てんかん発作があって以来、しばらく登校を渋った小学6年生の女子
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てんかん発作があって以来、しばらく登校を渋った小学6年生の女子

2018年04月30日(月)1:37 PM

私は、精神科や精神疾患に対する差別意識や偏見が日本では極めて強いことを痛感しています。

 

 

 

 

 

そのことが、心の問題を抱えた人たちをどんなに苦しめているかわかりません。

 

 

 

 

 

それだけではなく、本人が治療を受けること自体を阻む大きな障害になっています。

 

 

 

 

 

ここでは誤解と偏見が特に強い「てんかん」について考えます。

 

 

 

 

 

相談事例

 

 

 

 

 

小学校6年生の長女のことです。

 

 

 

 

 

修学旅行の二日目の夕方、ホテルに着いた直後にロビーで倒れたそうです。

 

 

 

 

 

先生の話によれば、気がついたときには足をつっぱって倒れていて、その後、体を数回ガクガクと動かした後、体から力が抜けたようになり、眠ったとのことです。

 

 

 

 

 

その後、修学旅行は問題なく過ごして帰宅しましたが、学校の先生は「てんかん」の疑いがありますから、一度病院を受診してくださいと言われました。

 

 

 

 

 

病院に連れて行ったところ、「脳波異常」があると言われ、薬をもらいました。

 

 

 

 

 

「てんかん」と聞いてびっくりしましたが、「脳波異常」とはどんな関係があるのでしょうか。

 

 

 

 

 

また、日常生活やプールなどの学校生活については、どのような注意が必要なのでしょうか。

 

 

 

 

 

本人は、「またあんなことがあったらどうしよう」と心配で、何日か登校を渋りましたが、病院の先生に、「何も心配はないよ」といろいろ説明していただき、今は元気に登校しています。

 

 

 

 

 

修学旅行中に倒れたという連絡を受け、そのうえ「てんかん」の疑いと言われ、驚かれたのももっともだと思います。

 

 

 

 

 

「てんかん」については、日常生活や学校生活での指導方針が数十年前と今では大きく変わっています。

 

 

 

 

 

「てんかん」にまつわる誤解と偏見

 

 

 

 

 

精神疾患については偏見や差別意識が強いことは自覚していましたが、「てんかん」という病名に対して、このように誤解と差別意識の強いことは私はあまり知りませんでした。

 

 

 

 

 

そのようないわれのない誤解と偏見により、どれだけ多くの方たちが苦しめられているかわかりません。

 

 

 

 

 

誤解や差別意識は、正確な知識がないために生じることがほとんどです。

 

 

 

 

 

「てんかん」発作は、突然起こることと症状が激しいために、昔から誤解と偏見を生んできたのだと思います。

 

 

 

 

 

「てんかん」とは?

 

 

 

 

 

「てんかん」とは、原因のはっきりしない「脳波異常」の総称です。

 

 

 

 

 

脳腫瘍や脳外傷の後遺症でも「てんかん」発作と同様の発作は起こりますが、原因がはっきりしている場合には「てんかん」とは言いません。

 

 

 

 

 

最近では、精神科と神経科を分ける傾向があります。

 

 

 

 

 

これも精神疾患に対する偏見の表れでもありますが、精神疾患と神経疾患とは基本的に異なるものです。

 

 

 

 

 

そして、「てんかん」は脳波異常ですので、正確には精神的な問題ではなく神経疾患です。

 

 

 

 

 

脳波検査は特殊な検査ですので、めったなことでは受けませんが、普通の人に脳波検査をすると 五人に一人は脳波異常が見つかるといわれています。

 

 

 

 

 

脳波を海の波に例えますと、脳波異常とは普通には見られない波のことです。

 

 

 

 

 

しかし、「脳波異常」があっても、「てんかん」発作が生じるとは限りません。

 

 

 

 

 

港の防波堤を超えるような大きな波が生じたときに、「てんかん」発作が起きるのです。

 

 

 

 

 

このような津波のような大きな異常波は、体調が悪いとき、特に睡眠不足の時に生じやすくなります。

 

 

 

 

 

この小学生の場合、修学旅行中のために睡眠不足と疲れが重なり、「てんかん」発作が起ったのだと思います。

 

 

 

 

 

日常生活と学校生活では、制限はできるだけしない

 

 

 

 

 

かつては、「てんかん」発作のある子供はプールも体操も禁止されていました。

 

 

 

 

 

しかし、現在では、周囲が必要な注意をすることにより、プールはもとより、学校生活でも日常生活でもできるだけ行動制限をしないことになっています。

 

 

 

 

 

それは、一つには薬が発達して発作がよくコントロールできるようになったためです。

 

 

 

 

 

もう一つの理由は、発作が起こることを恐れるがために、子供の生活体験を奪ってはいけないという考えが主流になったためです。

 

 

 

 

 

実際、プールでの水泳訓練では、泳いでいる最中に発作が起きることは少ないのです。

 

 

 

 

 

発作が実際に起きるのは、プールから上がってほっとして気が抜けている時がほとんどです。

 

 

 

 

 

なお、実際の対応については、その子によって発作の種類や頻度が異なりますので、かかりつけの医師によく相談していただきたいと思います。

 



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