境界性パーソナリティ(人格)障害によるひきこもり
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境界性パーソナリティ(人格)障害によるひきこもり

2018年04月20日(金)11:00 PM

境界性パーソナリティ(人格)障害の人は、感情の不安定さが著しく、安定した対人関係を築けないことがその特徴です。

 

 

 

 

 

彼らは安定した心の状態を希求している一方で、不安定な対人関係への嗜癖という相反する心的状態が並存しているのです。

 

 

 

 

 

自らの衝動性を抑制することが非常に困難であり、自殺未遂、破綻した生活、セックス、ドラッグというような自己を破壊するような行動にかりたてられており、そのような行動が特定の対人関係を継続するためだけに行われます。

 

 

 

 

 

しかし、結果としてはそれらの行動はつなぎとめておこうとした対人関係を破綻させ、再び関係を築くためにより衝動的な行為に至るという悪循環に陥るのです。

 

 

 

 

 

境界性パーソナリティ(人格)障害の人が衝動性を抑えるのが困難でひきこもりになることはあまり見られないのですが、破壊的行動によって家族以外のすべての対人関係を失った状態になると、ひきこもった状態になるのです。

 

 

 

 

 

この場合、うつの人が悲哀感を訴えるのに対して、境界性パーソナリティ(人格)障害の人は虚しさを強く訴えることが特徴です。

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

A子さんは、現在20歳の女性です。

 

 

 

 

 

高校卒業後、コピー機器会社の事務員として就職しました。

 

 

 

 

 

高校生までは彼女はどちらかといえば目立たない存在であり、女子高だったこともあって男性と付き合うこともありませんでした。

 

 

 

 

 

就職後半年ほど経った頃、街で買い物をしていたときにモデルにならないかとスカウトされて、モデル事務所に所属するようになりました。

 

 

 

 

 

しかし、モデルの仕事などはなくて、登録料と称する高額な出資金を支払っただけでした。

 

 

 

 

 

そして、そのモデル事務所で知り合った男性と付き合うようになりました。

 

 

 

 

 

この男性はA子さんにとってはそれまで知り合ったことのないような男性で、男性が働いていないために、彼女が彼のためにデート代などを出していました。

 

 

 

 

 

男性はドラッグをやっていて、A子さんもしだいにドラッグをするようになりました。

 

 

 

 

 

男性はA子さんに一人暮らしをするように強要し、一人暮らしを始めると男性がそこに入りびたるようになり、さらにドラッグをするために男性は彼女にデートクラブで働かせようとしました。

 

 

 

 

 

それをA子さんが断ると暴力をふるうため、仕方なく彼女は体を売るようになりました。

 

 

 

 

 

そのような関係が半年ほど続き、結局その男性は何も言わずにA子さんのもとを去っていきました。

 

 

 

 

 

A子さんは無断欠勤が頻繁となり、会社も辞職を余儀なくされました。

 

 

 

 

 

その後、A子さんはつぎつぎと男性と付き合い、朝から酒を飲み、ドラッグも続けました。

 

 

 

 

 

彼女はこのとき無性にさびしくてどうしようもなかったといいます。

 

 

 

 

 

その後、両親に家に連れ戻されましたが、母親に当り散らして、「こうなったのは、母親が悪い」と言って、母親のパート勤務を辞めさせ、「死んでやる」と言って手首を切ったりなどの行動が続いたため、地元のクリニックを受診しました。

 

 

 

 

 

クリニックに通院するようになってから1ヵ月後、病院での治療と並行して関東自立就労支援センターに通ってくるようになりました。

 

 

 

 

 

関東自立就労支援センターに通うようになってから半年経ちますが、あいかわらず手首を切る行為はしばしば見られ、「両親の育て方が悪かったから、私はこんなふうになった」と話しています。

 

 

 

 

 

ただカウンセリングだけは続いていて、少しずつ自分の内面のことを話せるようにはなっています。

 

 

 

 

 

家族以外の人間関係は現在まったくなく、ときおり買い物に出かけるほかは自宅にひきこもっています。

 

 

 

 

 

境界性パーソナリティ(人格)障害とは

 

 

 

 

 

対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになります。

 

 

 

 

 

以下のうち5つ(またはそれ以上)で示されます。

 

 

 

 

 

①現実に、または想像のなかで見捨てられることを避けようとする異常な努力です。

 

 

 

 

 

②理想化と、こき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる不安定で激しい対人関係様式です。

 

 

 

 

 

③同一性障害・著明で持続的な不安定な自己像または自己観です。

 

 

 

 

 

④自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも二つの領域にわたるものです(例・浪費、性行為、物質乱用、無謀な運転、むちゃ食い)。

 

 

 

 

 

⑤自殺の行動、そぶり、脅し、または自傷行為を繰り返します。

 

 

 

 

 

⑥顕著な気分反応性による感情不安定性(例・通常は二、三時間持続し、二、三日以上持続することはまれな、エピソード的におこる強い不快気分、いらいら、または不安)。

 

 

 

 

 

⑦慢性的な空虚感があります。

 

 

 

 

 

⑧不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難があります(例・しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのけんかを繰り返す)。

 

 

 

 

 

⑨一過性のストレス関連性の妄想様観念または重篤な解離性症状があります。

 



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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
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理事:
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住所
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TEL
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メール
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活動内容
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 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援