「いじめ・体罰」対策機関の設置
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「いじめ・体罰」対策機関の設置

2018年10月26日(金)3:48 PM

深刻ないじめや体罰事件が発生するたびに、「調査検討委員会」のようなものが作られ、原因究明と再発防止の提言がなされます。

 

 

 

 

 

それはそれで大事なことですが、子どもが命と引き換えにしなければこのような取り組みがなされないことは、根本的に間違っていると思います。

 

 

 

 

 

これは私たち大人の怠慢です。

 

 

 

 

 

私は、全ての自治体と学校を含めた子どもに関わる全ての団体で、第三者もメンバーとして参加する常設の対策機関を設置することが必要だと考えます。

 

 

 

 

 

なぜなら、学校で発生したいじめや体罰については、学校も当事者の一人であり、その解決を一方の当事者に委ねること自体に無理があるからです。

 

 

 

 

 

これは、いじめの原因や責任が学校にあるという意味ではなく、学校は「中立の第三者」にはなり得ないという意味です。

 

 

 

 

 

体罰についても学校と被害者の言い分が違うことがよくありますので、事実究明や対応策を学校だけに委ねることはできません。

 

 

 

 

 

このような仕組みは何も難しいことではなく、社会福祉施設では「苦情処理制度」としてすでに広く実施しています。

 

 

 

 

 

社会福祉に関する基本法である社会福祉法第六五条「施設の最低基準」第一項で、厚生労働省は「利用者等からの苦情への対応その他の社会福祉施設の運営について、必要とされる最低の基準を定めなければならない」と規定し、第二項で「社会福祉施設の設置者は、前項の基準を遵守しなければならない」と社会福祉事業者の責任を明記しています。

 

 

 

 

 

そして同法八二条で、「社会福祉事業者の経営者は、常に、その提供するサービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めなければならない」と規定し、福祉施設では「苦情処理委員会」などの形でその仕組みを作っています。

 

 

 

 

 

この仕組みでは、その施設の職員が、それぞれ「苦情受付担当者」「苦情解決責任者」となり、さらに外部の有識者を「第三者委員」に委嘱して、施設利用者に対しそれぞれの連絡先を明示しています。

 

 

 

 

 

利用者は施設の運営や対応について疑問や批判、改善要望等の意見があるときに、苦情受付担当者だけではなく第三者委員に直接申し立てることもできます。

 

 

 

 

 

「苦情」という表現はマイナスイメージを伴い、できれば触れたくない課題かもしれませんが、そうではなく、施設の福祉サービスを改善し、質を向上させる絶好の機会としてプラス指向で受けとめることが重要です。

 

 

 

 

 

民間企業では「クレーム処理」をしっかりやれるかどうかが企業存続の試金石であり、それを商品・サービスの質の向上と企業風土の改善につなげることが企業成長の原動力にもなります。

 

 

 

 

 

ですから、学校にもぜひこのような仕組みを常設機関として設けてほしいのですが、「そんなことをしたらモンスターペアレントを煽ることになりかねない」という心配の声が聞こえてきそうです。

 

 

 

 

 

そもそもこの「モンスターペアレント」という言葉自体が非常に問題で、学校の抱える課題を包み隠してしまう恐れがあると感じています。

 

 

 

 

 

実際に「モンスター」のような保護者がいるという具体例を耳にすることもありますが、一方の当事者が相手を「モンスター」と決め付けてしまうのはフェアではありません。

 

 

 

 

 

だからこそ、第三者の目と判断が必要になります。むしろ、このような苦情処理のルールが明確にされ、最終的には第三者が入って解決に当たるということが保護者にもしっかり理解されれば、「モンスターペアレント」がぶつけてくるような理不尽な苦情や要求はむしろ減るのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

そして、学校と保護者が直接ぶつかりあって関係がこじれ、お互いに疲弊する事態は少なくなると思います。

 

 

 

 

 

また、「子どもの権利条例」を制定し、子どもの権利侵害を救済する制度を設ける自治体も少しずつですが増えています。

 

 

 

 

 

例えば「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」は、「子どもの権利の侵害からの救済」を規定し、独立性のある救済委員を設置しました。

 

 

 

 

 

札幌市では、この事業を具体的に実施するために「札幌市子どもの権利救済機関子どもアシストセンター」を開設して専任スタッフを配置し、専用のフリーダイヤルも設置しています。

 

 

 

 

 

残念ながら、私たちの社会は聖人君子の集まりではありませんし、さまざまなストレスが溢れる社会生活の中で、いじめや体罰を完全になくすことはできないでしょう。

 

 

 

 

 

だからこそ、「いじめや体罰は必ず発生するものだ」という危機意識を社会全体で共有する必要があります。

 

 

 

 

 

また、子どもをめぐるさまざまな相談ルートや支援機関ができていますが、どんな相談をどんな機関にしたらよいのかわからないという子どもや保護者が多いのが現状です。

 

 

 

 

 

ですから、一定の公的な権限と責任能力を持つ包括的な相談・救済の仕組みを作ることは、いじめや体罰の被害を食い止め、救済し、再発防止を進めるためにぜひとも必要であると思います。

 

 

 



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