不登校の問題の開始が引き起こすこと
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不登校の問題の開始が引き起こすこと

2019年03月18日(月)11:54 AM

不登校には、問題を継続させるメカニズムがあります。

 

 

 

 

 

このことを前提として、不登校の開始後、子どもの中でどのようなことが起きるのかを考えてみたいと思います。

 

 

 

 

 

「不登校となった結果、何が起きてくるのか」です。

 

 

 

 

 

理由はともあれ、子どもが不登校になったとします。

 

 

 

 

 

その子どもの中で、どのような変化が起きるのでしょうか。

 

 

 

 

 

以下、「情動」の部分、「行動」の部分、「認知」の部分に分けて述べます。

 

 

 

 

 

「情動」とは、人間の感情や身体反応のことです。

 

 

 

 

 

不登校の悪化には、「不安」や「恐れ」「緊張」が関連することが多いです。

 

 

 

 

 

また、「イライラ」「怒り」などのフラストレーション反応を示す子どもも珍しくありません。

 

 

 

 

 

「無気力感」や「憂鬱」などの抑うつ感が生じることもあります。

 

 

 

 

 

また、身体の反応、たとえば頭痛、腹痛などの「心身症状」「身体症状」も、「情動」の一側面に含めて考えます。

 

 

 

 

 

これらの情動成分は、ストレス反応であるとも言えるでしょう。

 

 

 

 

 

また、「行動」とは「ふるまい」のことであり、他者から観察される身体的な活動のことを指します。

 

 

 

 

 

不登校の問題と関連する行動としては、学校場面や外出を避けるなどの行動や、ひきこもり、昼夜が逆転することや非行集団とのつきあいなどもこの領域のことです。

 

 

 

 

 

そして、「認知」とは、子ども本人の中で意識化される思考、考えです。

 

 

 

 

 

不登校児の抱く気持ち、「学校に行きたいけど・・・・・・」「他人の目が気になる」などと言語化される気持ちの内容も、「認知」として考えることができます。

 

 

 

 

 

さて、この「情動」「行動」「認知」の三側面は、それぞれが独立していません。

 

 

 

 

 

一人の子どもの中で、同時に起きることであり、互いに影響を及ぼしあっています。

 

 

 

 

 

情動面での悪循環

 

 

 

 

 

一人の子どもが不登校に立ち至ると、なぜ、不登校の状態から抜け出しにくくなるのでしょうか。

 

 

 

 

 

最初に、「情動」の側面を取り上げます。

 

 

 

 

 

不登校の状態で、子どもが感じる情動はさまざまです。

 

 

 

 

 

不登校の状態に陥っている子どもに起きる情動や身体反応は、不安や緊張などのストレス反応であり、多種多様ですが、総じて「不快感」がある点では間違いありません。

 

 

 

 

 

なぜ不快感が生じ、その感覚が続くのでしょうか。

 

 

 

 

 

日がたつにつれて、その不快感が減らず、かえって強まっていくことも多いです。

 

 

 

 

 

それはどうしたわけなのでしょうか。

 

 

 

 

 

子どもが不快に感じるのは、「学校」を意識した時です。

 

 

 

 

 

つまり、「学校」に関連する場面をイメージのうえで思い起こすからです。

 

 

 

 

 

特に、不登校の開始当初は、それが顕著です。

 

 

 

 

 

登校するかどうかについて、連日葛藤します。

 

 

 

 

 

「今日は学校に行こうか、行かないでおこうか」と迷います。

 

 

 

 

 

このときに、学校の場面を連想します。

 

 

 

 

 

そのときには、不快感を引き起こす場面を想像することが多くなります。

 

 

 

 

 

もちろん、不快に感じない場面も想像します。

 

 

 

 

 

たとえば、親友の顔を思い浮かべ、自分のことを心配しているであろうと思う瞬間もあるでしょう。

 

 

 

 

 

学校にまつわるさまざまなイメージを思い浮かべるたびに、身体の中に不快感が起きます。

 

 

 

 

 

また、ほっとした安心感が生まれた場面も思い出します。

 

 

 

 

 

つまり、学校のことを思い出している間は、気持ちが揺れ続けるのです。

 

 

 

 

 

不登校問題を示す子どもが、ウィークデイの朝に情緒が不安定になりやすく、朝、調子が悪い現象を日内変動と呼びます。

 

 

 

 

 

この日内変動が起きるのは、イメージのうえで学校場面を想像しながら、登校するか否かを葛藤するからです。

 

 

 

 

 

学校の場面をイメージ映像として思い浮かべるとき、そのイメージ映像に触発され、さまざまな情動を感じます。

 

 

 

 

 

身体感覚にも変化が起きます。

 

 

 

 

 

そして、不登校が続く場合は、さまざまな情動が現れた後で、登校しないことが選択されます。

 

 

 

 

 

この学校のイメージ化と、一連の情動の出現が、「情動」面で不快感を維持させ、悪化させるように作用します。

 

 

 

 

 

子どもがなぜ不登校になるのかといえば、学校内に嫌なことがあるからです。

 

 

 

 

 

親の育て方、子どもの性格傾向などが関連しないとは言いません。

 

 

 

 

 

ですが、身も蓋もない言い方になりますが、学校に嫌なことがなければ不登校は生じません。

 

 

 

 

 

つまり、不登校の問題発生の基本メカニズムは、「学校の中に身を置くのを不快に感じ、そこから逃れることで生じる」ことにあります。

 

 

 

 

 

したがって、不登校状態の子どもは、学校場面を思い出し、登校するかどうかを迷い、最終的に登校しないことを選びます。

 

 

 

 

 

このとき、想像によって不快感が生じる割合が大きくなります。

 

 

 

 

 

反対に、学校場面で連想されることが快適な情動を引き起こすならば、登校はしやすくなるはずです。

 

 

 

 

 

つまり、不登校の状態のままでいるときには、そこで思い出される学校イメージから湧き上がる情動には、不快感の成分が多いのです。

 

 

 

 

 

不登校である限り、不快に感じる場面をイメージし、不快感を追体験します。

 

 

 

 

 

このことが、子どもの不快感を維持し、強めるように作用します。

 

 

 

 

 

実は、快適にせよ、不快にせよ、情動が強められるメカニズムでは、大きく二つの法則があります。

 

 

 

 

 

第一の法則は、繰り返せば繰り返すほど、そこで感じる情動が強くなることが挙げられます。

 

 

 

 

 

特定の場面で心地よい情動が繰り返されれば、その場面がますます心地よく感じられるようになります。

 

 

 

 

 

同じように、不快な情動も繰り返されると、ますます不快に感じられるようになります。

 

 

 

 

 

これが、第一の法則です。

 

 

 

 

 

不登校の子どもが登校するかどうか葛藤し、しかも最終的に不登校が続くとしましょう。

 

 

 

 

 

このとき、毎日、毎朝、不快な学校場面をイメージし、不快感を味わい、その感覚を反芻します。

 

 

 

 

 

これを繰り返すほど、学校場面への不快感は強まっていきます。

 

 

 

 

 

これは、第一の法則によります。そのため、最初のうちは、それほど不快に感じなくても、思い出すだけで息苦しいような不快感へとしだいに悪化していきます。

 

 

 

 

 

また、不快に感じる学校の場面が広がり始めます。

 

 

 

 

 

しだいに、最初のうちは抵抗なく会っていた教師や親友などを嫌がるようになります。

 

 

 

 

 

これは、第二の法則によるものです。

 

 

 

 

 

第二の法則とは、ある特定の情動を感じている場面や状況で、別の場面や状況が同時に加えられると、別の新しい場面や状況でも同じような情動が起きやすくなるというものです。

 

 

 

 

 

第二の法則をたとえれば、このような俚言もあります。

 

 

 

 

 

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というものです。

 

 

 

 

 

そのお坊さんに何をされたのかわからないが、「お坊さんを憎いと感じていると、お坊さんが身につけている着物にも憎しみの情動がわく」という意味です。

 

 

 

 

 

「嫌いな部下の仕事を評価しない」のも、このメカニズムによります。

 

 

 

 

 

これは普段の生活の中でも、普通に体験していることです。

 

 

 

 

 

ある歌謡曲を聞くと、特に哀しいメロディーでもないのに、妙に哀しい気分になることがあります。

 

 

 

 

 

記憶を辿ると、その曲が流行していたころに失恋を味わったり、哀愁あふれる映画音楽のバックで流されていた曲であったりします。

 

 

 

 

 

失恋をした哀しい情動や映画の悲しい場面と、その音楽が結びついたためです。

 

 

 

 

 

不登校の子どもが、時間が経つにつれて不快に感じる場面や対象が広がっていくのは、このメカニズムによります。

 

 

 

 

 

問題が続くにつれて、教師に会いたくなくなり、親友を避けたくなる、あるいは、大勢の人がいる場面を嫌がるようになるなどということは本当によく起きます。

 

 

 

 

 

学校場面が連想されやすい対象や、学校と似ている場面とが学校のイメージで不快感を引き起こす場面や対象とイメージが重なると、不快感の起きる場面や対象が広がっていくからなのです。

 

 



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