不登校の子供の生活習慣の乱れ
不登校をしている子供の生活習慣は乱れます。
朝起こすために目覚まし時計を五つ買い与えたところで、朝はなかなか起きません。むしろ、朝起きにくくなります。
偏食をなくすために嫌いな食べ物ばかりを出しても食べるようにはなりません。その食べ物をもっと嫌うようになります。
教師に会いたくない子供に対して教師の家庭訪問に無理に付き合わせようとしても子供は逃げ出すか、トイレに逃げ込んでしまいます。
家庭内暴力をふるう子供に暴力を禁止しても暴力はいっそうひどくなります。
外出をしたがらない子供に外出を促しても、さらにひきこもり状態がひどくなります。
直接的な問題解決方法は、その問題をかえって長引かせてしまう傾向があります。
そのようになる理由は、心の崩れからくる根本的な不安や怖れや嫌な思いが、未構成のまま放置されているからです。
不登校の子供には、今、親が自分に要求していることは、過去の出来事と違う新鮮な出来事であるとは到底思えないのです。
過去のつらい思いや嫌な思いをした負の経験と、まだ起こっていない負の先行体験とを心の中でつなげてしまうのです。
いつも嫌な体験のことが子供の心を占めています。
日常生活を変えて、不自由をしてまでも、嫌な思いは二度としたくないから、親や教師が要求することに対して必死になって自分の心身を守ります。
そのことを社会性がないといって否定する人たちもいますが、見当違いです。
社会性は一時的に失われるかもしれませんが、子供たちの問題のテーマは、「自分を守るのは自分しかいない」という思いです。
そこには確実で恒常的な援助者がいなかった形跡を窺わせるものがあります。
親や教師が子供の心を守り、安全の保証をすることで、少しは親たちとの日常生活を共有できるようになります。
そして信頼できる教師とは会うことができるようになります。
親や教師は、常識や先入観を捨てて新しい気持ちで子供とかかわってください。
寄り添うことによって起こる出来事
いわゆる専門家たちの一部には、「子供は勝手(自然)にいい方向に成長していく存在である。だから余計なことはせずに、黙って見ていて、放っておけ」と主張する人もいます。
ここには大きな落とし穴があります。
周囲からの賞賛や援助を必要としている子供がいい方向に成長する条件を考えてください。
最低限、その子供が社会的な圧迫を受けないように親たちから保護される必要があります。
対人関係においても、心の大混乱が起きた場合の援助は必要です。
また、身体的(生理的)な苦痛は回復される希望(保証)が必要です。
社会的な状況や関係で行き詰らないような第三者の援助者も必要です。
さらに、子供が生活の中でできたことを認めてもらったり、ほめられたりすることは必要不可欠です。
当然、ユーモアがある会話はどうしても必要です。
どんな子供でも家庭や学校という組織や子供同士の社会で、快い安定した関係や環境があれば、その子供は安全感や満足感を獲得し、自分が好む方向を目指すことができます。
しかし、複数の人たちが集まる社会では価値観の違いから、正義と不正義の境界は不鮮明になりがちです。
その不鮮明さに疑惑を抱いた子供は、社会的な状況に関して不満や圧迫を感じる可能性があります。
周囲から子供にも理解でき同意できる説明があれば、この問題の多くは解決します。
しかし、大人と子供の年齢差や所属する組織からくる価値観の違いによって、この溝は容易に埋められるものではありません。
対人関係において、親や教師や友達との関係において、安定した快い関係があれば、不都合も圧迫も起きません。
しかし、現実の対人関係は永遠に不変であるとか固定的な状態ではありえません。その時の状況によって、かかわりは良くも悪くも絶えず変化はしていきます。
たいがい、対人関係の相手は複数の立場が違う社会(組織)に所属しています。
人はそれぞれの所属の中で、その後に見合った対人関係を築いています。
同一人物であっても相手が変わると関係性の布置(立場とか身分とか 地位の違いから生じる対人関係の位置)をも変えます。
自分とかかわっていたその相手が、別の状況では言葉遣いや態度も変えてしまいます。
ここで不登校の子供の心に疑惑が生じます。相手に違和感や不信感を抱き、不安になります。
本当はその人が十分に説明をすることで子供が抱いた疑惑などは晴れます。
人間学的な立場(年齢、性別、対人関係、人間尊厳、職業意識、所属する社会から獲得してきたその人の常識や価値観)の違いから、子供の気持ちの中に起こる疑惑や不安を取り除くことは困難を極めます。
子供は、自分が置かれている社会的な状況や対人関係から獲得してきた「それなりの夢と希望」を持ちます。
その「夢と希望」が、社会的状況や対人関係性から引き起こされる不快な環境や関係によって停滞するのです。
それが不登校であったり、家庭内暴力であったり、ひきこもりであったりするのです。
子供の言動に対して受容性が高く、賞賛できるところを発見し、援助すべきところでかかわることができる人が必要です。
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