ひきこもりの対人関係の不全
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ひきこもりの対人関係の不全

2019年03月24日(日)2:50 PM

発達課題の獲得が不十分な人、社会参加経験が身についていない人、もともと社会や社会システムに興味や関心がない人、誰も当てにしていない人たちはひきこもり傾向が大なり小なりあります。

 

 

 

 

 

彼らに共通しているのは、用心深さ、警戒心の強さ、臆病さ、融通のきかなさ、こだわりの強さ、被害感情の強さなどです。

 

 

 

 

 

たいがい社会に悪者に相当する人を発見しています。

 

 

 

 

 

それゆえに、社会的な体験による快さを心に構成しません。対人関係での快さも経験していません。

 

 

 

 

 

したがって、対象関係も多くの場合、部分対象関係にとどまっています。

 

 

 

 

 

全体対象関係にまでは成長していません。ある人の一部分が、その人のすべてであるかのように見てしまいます。

 

 

 

 

 

生活全般にわたって、拒否的・否定的依存を親にしています。

 

 

 

 

 

専門的には、否定的同一性という人もいます。

 

 

 

 

 

生きていることや社会参加や自己の存在などに関して、「嫌だ、嫌だ」と言いつつ親の力を当てにしています。

 

 

 

 

 

「一人になりたい」と言いつつ、その状況で親に依存を続けて生活しています。

 

 

 

 

 

ほとんどの場合、対応や対人関係に不全が見られる傾向があります。

 

 

 

 

 

親子の健全な対話が回復のカギになります。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人がいる家族の場合、ほとんどの家族はそのひきこもりの人とは対話を交わしていません(もちろん、普段から普通に親と対話をしているひきこもりの人もいます)。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人も、相手に対する部分的な対象関係はあっても、相手との全体的な対象関係は持てない状態です。

 

 

 

 

 

自分に好都合なことをしてくれる、「良い親」には依存して付き合います。

 

 

 

 

 

しかし、親が厳しさを出すような場面で、親が自分にとっては「悪い親」になる部分では付き合わないのです。

 

 

 

 

 

たいがいは親に対するイメージが極端に悪いことからも、親子間のいくつかの部分対象を結びつけるような、恒常的な対象関係が不安定だった可能性を示しています。

 

 

 

 

 

~ひきこもりの現実~

 

 

 

 

 

ひきこもりによる弊害ばかりが大きく問題視されがちです。

 

 

 

 

 

が、ひきこもっている人には、自己の心の圧迫や被害を最小限にとどめるための、防衛手段としてのひきこもりもあることは理解しておかなければなりません。

 

 

 

 

 

その理解があれば、ひきこもりという行為による彼らなりの成果も期待できるし、理解もできます。

 

 

 

 

 

彼らの多くは、「あまりひどいことにならないうちにひきこもった」という理解は重要です。

 

 

 

 

 

ひきこもることで失う犠牲も大きいことは本人もわかっています。

 

 

 

 

 

しかし、それを検討する余裕がなかったのです。

 

 

 

 

 

さまざまな出来事を体験して、「何をしてもだめ」「どうせこれからもだめ」「もうだめ」「いくら頑張ってもだめ」などは、繰り返し本人の心の内に刻まれていたのです。

 

 

 

 

 

そのために、「生きていても仕方がない」「生まれてきた意味がない」「死にたい」などの感情が作られる場合もあります。

 

 

 

 

 

だからといってめったには自殺はしません。それがせめてもの救いです。

 

 

 

 

 

確かにひきこもり生活に入ればだれでもそのような挫折感は抱きます。

 

 

 

 

 

挫折感を抱きながらも、「生き続けている」ことに注目してください。

 

 

 

 

 

彼らには自尊心、自己愛はあります。「自分を大切にしたい気持ち」はあります。生きていくうえでは大切な要因です。

 

 

 

 

 

自分を愛することができれば他者をも愛することができるのです。

 

 

 

 

 

死を選ばない、生きているということでひきこもっている人にも「他者を愛したい、他者から愛されたい」という気持ちがあることを理解してください。

 

 

 

 

 

生きている限り、「自分自身を高めていきたい」という自尊心もあります。

 

 

 

 

 

自分自身を貶める絶望は、死に至る病であり破滅です。

 

 

 

 

 

自尊心(感情)が明確にまとまらないから死にたくなるのです。

 

 

 

 

 

ひきこもっている人たちは、この自尊心については「解離的」であって、意識されない状態に陥っている可能性があります。

 

 

 

 

 

解離そのものかどうかはエピソードを十分に聞いていかなければ解釈できませんが、解離であろうと未構成の経験であろうと選択的非 注意であろうと大差はありません。

 

 

 

 

 

要は、本人が自己感を修復できればよいのです。

 

 

 

 

 

その自己感の修復とか回復(あるいは再構成)に、解離的な状態や 未構成の体験がなかなか心にまとまりをつけさせないやっかいな代物であるだけです。

 

 

 

 

 

丁寧な現象学的な検証、今ここで見たまま、あるがままの状態の検討と、対話による確認と、適切な解釈とが必要です。

 

 

 

 

 

この適切な解釈は、十分すぎる経験のもとに行われなければ意味がありません。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人たちが自尊感情に気付き、自己愛を成長させ、そのうえで他者愛というかかわりができれば、ひきこもりは解決です。

 

 

 

 

 

言葉の上では簡単ですが、現実的にはお互いが上手に相手に依存できることは、この社会ではなかなか実現できません。

 

 

 

 

 

やはりこの相互依存の実現について、カウンセリングでの支えがひきこもり対応の決め手になります。

 

 

 

 

 

お互いに上手に相手に頼ることができたら、カウンセリングは終了です。

 

 



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