不登校初発期の対応について~登校しなくても焦らない~
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不登校初発期の対応について~登校しなくても焦らない~

2019年03月17日(日)1:12 PM

相談事例  学校からの連絡で不登校を知った親

 

 

 

 

 

有名私立中学に通っている君は、今までほとんど何の問題も起こさない優等生でした。

 

 

 

 

 

勉強も自ら進んでやり、親は将来を期待していました。

 

 

 

 

 

ところが、一年生の二月中ごろのある夜、「M君がここ五日ほど学校に登校していないのですが、何かあったのでしょうか」と学校の担任の先生から連絡があり、私は全身に電気が走ったように、声が出せないほどびっくりしてしまいました。

 

 

 

 

 

先生は、一月の後半から時々無断欠席があったと言いました。

 

 

 

 

 

しかし、私が仕事に出かける前にMは毎日ちゃんと普通に登校しているのです。

 

 

 

 

 

夫と一緒にMに問いただしますと、朝家を出た後、私が仕事に出かける時間を見計らって学校には行かずに帰宅していたと言いました。

 

 

 

 

 

なぜかと聞いても黙ったままで、何も答えようとしません。

 

 

 

 

 

夫が強く言うと、明日からはちゃんと学校へ行くと言います。

 

 

 

 

 

夫はもしまた休むようだったら、次は許さないと言っています。

 

 

 

 

 

私もこのまま子供が不登校になったら取り返しがつかないと心配でたまりません。

 

 

 

 

 

今後どうしたらいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

子供への対応

 

 

 

 

 

M君は、いま「不登校初発期」です。この時期の対応には十分気をつけていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

親はこの時期に、子供の不登校という思いもよらない事態にびっくりして、怒りと落胆と不安などで動転し、それらの感情を子供にぶつけてしまう傾向が一般にあります。

 

 

 

 

 

ところが、子供の方は親が考えているよりももっともっと深刻に事態を受け止めて悩んでいるのです。

 

 

 

 

 

「自分の将来はもうだめだ」とか「自分は人間失格かもしれない」とか、深刻に悩んでいるところに、です親が冷静さを欠き、親自身が処理すべき怒りや不安の感情を子供にぶつけますと、事態は余計に混乱してしまいます。

 

 

 

 

 

子供の家庭内暴力が出るのはこの時期です。

 

 

 

 

 

親や子供が死亡に至るような事件が勃発するのも多くはこの時期です。

 

 

 

 

 

M君の場合は、「不登校初発期」ですから、一応、「学校への誘いかけ」はしてみる価値があります。

 

 

 

 

 

この時期の「学校への誘いかけ」により、継続して登校できるようになる場合もあります。

 

 

 

 

 

しかし、何日かは登校できても、その後は登校できず、「連続的不登校への移行期」に入り、連続した不登校になる場合も少なくありません。

 

 

 

 

 

不登校の初期段階の特徴は、子供も親もきわめて動転していて冷静さを失っていることです。

 

 

 

 

 

このことを十分自覚して子供にかかわっていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

この時期における「学校への誘いかけ」で注意することを列挙します。

 

 

 

 

 

①まず、子供の状況をよく把握すること

 

 

 

 

 

「学校への誘いかけ」の前に、まず大切なことは子供の状況をよく把握することです。

 

 

 

 

 

それには親子でよく話し合ったり、夫婦で相談したりすることが不可欠です。

 

 

 

 

 

また、学校と連絡を取り、学校での状況などもよく把握できればよりベターです。

 

 

 

 

 

この時には、学校の先生の資質や学校としての支援能力なども見極めましょう。

 

 

 

 

 

また、専門相談機関についての情報も聞いておきたいと思います。

 

 

 

 

 

②一致して「学校への誘いかけ」をすることと短期間で切り上げること

 

 

 

 

 

「学校への誘いかけ」の際に大切なことは、「誘いかけ」をすることについて父親と母親、あるいは親と学校が一致していることです。

 

 

 

 

 

父親がいくら頑張っても、母親が「学校への誘いかけ」に否定的な場合にはあまり成功しません。

 

 

 

 

 

もう一つ大切なことは、本人の状態を的確に判断して無理な時にはさっさと切り上げる勇気です。

 

 

 

 

 

「私のメンツにかけても、学校に行かせる」と息巻くのが一番いけないことです。

 

 

 

 

 

また、だらだらと「誘いかけ」を続けるのも避けるべきです。

 

 

 

 

 

積極的な「誘いかけ」は長くても数日です。

 

 

 

 

 

それ以上長期に「誘いかけ」を続けますと、その後の人間関係がこじれてしまい、かえって不登校を長期化させてしまいます。

 

 

 

 

 

③不確定な要素もあるので、失敗を恐れないことも大切

 

 

 

 

 

不登校のいろいろな子供たちを見ていますと、「なぜ登校したのか」がわからない場合も結構あります。

 

 

 

 

 

私が援助を通して知っているのは、本人の一部分にすぎません。

 

 

 

 

 

そのため、「学校への誘いかけ」をしてみたいという親の意見であれば、絶対「誘いかけ」を行ってはいけない場合以外であれば、「無理な場合は早めに判断をして中止するように」という注意をして、「誘いかけ」を試みてもらうことに私はしています。

 

 

 

 

 

その結果、私の予想に反して登校する場合も実際に時々あります。

 

 

 

 

 

親や先生がその気になっているときには、失敗を恐れず、いろんな試みをしてもらうことも大切だと思います。

 

 

 

 

 

親が身をもって体験することの大切さ

 

 

 

 

 

なぜ、無理だと思っていても「学校への誘いかけ」を許すのかといいますと、不登校の初期の段階では、親が本人を理解することが重要なポイントになります。

 

 

 

 

 

親が「さぼっているのではないか」「強く言えば登校できるのではないか」と考えている場合に、支援者が「学校への誘いかけ」を制止しますと、「あの時、強く言っておけばこんなに不登校が長引かなかったのに」という悔いが親にいつまでも残り、子供を受け入れることがかえってできにくくなります。

 

 

 

 

 

親がどう働きかけても登校できなかったということを身をもって体験することが、親が子供を理解し、受け入れるうえでは大きな役割を果たします。

 

 



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