思春期の退行
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思春期の退行

2018年11月09日(金)4:15 PM

中学二年の時に、学校で友達から「最近少し太ったんじゃない?」と言われたことをきっかけに、「思春期やせ症」を発症した女の子がいます。

 

 

 

 

 

彼女はその回復の過程で、まるで幼児に戻ったかのような振る舞いによって、母親をびっくりさせたことがあります。

 

 

 

 

 

例えば、服の着脱や風呂で身体を洗うこともすべて母親に任せます。見るテレビ番組は幼児番組です。

 

 

 

 

 

外出時には母親の手をしっかり握り、デパートの屋上で子ども用の乗り物に乗ったり、お子様ランチを食べたりという具合でした。

 

 

 

 

 

思春期は、自立のための新たな課題に直面するばかりではなく、その課題を達成しようとする試みのなかで、それまでの人間形成の歴史のなかで積み残されてきた未解決の問題にもう一度直面させられることがあります。

 

 

 

 

 

それは例えば、建物を増築するために、その下の土台に弱点があればそれをまず修復しなければならないことに似ています。

 

 

 

 

 

彼女は小さいころから過敏なほどによく気がつき、わがままなど言ったことのない素直でやさしい「よい子」でした。

 

 

 

 

 

つまり、「小さな大人」のように生きてきました。「思春期やせ症」の女の子は、彼女のように「よい子」が多いです。

 

 

 

 

 

その彼女たちは、ぬいぐるみや人形に特別の愛情を示すなど、幼児期に戻ったような退行的な振る舞いをよく見せることがあります。

 

 

 

 

 

それはあたかも小さい頃に戻って、子ども時代にできなかったことをもう一度やり直しているように見えます。

 

 

 

 

 

これほど病理的なケースではなくても、思春期の子どもは心が揺れる時、心のバランスを保つために、時々しゃがみこむことがあります。

 

 

 

 

 

つまり、少し赤ちゃん返りして幼稚になることがあります。たとえば、水鉄砲で水をかけ合ったり、風船に水を入れて「風船バクダン」を投げあったりして、たわいもなくふざけあいます。

 

 

 

 

 

幼稚ないたずらをしてバカ笑いをしたり、バカ騒ぎにうち興じたり、時には母親のそばに寝たがったりすることもあります。

 

 

 

 

 

体が大きくなったわが子のそんな姿を見ると、親は情けなくなり、「それでも中学生か!」と厭味のひとつも言ってみたくなります。

 

 

 

 

 

特に男の子が赤ちゃん返りをして母親にベタベタするのを見ると、父親は「なんだ、あれは」と拒否感情を見せることが少なくありません。

 

 

 

 

 

しかし、そういう父親たちだって、実はけっこう赤ちゃん返りをして、心のバランスを回復することをしているのです。

 

 

 

 

 

バーや飲み屋に出かけ、ママさんやおかみさん相手に「ママ」「ママ」と呼びかけます。オッパイ代わりにお酒を飲んでいい気持ちになり、カラオケを歌ってナルシシズムに酔い、バカ騒ぎをします。

 

 

 

 

 

あれは赤ちゃん返り以外の何物でもありません。私もたまにやりますが・・・・・。

 

 

 

 

 

それがダメだということではありません。時にはそういうことも必要です。私の言いたいことは、自分ではそういうことをしておきながら、子どもにはそれを許さないというのは自分勝手だということです。

 

 

 

 

 

大の大人でも赤ちゃん返りをするのですから、いわんや子どもにおいてはなおさらのことです。

 

 

 

 

 

なにしろ中学生がバーや飲み屋に行くわけにはいきません。他に「ママ」をもたない子どもは、せめて母親相手に赤ちゃん返りをするしかないのです。

 

 

 

 

 

ただし学校では、その代わりに保健室に出かけ、養護の先生を相手に赤ちゃん返りして甘える子どもはたくさんいます。

 

 

 

 

 

こんなことを書けば、養護の先生たちから不謹慎だとお叱りを受けるかもしれません。しかし、企業戦士のお父さんたちにもわかってもらいやすいのではないかと思います。

 

 

 

 

 

それに、ママさんや飲み屋のおかみさんは、心の疲れた人を癒すプロです。養護教諭は心を癒すことだけが仕事ではありませんが、そういう一面があることも事実です。

 

 

 

 

 

それにしても、お母さんたちはどのようにして心のバランスを保っているのでしょうか・・・・・・・。

 

 



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