不登校~欠席が生む安堵感の役割~
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不登校~欠席が生む安堵感の役割~

2018年06月27日(水)12:18 PM


一時的な欠席、つまり「ずる休み」をした経験は、多くの人にあるかもしれません。

 

 

 

 

 

仕事に大きな支障が起きない頃合いを見計らい、有給休暇を取って「元気回復」のために、「ずる休み」を決め、職場に背を向けます。

 

 

 

 

 

その場合、休暇後は元気を取り戻して何事もなかったかのような顔をして職場に復帰します。

 

 

 

 

 

このように、「ずる休み」は、予定どおりの行動です。

 

 

 

 

 

ストレスを発散し、明日の活力を養うという意味で、「ずる休み」はストレスに立ち向かううえで大事なコーピング・スキルとすら言えます。

 

 

 

 

 

けれども、不登校が開始されるときは、予定どおりではありません。

 

 

 

 

 

不登校のきっかけについて、不登校体験者の半数以上が、学校内の人間関係の不調をあげています。

 

 

 

 

 

「学業の不振」を不登校のきっかけとする人も三割弱ありました。

 

 

 

 

 

いずれにしても、学校環境への合わなさが不登校の引き金になります。

 

 

 

 

 

このような「きっかけ」は、学校環境に何らかの不快な出来事があることを意味します。

 

 

 

 

 

その出来事から逃れることから不登校が始まります。

 

 

 

 

 

しかし、一時期の欠席にとどまらずに、欠席が続いてしまうのはどうしたわけでしょうか。

 

 

 

 

 

「ずる休み」と違うのは、学校を不快に思いながらぎりぎりまで我慢していたためです。

 

 

 

 

 

不快感がぎりぎりになるまで我慢していたがゆえに、不登校という事態を選択せざるを得なくなったのです。

 

 

 

 

 

ぎりぎりまで我慢してから、子どもが「学校に行かない」と言うとき、学校に感じる不快感はその段階で最大限にまで強くなっています。

 

 

 

 

 

不快感を強く感じれば感じるほど、登校を避けたことで強い安堵感を感じます。

 

 

 

 

 

不快に感じていればいるほど、不快な場を避けることで感じる安堵感、安心感は強烈になります。

 

 

 

 

 

たとえば、いじめられているつらい環境にあったとしましょう。

 

 

 

 

 

そのような厳しい状況にあって、たまたま欠席すると、そこで感じる安堵感は強烈です。

 

 

 

 

 

「今日一日を生き延びた」かのようにさえ感じられるかもしれません。

 

 

 

 

 

この安堵感が、翌日の不登校行動を強めます。

 

 

 

 

 

不登校の最初の段階では、日内変動(朝のうちに元気がなく、登校時刻後や午後になると元気になる)が起きることが少なくありません。

 

 

 

 

 

登校時刻後になって元気になるのは、「今日は学校を休む」と決まってからのことです。

 

 

 

 

 

不快な場面を予測し、その場面を避けることが決まった、そこで強い安堵感を感じたのです。

 

 

 

 

 

その安堵感が子どもを元気にします。

 

 

 

 

 

子どもによっては、「明日は絶対に学校に行く」と保護者に宣言したりもします。

 

 

 

 

 

ところが、登校をせずに不快感を味わわなかったこと、そして、「学校に行かない」と決心し、「登校するか、しないか」と悩むことから解放されて、安堵感が起きたことが、残念ながら翌日の不登校を強めるように作用します。

 

 

 

 

 

このメカニズムで形成される行動を、行動科学では「罰回避反応」と呼びます。

 

 

 

 

 

この罰回避反応は、動物が危険を事前に察知し、安全に行動するために必要不可欠な学習能力です。

 

 

 

 

 

「危険を事前に察知し、それを避ける」という点で、動物にとっては生きていくために備わっている重要な防衛能力です。

 

 

 

 

 

注意していただきたいのは、この話は「怠け」のメカニズムを語っているわけではない点です。

 

 

 

 

 

「怠け」の場合は、学校環境への不快感がそれほど強力でないうちから不快場面を避けます。

 

 

 

 

 

「ずる休み」がその代表ですが、そこで感じる安堵感は弱いのです。

 

 

 

 

 

したがって、「ずる休み」では、安堵感が不登校を引き起こす作用は少なく、「怠学」の場合ほど、不登校状態が断続的になりやすいのもそのためです。

 

 

 



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