ひきこもりの慢性疲労
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ひきこもりの慢性疲労

2019年03月22日(金)6:08 PM

ひきこもりの人々の大きな特徴の一つは、身体をほとんど動かさないことです。

 

 

 

 

 

長期間にわたって心肺機能をほとんど使わないという、運動性が極端に少ない状態にあります。

 

 

 

 

 

そのことで、身体筋肉と心筋の衰弱が起こります。

 

 

 

 

 

心臓は肥大する傾向があります。血行障害も起こします。

 

 

 

 

 

マスコミなどで報じられているエコノミー症候群とよく似ています。

 

 

 

 

 

航空機で狭い座席に長時間動かない状態で座っていた場合に起こりやすい症状です。

 

 

 

 

 

大震災の際に自動車の中で避難生活をしていた人々に類似の症状があったと報告されています。

 

 

 

 

 

数カ月から数年間にわたり、自宅に居続けて歩くのは洗面、入浴、トイレ、食事くらいです。

 

 

 

 

 

たまに外出しても最寄り駅まで行ったら「疲れたから帰ってきた」という状態です。

 

 

 

 

 

一切の運動をしないために、本人には身体的な疲労感は感じられません。

 

 

 

 

 

布団に入ってもなかなか寝付けません。

 

 

 

 

 

たいがいの人は、夜遅くまで起きてパソコンやゲームやビデオを見て眠れない夜を過ごします。

 

 

 

 

 

そして、昼夜逆転といわれる生活が始まります。厳密に言えば、ずれ睡眠なのです。

 

 

 

 

 

1日のスケジュールが全くない状態で、自分の気持ちに流された生活です。

 

 

 

 

 

それでもたいがい8時間は睡眠をとっていますから、病的な睡眠障害と呼ばれるほどひどい人はあまりいません。

 

 

 

 

 

しかし、ひつきこもり期間が長引くにしたがって、睡眠時間は長くなっていく傾向が観察されます。

 

 

 

 

 

だいたいの人は、睡眠時間の上限が 8~9時間くらいです。

 

 

 

 

 

しかし、人間嫌い傾向のひきこもりの人の場合は、14時間も 寝続ける人がいます。

 

 

 

 

 

うとうと睡眠で、傾眠性不関状態に陥ります。

 

 

 

 

 

これは、うとうと睡眠を繰り返し、出来事や人に関心を持たず、一人で居続ける状態です。

 

 

 

 

 

そこまではひどくはなくても、ひきこもりの人たちの多くは腹痛、、頭痛、倦怠感、無気力感、過度の疲労感、ひどい発汗、動悸、肺呼吸の違和感、不眠などを訴えます。

 

 

 

 

 

家族と話ができる場合には、身体的な苦痛を言語で表しますが、医師に診察してもらっても病気らしい病気はなかなか発見できません。

 

 

 

 

 

医師からは、「血圧が低いですね」「体温が低いですね」「身体を動かさなければ駄目ですよ」「食事をきちんととりましょう」などと言われることが多いようです。

 

 

 

 

 

心理的な反応として一時的に「今、ここにいる実感がない」というような離人感を訴えるひきこもりの人もいます。

 

 

 

 

 

自分の言動が他人事のように感じられます。まるで演技をしている役者のような感覚だと言う人もいます。

 

 

 

 

 

そんな時には現実感が極端に薄れ、実感のなさを訴えます。

 

 

 

 

 

社会的な対象が色あせて見えたり、ゆがんで見えるといいます。死の世界に自分がいるように感じられるようです。

 

 

 

 

 

身体に現れる(感じられる)症状(専門的には身体表現性障害と呼ぶ)や、離人的な感覚(専門的には離人・現実感喪失症候群と呼ぶ)のためにますます社会参加しにくくなります。

 

 

 

 

 

強いストレスの影響による自律性の混乱や、律儀な性格(強いこだわり)や、周囲の環境や関係の変化が読み取れない状況などから、このような慢性疲労的な事態に陥る場合があります。

 

 

 

 

 

それまでの生活体験で、自己防衛や回避や排除といった社会性のある技能をうまく獲得していない可能性があります。

 

 

 

 

 

物理的に身体を動かすことが少ない生活になっていても、その自覚がなく、身体的生理機能の低下が起こっても改善しようとはしません。

 

 

 

 

 

動かないことによる無用性委縮状態が若くても起こります。

 

 

 

 

 

生活全般にわたり孤立し、ずれ睡眠傾向になって、気持ちは負の方向へ歩みます。

 

 

 

 

 

それが本人にとっては自然の流れとなっているのです。

 

 

 

 

 

積み重ねられてきた自己感は、ストレスにより断片化していても気づきません。

 

 

 

 

 

自己感の構成が崩れ、それが身体的な違和感を呼び起こしますから、身体の問題であるという自覚しか生まれません。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人たちの多くは、心の構成の問題であることを認識や自覚の外に排除してしまいます。

 

 

 

 

 

本来なら自分の心の問題であり、その問題(例えば身体の違和感)が起こったときに、自分の心の状態に注意を向け、解決策を獲得していればこれほどの事態には至りません。

 

 

 

 

 

心的外傷後ストレス障害の症状がある場合

 

 

 

 

 

環境や関係が急激に変化し、たとえば社会参加した後に、それまで体験したことがないほどの衝撃的な嫌な出来事に遭遇した場合に心に起こる反応です。

 

 

 

 

 

今まで学生生活でエリート校にいて人からはほめられた体験しかない人が、営業成績や礼儀やしきたりなどで、上司から面罵されただけでも心的外傷後のストレス反応は起こります。

 

 

 

 

 

あるいはそれまでには失恋の体験がない純情な人が、付き合っていた恋人から決別の言葉を投げつけられたという場合にも起こります。

 

 

 

 

 

家族の急死、突然の事故、予想さえしなかった天災、殺人事件の目撃、そのような非日常的で衝撃的な出来事に遭遇した場合に心的外傷はできます。

 

 

 

 

 

あるいは、継続的に家族による虐待や、教師による暴虐や、いじめっ子によるいじめがあった場合にも、そこから逃れられないことも含めて心的外傷が起こります。

 

 

 

 

 

拉致監禁事件の被害者が、魔の手から逃れられないでいたのは心の傷によるものです。

 

 

 

 

 

心的外傷を受けると、戦うことも逃げることもできなくなります。

 

 

 

 

 

だれでも心に衝撃的な出来事が突然起こり、そのあとに少しでもストレスを感じるような出来事に遭遇すればとても耐えられなくなります。

 

 

 

 

 

突然起こるフラッシュバック(その出来事が鮮明に視覚的に再現される再体験)、繰り返し見る悪夢、生々しい恐怖の記憶に悩まされます。

 

 

 

 

 

その結果、ストレスやそのストレスに類似のストレスからの強い回避行動が起こります。

 

 

 

 

 

集中力困難、不眠、入眠困難、現実思考や検討の停滞、極端な驚き、恐怖などが起こります。

 

 

 

 

 

解離性の昏迷も起こります。ストレスに対する過剰な反応が起こることで、本人は社会適応から撤退せざるを得なくなります。

 

 

 

 

 

ひび割れた心のユニットの再建・再構成のために長期にわたるカウンセリングが必要です。

 

 

 

 

 

解離された心の再構成は大変な作業です。

 



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