思春期の子どものストレス
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思春期の子どものストレス

2019年04月17日(水)6:06 PM

ストレスは成長の糧にもなるし、「歪み」の原因にもなる

 

 

 

 

 

今の子どもたちは、さまざまなストレスを抱えています。特に、思春期の子どもたちは身体的にも、精神的にも不安定な年頃であるため、わたしたち親には何がストレスとなって子どもたちが悩んでいるのかわかりづらいものです。

 

 

 

 

 

ここでは、そうした子どものストレスと向き合うために、改めて「ストレス」とは何かということについて考えてみることにしましょう。

 

 

 

 

 

ストレスという言葉は、古くさかのぼると物理学の用語で緊張とか圧力という意味で使われていたそうです。

 

 

 

 

 

人間に対して使用されるようになったのは、今から85年以上前のことで、カナダ人のハンス・セリエという医学者が現在の意味でストレスという言葉を初めて論文に発表したといわれています。

 

 

 

 

 

人間が外部からある刺激を受けて緊張、歪みの状態を起こすとこれらの刺激に適応しようとして人間の内部にさまざまな反応が起こります。

 

 

 

 

 

セリエは、この反応をストレスと名づけました。つまり、人間の体や心を歪ませるような刺激・外圧が加わったとき、それを押し返し元に戻ろうとする力が生じます。

 

 

 

 

 

これがストレスというわけです。空気が入った丸い風船を想像してみてください。外から圧力が加わって歪みが発生すると、元に戻ろうと押し返す力が生まれます。

 

 

 

 

 

この復元する力がストレスです。ですから、厳密にいうと、外部からの刺激は「ストレッサー」と呼ばれ、それに対する反応が「ストレス(反応)」と呼ばれることになります。

 

 

 

 

 

ですが、わたしたちは一般的には「ストレッサー」と「ストレス(反応)」をこのような意味で区別していません。

 

 

 

 

 

ほとんどの場合、外部からの刺激・外圧自体をストレスと呼ぶことが多いのです。ですから、関東自立就労支援センターのホームページでもこの両者を区別してストレスという言葉を使用する場合がありますし、ストレス(反応)を含んだ意味で使用する場合もあります。

 

 

 

 

 

このストレス(ストレッサー)にはどのようなものがあるのでしょうか。暑さや寒さ、騒音、薬品といった物理的なものもストレスになりますが、最近は対人関係における心理的な力である”プレッシャー”が注目されるようになっています。

 

 

 

 

 

「日本のスポーツ選手はプレッシャーに弱い」といった表現を頻繁に耳にするようになりました。

 

 

 

 

 

このプレッシャーは現代を代表するストレスの一つというわけです。

 

 

 

 

 

では、子どもたちにとってはどんな出来事がストレスになっているのでしょうか。

 

 

 

 

 

子どもたちの日常生活の場面ごとにストレスを見ていくと、学校生活におけるストレスと、家庭生活におけるストレスの二つの場面に区別することができると思います。

 

 

 

 

 

前者には、「友だちとけんかした」「友だちからいじめられた」といった友人関係、「先生から正当に評価されない」「先生から無視された」といった教師との関係、「授業がわからない」「テストの成績が悪い」といった学業の悩みなどをその代表例としてあげることができます。

 

 

 

 

 

一方、後者には、「親から叱られた」「親から成績についてうるさく言われた」といった親と子の関係で発生するものもあれば、「両親が不仲である」「母親と祖母の仲が悪い」といった家族の不和など、家族間の人間関係から発生するものがあります。

 

 

 

 

 

子どもたちは、学校や家庭で、こうしたさまざまなストレスに常にさらされています。

 

 

 

 

 

そして、その状態が長く続いたりストレスに抵抗する力が弱くなったりすると、いろいろな形のストレス反応があらわれてきます。

 

 

 

 

 

具体的には、「気持ちが沈んで元気がない」「イライラして怒りっぽくなっている」「無気力でやる気がなくなった」「疲れやすく、頭痛がしてくる」といった反応が出ます。

 

 

 

 

 

つまりストレスによって、子どもの感情、行動、身体にさまざまな症状があらわれるのです。

 

 

 

 

 

ストレス反応はいろいろな形であらわれます。先ほど紹介したセリエは、ストレスは体や心の働きの中でも、特にストレス(ストレッサー)の攻撃に弱い部分にあらわれて、機能障害を引き起こすと報告しています。

 

 

 

 

 

それが具体的にどこかは人それぞれによって異なるようです。頭痛に悩まされる人もいれば、胃潰瘍になる人もいます。

 

 

 

 

 

不安神経症など精神的な兆候があらわれる場合もあります。

 

 

 

 

 

ストレス初期には、わたしたち大人の場合は次のような症状があらわれます。

 

 

 

 

 

○ 目が疲れやすい

 

 

 

 

 

○ 肩がこりやすい

 

 

 

 

 

○ 腰や背中が痛くなる

 

 

 

 

 

○ 朝、気持ちよく起きられないことが多くなった

 

 

 

 

 

○ 頭が重く、スッキリしない

 

 

 

 

○ たちくらみしそうになる

 

 

 

 

 

○ 食べ物が胃にもたれることが多い

 

 

 

 

 

○ 手や足が冷たくなることが多い

 

 

 

 

 

そして、慢性的なストレス状態が続くと、症状は次の段階に進みます。これらはわたしたちなら誰でも一度は経験したことがあることかもしれません。

 

 

 

 

 

○ なかなか疲れがとれず、何かするとすぐに疲れてしまう

 

 

 

 

 

○ 下痢や便秘が続いている

 

 

 

 

 

○ 少しのことで腹がたったりイライラする

 

 

 

 

 

○ 仕事をする気が起こらない

 

 

 

 

 

○ 人に会うのがおっくうになった

 

 

 

 

 

○ 風邪をひきやすく、一度かかるとなかなか治らない

 

 

 

 

 

○ 好きなものでも食欲がわかない

 

 

 

 

 

最近では、幼稚園児や小学生の間にも、「肩がこる」といった症状を訴える子どもがあらわれてきています。

 

 

 

 

 

大人固有の症状と考えられていたものが、小さな子どもたちにもあらわれてきているのです。

 

 

 

 

 

中学生や高校生の中には、いつも疲れていて頭がすっきりしないという子どもが増えています。

 

 

 

 

 

空調のきいた室内でゲームばかりしていて、屋外での遊びが不足していること、塾通いで夕食を決まった時間にゆっくりとらず、就寝時間が遅くなるなど子どもたちの環境が大きく変化して、今までは大人だけのストレス反応と思われていた症状が子どもの間に蔓延してきているのです。

 

 

 

 

 

特に、肉体疲労よりも神経疲労です。こうした症状がさらに進むと、心や体に問題が出現し、生活にも大きな支障が出てきます。

 

 

 

 

 

関東自立就労支援センターの相談室には、心や体が病んでしまった状態になって初めてドアをたたく子どもたちが増えているように感じます。

 

 

 

 

 

○ 夜尿症やチックなどの心身症的な子ども

 

 

 

 

 

○ 不安神経症、強迫神経症などの神経症的な子ども

 

 

 

 

 

○ 情緒不安定、引きこもりなどのコミュニケーション面で問題を抱えている子ども

 

 

 

 

 

○ ぼんやりして知的思考が低下していたり、優柔不断が顕著な子ども

 

 

 

 

 

いずれも深刻な”症状”です。丸い風船にたとえるなら、外からの刺激に耐えられず、風船に穴が空いたり割れてしまった状態ということができるかもしれません。

 

 

 

 

 

こうしたストレス(反応)から子どもの心と体を守るためには、わたしたち親や周りの大人がストレスとの関わり方を理解しておくことが必要です。

 



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