不登校の事例~腹痛、発熱等で入院して10日になる小学生~
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不登校の事例~腹痛、発熱等で入院して10日になる小学生~

2018年05月02日(水)12:31 AM

相談事例

 

 

 

 

 

今、入院している長男(R)のことで悩んでいます。

 

 

 

 

 

小学校5年生の3学期から、腹痛とだるさを訴えるようになりました。

 

 

 

 

 

6年生になり、症状がひどくなって熱も出て本人が「入院して体を完全に治したい」と言いますので、近くの病院に入院させました。

 

 

 

 

 

いろいろ検査をしてもらったのですが、特に異常は見つかりませんでした。

 

 

 

 

 

主治医の先生は、朝回診に来られて”元気か”と1、2分言葉をかけてくださるだけで、カウンセリングのようなことはしていただけません。

 

 

 

 

 

そのことをお尋ねしますと、「僕は心理的なことは専門ではないので・・・・・」と困惑した顔をされました。

 

 

 

 

 

入院してもう10日になりますが、今後どうしたらいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

 

子供が入院中の母親からの相談です。

 

 

 

 

 

R君の腹痛、発熱などについては入院検査の結果、身体的な原因は見あたらなかったようですので、心理的なもの、すなわち心身症状だろうと思います。

 

 

 

 

 

心理的原因で腹痛や吐き気、頭痛、だるさ、発熱などどのような症状が出ても不思議ではありません。

 

 

 

 

 

心因性の腹痛や発熱などでは検査のための入院ということがないわけではありません。

 

 

 

 

 

しかし、2週間を超える長期の入院は原則的には避けるべきです。

 

 

 

 

 

というのは、R君のような心身症タイプの子供には、「病気ではない」と伝えることが最も大切なことだからです。

 

 

 

 

 

入院していると、子供も親もなんとなく「病気なんだ」と納得してしまい、無駄に時を過ごしてしまう危険性があります。

 

 

 

 

 

担当医と相談して、自宅で経過を見ても支障ないということであればなるべく早く退院させるべきです。

 

 

 

 

 

R君の場合は、本人が”入院して体を完全に治したい”と言ったことが入院の大きな動機になっています。

 

 

 

 

 

”体の具合さえよくなれば、自分は何でもできる”と心身症タイプの子供たちはよく言います。

 

 

 

 

 

”学校も友達関係も何も嫌なことはない、ただ、体が・・・・・・・”という訴えがその子たちの典型的な訴えです。

 

 

 

 

 

R君の場合、”病院に行けば治るはずだ”という期待があったと思います。

 

 

 

 

 

医学が発達した現代では、腹痛くらいは簡単に治ると考えるのは無理のないことだと思います。

 

 

 

 

 

しかし、心臓や頭などの難しい手術はできても、心理的原因で生じる心身症状は現代医学でもすぐには治すことができないのです。

 

 

 

 

 

体に異常がないことを子供と一緒に喜ぶ

 

 

 

 

 

R君は入院検査の結果、原因となる体の病気はないということがわかりました。

 

 

 

 

 

そのため、親や周囲の対応がR君の今後にとってきわめて大切になります。

 

 

 

 

 

R君は、「原因となる体の病気はない」と聞かされて、”僕がうそをついたとみんなは思っているのではないだろうか”と、きっと困惑していることと思います。

 

 

 

 

 

親としても、心の問題だと言われ、どう対処したらいいのかわからず途方に暮れることと思います。

 

 

 

 

 

親の心のモヤモヤを”もっとしっかりしなさい。気持ちの持ちようよ。少しサボり癖がついたんじゃないの!”と子供にぶつけると子供は立つ瀬がなくなり、よけいに落ち込んでしまいます。

 

 

 

 

 

ここでは、「よかったね。体には大きな病気はないそうよ。お母さん、心配したよ。体に悪いところがなければ大丈夫よ。お母さんもお腹が痛くなることはよくあるから」と子供の気持ちをやわらげ、いっしょに喜んで退院してください。

 

 

 

 

 

そして、これから心身症状とつき合っていこうと心を新たにしていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

心身症状とつき合うとは、子供自身とつき合うことです。

 

 

 

 

 

心身症状を訴える子供とのかかわりについては、この「よかったわね。体に大きな病気はないそうよ、と子供といっしょに喜ぶこと」がひとつのキーポイントです。

 

 

 

 

 

小児科や内科ではすぐに、「自律神経失調症」というようなあたかも身体疾患を思わせる病名をつけますが、それは治療上、きわめてマイナス効果になります。

 

 

 

 

 

本人は体にどこか病気があるはずだと信じようとしています。

 

 

 

 

 

そのような子供に「自律神経失調症」などという病名を言いますと、「やっぱり自分は病気なんだ」と身体症状のうえに安住してしまいます。

 

 

 

 

 

そして、ほんとうの問題の解決を遅らせてしまいます。

 

 

 

 

 

小児科などの先生方には、「病院の検査ですべてがわかるわけではないが、命にかかわるような大きな病気がないことは確かだよ。よかったね」と言ってほしいのです。

 

 

 

 

 

そして、「人間の体は不思議だから、体にどこにも悪いところがなくても痛みが出たりするんだよ。痛いのはたいへんだろうけど、そんなのは心配いらないよ。そのうち治まるから」と言っていただきたいのです。

 

 

 

 

 

もし医師が言ってくれなくても、親がそのようなことを子供に言ってあげてください。

 

 



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