子どもの症状は嘘をつかない
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子どもの症状は嘘をつかない

2019年03月31日(日)12:40 PM

子どもの非行や犯罪がマスコミやテレビに報道され、そこで言われる意見を聞いていると、やはり、子どもに対する否定的な意見が多いです。

 

 

 

 

 

「今の子どもはしつけがなっていない。忍耐力がない。自己中心的だ」等々です。

 

 

 

 

 

そういう意見の何が問題かというと、一言で言うとそういう言葉というのは子どもを信じていないということです。

 

 

 

 

 

月並みですが、やはり私は、まず子どもを信じることから始まるのではないかと思います。

 

 

 

 

 

子どものどんな言動にも何か意味がある、そうならざるをえない意味がある、ただ、わがまま、ただ反抗してやろうではない、やむにやまれぬその人なりの事情があるんだということをまず信じようということです。

 

 

 

 

 

子どもの症状は、嘘をつきません。子どもが出してくる症状には、必ずそれなりの理由があります。それをそのまま信じようということです。

 

 

 

 

 

それは、子どもが嘘をつかないということではありません。子どもはよく嘘をつきます。嘘をつく子どもの気持ちを全部ひっくるめて、そのまままるごと信じようということです。

 

 

 

 

 

このような例がありました。中学生の女の子が、学校帰りに変な男の人に後をつけられて怖かったと言いました。

 

 

 

 

 

学校の先生方は、すわ、通り魔かと緊張が走りました。数日後も、女の子から同じような訴えがあり、どう対応すべきか学校全体で論議がなされました。

 

 

 

 

 

ところが、担任の先生が女の子の話をよくよく聞くと、話がころころ変わるのです。

 

 

 

 

 

しかも、女の子がずっと後をつけられていたと言っていた場所では、他の先生も目撃しており、この女の子は他の生徒と一緒に笑いながら歩いていたと言います。

 

 

 

 

 

今までも、その女の子は、少し出来事をオーバーに言う傾向がありました。いろんな状況から考えると、どうもこの話は狂言ではないかということになったのです。

 

 

 

 

 

その女の子の家は、お父さんが半年前に離婚して家を出て行き、お母さんも夜の勤めに出るようになって、ほとんど夜も一人で過ごす状況が続いていました。

 

 

 

 

 

その頃からこの女の子は、保健室によく出入りするようになり、養護の先生に甘えることも増えてきました。

 

 

 

 

 

変な男の人に追いかけられているという話は、おそらく、女の子が寂しさから周りの人にかまってほしくて言ったことではないかと思われたのです。

 

 

 

 

 

そういう意味では、確かに事実から言うと、この女の子の言うことは嘘かもしれません。

 

 

 

 

 

しかし、いつも一人ぼっちで不安で怖い、だから誰かにかまってほしいという女の子の気持ちに嘘はありません。

 

 

 

 

 

それを、そのまま言えないから、そして親にも言えないから、こういう形で先生に言わざるをえなかったのだと思います。

 

 

 

 

 

この女の子の担任の先生は、たまたま私の知り合いで、相談された私は、これは女の子の訴えどおり親に伝えたほうがいいと話しました。

 

 

 

 

 

万が一、本当にあったことかもしれないし、たとえ狂言だったとしても、そのことで親が心配して、子どものことを気にかけるようになるなら、それはそれでいいことだと思ったからです。

 

 

 

 

 

間違っても、本人を追及して、嘘だということを証明し、親にこの子はこんな嘘をついていました、などと言うべきではないと考えました。

 

 

 

 

 

親がこのことをきっかけにして、この子を気にかけるようになるなら、嘘は自然になくなるでしょう。

 

 

 

 

 

もし、これで親が気づかなくて、同じ状況が続くなら、また、子どもは何らかの症状を出してくるでしょう。

 

 

 

 

 

こういう嘘は、本質的には嘘ではないと私は考えます。むしろ、嘘の裏にある本人の気持ちを考えて、決して罰を与えることではない形で、この言動を子どもの状況を改善するために、生かしていく工夫が必要だと思います。

 

 



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