いじめの対処の鉄則
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いじめの対処の鉄則

2018年10月03日(水)10:24 AM

私が考えるいじめへの対処は極めて簡単なことで、「危険なところに行かない」、つまりまずは「学校を休んでいじめから逃げる」ということです。

 

 

 

 

 

これは特別な話ではなく、身の安全を守るための基本です。

 

 

 

 

 

福島の原発事故では、一定以上の放射線量の地域は自分の土地や財産があっても立ち入り禁止になってますし、重大な災害の危険性があるときは、行政の責任において避難命令も出します。

 

 

 

 

 

学校プールの排水溝に子どもが巻き込まれて亡くなる痛ましい事件が続いたことがありましたが、そのとき、子どもたちを泳がせながら修理したでしょうか。

 

 

 

 

 

すぐにプールの授業は中止し、安全に修理が済み安全確認されてから授業を再開したはずです。

 

 

 

 

 

このような安全管理は、いじめが発生している学校にも適用されるべきだと思いますが、この意見には必ず次のような疑問や批判が出てきます。

 

 

 

 

 

第一は、「人生には辛いことがたくさんあり、そのたびにそこから逃げていては生きていけない。子どものうちから困難から逃げずに打ち克つ強さを持つように教育しなければならない」という意見です。

 

 

 

 

 

確かに、一般論としては、そのような心がまえも必要でしょう。

 

 

 

 

 

しかし、いじめは人権侵害であり、個々の行為には、暴行や恐喝などの犯罪もありますし、無視や暴言、陰湿な嫌がらせなどは取り返しのつかない精神的なダメージを与えます。

 

 

 

 

 

石川県加賀市の小学一年生の女の子が同級生からいじめをうけてPTSD(外傷性ストレス障害)を発症し、保護者が損害賠償を求めた裁判がありました。

 

 

 

 

 

二○一二年十一月、金沢地方裁判所小松支部は、二学期から同級生がその子を階段から押し倒したり、「きもい」などと言ったために学校に行けなくなり、二年生になってPTSDを発症したという医師の診断を認め、加賀市と同級生三人の保護者六人に約七百万円の支払いを命じました。

 

 

 

 

 

「小学校低学年ではいじめと悪ふざけの区別がつきにくい」という先生の話をよく聞きますが、このような診断が認められるのですから、いじめが与えるダメージの大きさを大人はもっと真剣に考えるべきで、しっかりとアンテナを張って子どものSOSをキャッチする責任があると思います。

 

 

 

 

 

「辛いことに耐えるのも人生経験」と言う人も、まさか「人権侵害や犯罪被害に耐えるのも人生経験」などとは言わないでしょう。

 

 

 

 

 

第二は、「加害者に謝罪させ、仲直りさせていじめをなくすことが先決」という意見です。

 

 

 

 

 

しかし、「仲直り」とか「謝罪」が表面的なものに終わると、事態はもっと深刻な取り返しのつかないことになることがあります。

 

 

 

 

 

第三は、「加害者を出席停止にすべきで、そうでないと不公平ではないか」という意見です。

 

 

 

 

 

これは、感情論としてはよくわかります。また、出席停止はともかく、「クラス替えでいじめた子どもを離せば、登校できるのではないか」という意見もよく聞きます。

 

 

 

 

 

しかし、「加害者がいなくなった=いじめの原因が取り除かれた」から大丈夫と単純に考えることはできません。

 

 

 

 

 

なぜなら、いじめによってその子の心は大きく傷ついていますので、「いじめっ子がいなくなったからもう大丈夫だよ」と言うだけでその傷が回復するはずがありません。

 

 

 

 

 

そもそも人間の心は、傷つく状態に追い込まれた原因がなくなったからといって、すぐに回復するような単純なものではないことを、私たちは日々の暮らしの中でもしばしば経験しているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

いじめられた後とそれ以前とでは、子どもの心の状態が全く違いますので、受けたダメージから回復するにはとても時間がかかります。

 

 

 

 

 

まずはゆっくり休養させてあげることが、回復への近道だと思います。

 

 

 

 

 

つまり、「加害者の出席停止」を被害者を学校に戻すための手段と考えても全く意味はなく、それが加害者に対する指導として効果的なのかどうかで考えるべきことです。

 

 

 

 

 

加害者も別ないじめの被害者になっていたり、虐待を受け、ストレスのはけ口を求めていじめに及ぶ場合も多々あります。

 

 

 

 

 

だからと言っていじめが決して許されないのはもちろんですが、このような場合は、加害者へのケアも必要ですので、出席停止がそのことにどのように影響するかなどを総合的に判断する必要があります。

 

 



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