思春期と自立
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思春期と自立

2018年09月27日(木)3:33 PM

自分の変化する身体と向き合い、友人、仲間と向き合い、将来と向き合う、そのことによって自分自身への関心を目覚めさせる思春期の子どもは、自分を強く意識し、他の誰でもない一個の人格として、自分という存在があることを自覚するようになります。

 

 

 

 

 

思春期の「自我の目覚め」とはそういうことを言うのでしょう。

 

 

 

 

 

一個の独立した人格として、自分に目覚める思春期の子どもは、自己主張を強め、親をはじめとする大人からの一方的な指示や干渉に対して強く反発し始めます。

 

 

 

 

 

「わたしがどうしようと、わたしの勝手でしょう!」。目覚めたばかりのまだひ弱な独立性を守るために、ちょっとしたことにも過度に反発することもよくあります。

 

 

 

 

 

それは、わたしの人生はお父さんやお母さんや誰のものでもない、このわたしの人生なんだという性急で幼い「宣言」でもあります。

 

 

 

 

 

自分がこの先どうするか、どう生きるか、それは自分で決めるのだという人生の主人公としての目覚めであり、自立への目覚めです。

 

 

 

 

 

この時期の子どもは、一歳頃の子どもによく似ています。我が子が自分の足で立ち上がり、歩き始めた頃のことを思い出してください。

 

 

 

 

 

その両足を、力いっぱい踏ん張って立ち上がります。ペンギンのように揺れながら、一歩、二歩と進んではバランスを崩して倒れ、また起き上がって歩き始めます。

 

 

 

 

 

親はその姿をじっと見守ります。それは親にとってはたいへん感動的な光景であったはずです。

 

 

 

 

 

実は、思春期の子どももあの姿を再現してくれるのです。

 

 

 

 

 

一歳の子どもが自分の足で立ち上がり、歩み始めようとするように、思春期の子どももまた自分で立ち上がり、歩き始めようとします。

 

 

 

 

 

ただし、今度は自分の頭と自分の心で立ち上がろうとするのです。

 

 

 

 

 

自分の頭で考え、自分の心で感じたことによって、自分の行動や人生を決めていきたい・・・・・。決して、お父さんやお母さんの頭で考え、お父さんやお母さんの心で感じたことによって自分の行動や人生を決められたくない・・・・・。

 

 

 

 

 

しかし、このように自立への欲求に目覚めたからといって、直ちに自立が達成されるわけではありません。

 

 

 

 

 

一歳の子どもも、いっぺんに立ち上がってスタスタと歩けるようになるわけではありません。物につかまって立ち上がり、バランスを崩して倒れ、また立ち上がって歩きます。

 

 

 

 

 

そういうことを何回か繰り返していくうちに、ようやくしっかりと歩けるようになります。その過程では、何回か失敗を経験します。

 

 

 

 

 

もし、いっぺんでしっかりと立ち、しっかりと歩くことを要求するならば、子どもは立ち上がって歩くことはできないでしょう。

 

 

 

 

 

思春期の子どももまた同様です。自分の頭で考え、自分の心で感じたことによって、自分の行動や人生を決めていこうとします。

 

 

 

 

 

だからこそ、考えに迷い、心の中でいろいろな気持ちがぶつかりあって葛藤を起こします。すなわち揺れるのです。親に決めてもらっていれば揺れることもありません。

 

 

 

 

 

自分で立ち上がろうとするからこそ、揺れます。揺れるから、時にはバランスを崩しそうにもなります。

 

 

 

 

 

自分を支えるために、何かにすがりついたり、しゃがみ込んだりすることもあります。あるいはバランスを崩して、その歩みがつまずいたり、もつれたりすることもあります。

 

 

 

 

 

思春期の子どもが示すさまざまな「問題現象」は、そのような揺れやつまずき、もつれの表れと考えることができます。

 

 

 

 

 

そして、揺れたときに、しっかりとバランスを保つことができるか、それともバランスを崩して、つまずき、もつれるのか、そこで人間としての足腰の強さが試され、周囲の支える力が試されることになります。

 

 

 

 

 

思春期が、人間形成の試金石のとき、子育ての試金石のときと言われる所以です。

 

 

 

 

 

人間としての足腰に、どこか弱さをかかえているから、自立への歩みがつまずいたり、もつれたりする、そういう一面があることは否定できません。

 

 

 

 

 

しかし、座り込んで立ち上がろうとしない人間は揺れることもありません。自分で歩こうとしない人間は、つまずきももつれもありません。

 

 

 

 

 

たとえ弱点をかかえていようとも、自ら立ち上がって歩こうとするから、揺れ、つまずき、もつれることもたくさんあります。

 

 

 

 

 

そして、そういったものをくぐり抜けて子どもたちは自立していきます。

 

 



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