思春期は自分探しの旅
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思春期は自分探しの旅

2019年04月16日(火)10:09 AM

A君は、昨年の秋ごろに関東自立就労支援センターを訪れました。大きな体を縮めていかにも打ちしおれた格好で相談室に入ってきたA君は、「学校へ行こうとしても身体がいうことをきかない」「クラスのみんなに申し訳がない」と訴えます。

 

 

 

 

 

学校へ行けなくなって1週間になりますが、休む直前にスポーツ大会があり、彼の失策でクラスは負けてしまったそうです。

 

 

 

 

 

思春期の相談では、子供を多角的に理解するためにいろいろな心理テストを行うことがあります。

 

 

 

 

 

そのひとつに「文章完成テスト」があります。テスト用紙には、「わたしの家族は」とか「自分がいないとき、友だちは」というような文章のはじめの部分だけが書いてあります。

 

 

 

 

 

その前文のようなものを読んで頭に浮かんだことを書いて文章を完成させるというテストです。

 

 

 

 

 

A君はこの「文章完成テスト」で「いまいちばん知りたいことは、」という前文に対して、「大人になったときの自分」と書きました。

 

 

 

 

 

思春期の子供はよくこのように書きます。これは、まさに思春期に入った子供が突きつけられる課題を表現しています。

 

 

 

 

 

「アイデンティティ(自我同一性)の確立」とは?

 

 

 

 

 

心の発達には、体の発達と同じように、はっきりとした道筋があります。

 

 

 

 

 

その道筋はその年齢年齢で身につけるべき心の発達課題として表現されます。

 

 

 

 

 

思春期を乗り越えるということは、思春期での心の発達課題をクリア(達成)することです。

 

 

 

 

 

思春期での心の発達課題は、「アイデンティティ(自我同一性)の確立」です。

 

 

 

 

 

第二次成長が始まり、体が男性の体へ、あるいは女性の体へと変化する中で、「自分は男として、あるいは女としてやっていけるのだろうか」

 

 

 

 

 

「大人社会の中で、しっかりと生きていけるのだろうか」という人生の根幹にかかわる2つの疑問がわきあがってきます。

 

 

 

 

 

「アイデンティティの確立」とは、この2つの問いに答えを出すことです。

 

 

 

 

 

子供とも大人とも違う、思春期独特の心の動き

 

 

 

 

 

思春期はまず体が子供から大人へと急激な成長を遂げます。

 

 

 

 

 

思春期に入ったとたん、性ホルモンは大量に放出されます。

 

 

 

 

 

人の感情は、脳の働きだけではなく、ホルモンの作用により大きく影響されます。

 

 

 

 

 

思春期の子供たちの複雑な心の動きの原因のひとつは性ホルモンです。

 

 

 

 

 

現代の子供たちは、性ホルモンによる体の内部から突き上げてくる正体不明の衝動を、未熟なままの心で受けとめなければならないという大きな危機に直面しています。

 

 

 

 

 

思春期での心の動きの特徴

 

 

 

 

 

思春期の子供に関わるとき、思春期独特の心の動きを理解しておくことが大切です。

 

 

 

 

 

子供の心を親が逆なでするために親子関係がギクシャクしているという事例がたくさんあります。

 

 

 

 

 

思春期の心の動きの特徴はいろいろありますが、代表的なものは、①不安

 

 

 

 

 

②過敏性③感情が変わりやすいこと④感情の両価性(アンビバレンツ)⑤自己中心性⑥理想の追求などです。

 

 

 

 

 

不安に抱きすくめられる思春期

 

 

 

 

 

思春期心性の最大の特徴は「不安」です。不安というのは、対象のはっきりしない、漠然とした恐怖のことです。

 

 

 

 

 

思春期に入ると「自分はどんな大人になれるのだろうか」「男として、あるいは女としてやっていけるのだろうか」という人生の根幹にかかわる2つの疑問が突きつけられます。

 

 

 

 

 

この2つの疑問を抱えたまま長い間生きていかなければならない現代日本の若者たちは「不安」におののいていると言っても過言ではありません。

 

 

 

 

 

不登校・思春期・子育てについて

 

 

 

 

 

〇 子供の心を親が「逆なで」することが、思春期でのトラブルの大きな原因のひとつです。親は思春期の子供の心の動きを知っておきましょう。

 

 

 

 

 

〇 子供が思春期で行き詰まったときには、親は今まで描いてきた理想の子供像などを見直し、腰をすえて子供に関わりましょう。

 

 

 

 

 

〇 不登校などの思春期での不適応の増加は、日本社会の変化がもたらしたもので、単に「子育ての問題」として親だけを責めるのはよくありません。

 

 

 

 

 

〇 「子育ての結果は、思春期にあらわれる」というのも、「思春期は最後の調整時期」というのも、どちらも真実です。

 

 

 

 

 

〇 性ホルモンによる体の内部から突き上げてくる正体不明の衝動が、思春期独特の複雑な心の動きのひとつの原因です。

 

 

 

 

 

〇 思春期心性の最大の特徴は「不安」です。自分の将来に対する不安を抱えながらも、若いがゆえに元気に思春期を乗り越えられるのです。

 

 

 

 

 

〇 「純粋性と合理性の希求」、「大人や大人社会への反発」というのは、思春期の若者の心理です。

 

 

 

 

 

〇 親が子供の人生を使い、親自身の夢を実現しようとするのは、よくないことです。子供の人生は子供のものです。

 

 

 

 

 

〇 アンビバレンツ(両価性)な感情は、矛盾した言動としてあらわれます。そのため、思春期の若者の言葉尻をとらえて、矛盾を指摘すると親子関係がこじれてしまいます。

 

 

 

 

 

〇 生命の危機に至るほどダイエットを続ける子供たちには、家族関係に何らかの問題がある場合がほとんどです。これを機会に、親子関係をじっくり見直しましょう。

 

 

 



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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援