっして珍しくありません。だから、父親も誰にも言えず、夫婦そろって孤立してしまいます。

 

 

 

 

そしてそれが、家庭内暴力の長期化、悪質化という、別の問題につながっていくのです。

 

 

 



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