ひきこもりと発達障害
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ひきこもりと発達障害

2018年11月07日(水)11:15 AM

ひきこもっている人の中には発達障害の人が散見されます。

 

 

 

 

 

発達障害を抱えた人にとって通常の就労は高いハードルです。確かに発達障害と思われる方や診断を受けている方の相談は増加していますが、「発達障害が増えている」という表現には大きな疑問があります。

 

 

 

 

 

学校では「一クラスに六~七%の発達障害児童がいる」と言われますが、「本当かな?」と思ってしまいます。

 

 

 

 

 

「発達障害者支援法」では第二条(定義)の1で、「この法律において『発達障害』とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう」と規定しています。

 

 

 

 

 

この定義が適切かどうかいろいろ議論がありますが、これを前提に支援策が講じられていますので、これをもとに考えてみます。

 

 

 

 

 

「低年齢で発現する脳機能の障害」ですから、親の育て方とか本人の努力不足ではなく生まれつきの障害であり、それが近年急激に増えたというのはどうも変です。

 

 

 

 

 

食生活の変化によって胃腸や循環器の疾病状況が変わってきたというのはわかりますが、人間の脳機能はそんなに急激に変わるとは思えませんので、発達障害と言われる特徴を持った人は、昔から一定割合でいたはずです。

 

 

 

 

 

発達障害者はコミュニケーションがうまく取れず、人間関係に様々な困難を抱えていますが、学校でも職場でも、以前はそれが大きな問題にならなかったのは「障害」というくくりに入れて大騒ぎするようなことではなかったからなのだと思います。

 

 

 

 

 

そもそもどんな障害であれ、それが生活上でどのような支障をきたすのかは、本人を取り巻く環境によって変化します。

 

 

 

 

 

例えば、足腰が弱ったり障害があって自力歩行が困難になった場合、車いすを利用できるのと利用できないのとでは障害の表れ方が全然違ってきます。

 

 

 

 

 

発達障害が障害として強く意識されるのは、学校や職場、社会の環境が大きく変わり、コミュニケーションや人間関係の上手な対応が、ことのほか求められるようになったからでしょう。

 

 

 

 

 

「小さいころは発達障害に気がつかなかったが、成長するにつれて目立ってきた」というのもよくうかがう話で、これも環境の変化によるものです。

 

 

 

 

 

小さいころは生活の枠組みが緩やかなので多少大目に見られますが、学年が上がるにつれて生活の枠組みや人間関係も変化してくるので「障害」が表面化してくるのです。

 

 

 

 

 

また、高校までは普通にやっていたように見えたけれど、「大学に行ってから、仕事に就いてからうまくいかなくなった」という話もよくうかがいます。

 

 

 

 

 

高校まではある程度決められた日課に従って動くので、みんなと同じように行動することで学校生活を送ることができても、大学では単位取得を始め、自分の判断で動く場面が増えてきます。

 

 

 

 

 

そして、職場ではさらに臨機応変な対応や、円滑なコミュニケーションが求められますので、発達障害の人にとっては苦手なことが一気に増えて動けなくなってしまうケースが多いのです。

 

 

 

 

 

「環境が変わったのだから、それに合わせるように努力するべきだ」という意見もあるでしょう。

 

 

 

 

 

確かに、発達障害の診断を機に自分の特性を見つめ直し、長所を生かし短所はできるだけ表に出ないように様々な工夫をするなどの努力をしている発達障害の知人もたくさんいます。

 

 

 

 

 

しかし、生まれつきの障害から生じる様々な辛さや、それに伴う社会的なハンディキャップの解決を、本人の努力だけに求めるのはフェアではありませんし、それなら福祉の支援も不要になります。

 

 

 

 

 

ひきこもり支援においては、このような発達障害の課題とともに、精神疾患を抱えている人が一定割合でいることも前提に考える必要があり、自助努力を強調しても解決にはつながりません。

 

 

 

 

 

また、診断に至らなくても、長いひきこもり生活からなかなか動けないのは、本人のパーソナリティだけではなく、それまでの家庭・学校・職場など生活全般にわたって辛い体験を積み重ねてきたためでしょうから、これもまた本人の自助努力を求めるだけではなかなか前に進めません。

 

 



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