いじめ問題~善への意思が悪を生む~
ホーム > いじめ問題~善への意思が悪を生む~

いじめ問題~善への意思が悪を生む~

2018年08月05日(日)7:31 PM

いじめに限らず犯罪や非行でも、不善な行動というものは悪への意思から出たものだと考えられがちです。

 

 

 

 

 

ほとんどのいじめはこうした理解に収まっていることも事実ですが、この「悪への意思が悪を生む」という常識的なパターンに当てはまらない事例も少なくありません。

 

 

 

 

 

社会現象に「意思せざる結果」は常に起こりえます。

 

 

 

 

 

「不善への意思が善をなす」こともありますし、「善への意思が悪を生む」こともあります。

 

 

 

 

 

ここでいう「善への意思」とは、倫理に沿おうとする意思、規範を遵守し秩序を保とうとする意思、公共の精神に則り、集団・社会の構成員の福利・安寧を図ろうとする意思、人格を尊重しようとする意思、他者の利害との調整を図り、身勝手な衝動を抑制しようとする意思など、社会的に望ましいとされている行為を志向する態度を意味します。

 

 

 

 

 

この善への意思がいじめという悪を生む場合には、いじめる側といじめられる側との認識のズレがきわめて大きなものとなります。

 

 

 

 

 

善をなそうとするがゆえの行為であるだけに、いじめられる側にとっては、抵抗の道が狭められてしまい、事態を独りで抱え込み、追い詰められていく可能性も高くなります。

 

 

 

 

 

たとえば、皆で努力してクラブ(部活)によい結果を残したい、仲間の技術を引き上げたいなど、活動への熱意が昂じるあまりに、結果の出せない子どもに厳しい「しごき」や叱責が長期にわたって集中することがあります。

 

 

 

 

 

 

あるいはクラスの反省会で、活動を改善していこうとするあまり、特定の子どもに毎回集中して非難が浴びせられるなど、熱心さや責任感、または集団への忠誠心や意欲などの善なる意思がいじめにつながっている場合もあります。

 

 

 

 

 

いじめる側からすれば、これらは集団のためです。あるいは教師に代わって行われる正義であり、ときには良心の声です。

 

 

 

 

 

ですから、自分の行動がいじめにあたるとは夢にも思っていません。

 

 

 

 

 

むしろ善いことをしていると信じ、周囲もそれをおかしいことだとも思いません。

 

 

 

 

 

いじめられる側は、人格をズタズタに引き裂かれ、屈辱感で泥まみれになっていたとしても、皆のためという主張を前に出されると、抵抗できなくなってしまうことがほとんどです。

 

 

 

 

 

反撃する力のない子どもが、いじめのターゲットになりやすいことは以前から指摘されています。

 

 

 

 

 

この「反撃する力のない」とは、単にいじめる側との力の差を意味するだけではありません。

 

 

 

 

 

正義や権威、誰しもが認める倫理・道徳のような集団からの圧力も反撃力を失わせます。

 

つづく



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援