批判の精神
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批判の精神

2018年08月30日(木)4:01 PM

私たち人間は、自分自身や他人を厳しい目で眺める習い性を持っているようです。

 

 

 

 

 

いつも自分や他人の至らない点、他の人よりも劣っていると思われる点ばかりに神経質な目を向け、クヨクヨと気に病んだり、あるいは他人を批判の矢面に立たせてきました。

 

 

 

 

 

これは、人間が生まれつき持っている一種の「防衛本能」といっても差し支えないでしょう。

 

 

 

 

 

人間は虎のような強い牙や、シマウマのような速い脚を与えられなかった代わりに、厳しい批判能力を身につけ、我が身を叱咤激励してきました。

 

 

 

 

 

人が、自分自身や他人を不完全で未熟なものと評価してしまいがちなのは、どうやら進歩や発展を阻害する負のエネルギーによるものでした。

 

 

 

 

 

人類でいちばん最初に火を用いた人間は、それまで火を恐れていた自分に厳しい批判の目を向け、そこで克己心によって成長や進歩という戦利品を得ることができました。

 

 

 

 

 

そして、その克己心の裏に自分自身や他人を厳しく批判する意地悪な目があったことを認めざるを得ません。

 

 

 

 

 

しかし、これも度が過ぎると、いささか不適応症気味の様相を呈し始めます。無差別的に自分や他人に向ける「厳しい目」が、深刻な後遺症をもたらし始めるのです。

 

 

 

 

 

欠点や短所をほじくりだして目の前のものを否定してしまわなければどうにも気がすまないという性向がそれです。

 

 

 

 

 

そんな人は、デパートへ買い物に行っても、鏡に映った自分の姿を眺め、どうやら不満です。

 

 

 

 

 

「もっと背が高かったら、あのニューモードを着ることができるのに」「もっと若かったら、あの帽子が似合うのに」あげくの果てに「もっと自由になるお金があったら、ダイヤの指輪が買えるのに」と、不愉快なことばかりを思いめぐらせ、ついには世の中でいちばん不幸な運命を背負っているような気分になってしまいます。

 

 

 

 

 

「現状に満足しない」という習性がこんなところにまで顔をのぞかせてしまっては、人生が楽しいわけがありません。

 

 

 

 

 

買い物を楽しむ要領は、自分に似合うもの、こころ惹かれるものを自分に与えられた条件のなかで手に入れ、その成果を素直に喜ぶことに尽きます。

 

 

 

 

 

そのために不可欠なのは、好ましいか好ましくないかにかかわらず、自分に与えられた現実をまずそのまま受け入れることです。

 

 

 

 

 

「背が高くない」「それほど若くない」「予算に限りがある」といった現実をまず受け入れ、その条件の中でいちばん優れていると思われる選択を行います。

 

 

 

 

 

するとその人はきっと幸せな気分でデパートを後にすることができるはずです。

 

 

 

 

 

なぜ、現実をあるがまま受け入れると、幸せな気分になることができるのでしょうか。

 

 

 

 

 

その理由は、それまで長い間習い性になっていた「自分を責める気持ち」を捨ててしまったからです。だからストレスが消え、心穏やかにショッピングを楽しむことができるのです。

 

 

 

 

 

現実をあるがままに認めて受け入れるということは、厳しく批判する気持ちを捨てて物事を捉えるということです。

 

 

 

 

 

批判する気持ちを捨てると、世の中の見え方はかなり変わってきます。

 

 

 

 

 

なにしろ「批判する」というもろもろの不幸の種が消失したのですから、何ものにも心をかき乱されることがありません。

 

 

 

 

 

「私は背が低いからニューモードを身につけることができない」「若くないから華やかな帽子は似合わない」などと、少しも考えません。

 

 

 

 

 

自分の体に合った寸法に仕立て直したニューモードを身につけ、お気に入りの帽子をかぶって颯爽と街を歩けばいいのです。

 

 

 

 

 

 

背が高いか高くないか、若いか若くないか、恵まれているか恵まれていないかなどということにとらわれず、この世にまぎれもないこの自分自身がただあるがままに存在している、というその厳粛な事実を冷静に受け止めることが大切です。

 

 

 

 

 

多くの人は、自己批判、予想される他人からの批判、あるいは他人へ寄せる批判と、批判の洪水のなかであるがままの現実を見失い、すっかり疲れ果てています。

 

 

 



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