不登校の子供への登校刺激と登校援助の違い
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不登校の子供への登校刺激と登校援助の違い

2018年04月04日(水)9:35 PM

不登校の子供の存在がマスコミでよく知られるようになってから、ずいぶん年月が経ちましたが、対応についての勘違いの数々は一向に減少しません。

 

 

 

 

 

それは不登校が一種の症候群的な多彩な反応を示していることによるかもしれません。

 

 

 

 

 

心身症だと言う人もいます。ある人はしつけの問題で、甘えだとか怠けだと言います。別の人は学習障害だと言ったりします。さらに別のある人は・・・・・・・、といった具合にさまざまな角度から見れば、すべてが不登校の多彩な反応の一部に相当しそうだからです。

 

 

 

 

 

そのために登校刺激の仕方や心の支え方や日常生活の指導や学習指導など、多彩な分野での対応が検討されてきました。

 

 

 

 

 

それらはあくまでも部分的対応であり、不登校の子供にとってはかえって心の苦痛を強めてしまう迷惑な話も中にはあるようです。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人々にとっても同様のことが言えます。

 

 

 

 

 

ここでは主に不登校の子供への対応で、勘違いされやすいことに触れていきます。

 

 

 

 

 

周囲の身近な人たちの対応がまずいと不登校は長期化する傾向があります。

 

 

 

 

 

周囲の熱心な努力にもかかわらず、また、周囲の人たちの不安や心配をよそに不登校状態が長引く場合もあります。

 

 

 

 

 

非常に短期間で不登校の混乱を経過していく子供もいます。

 

 

 

 

 

長い目で見れば、病気とは言えない不登校の子供たちの場合は、ほとんどが再登校や社会参加への道を辿っていきます。

 

 

 

 

 

なぜ長期化する不登校の子供がいるのか、その共通点を探ってみる必要もあります。

 

 

 

 

 

短期間で経過する子供たちの共通点も同様に調べてみる必要があります。

 

 

 

 

 

長期化した子供たちの周辺では、たいがい強烈で熱心な登校刺激が行われていました。

 

 

 

 

 

長期化している不登校の子供にとっては、その刺激が、「耐えられないほどにつらいもの」だったと言います。

 

 

 

 

 

親たちやかかわる人たちの言動が、「とても無理な要求だった」ようです。

 

 

 

 

 

「親たちは有無を言わせない人たちだから、”できるかできないかを伝えられるような関係”はなかった」と言います。

 

 

 

 

 

親たちの言動によって、子供の心身には、すくみやおびえの反応が起こる場合もあります。

 

 

 

 

 

そのように子供に受け取られる言動を「登校刺激」と言います。

 

 

 

 

 

一方、短期間で不登校を経過していく子供の周囲では、子供の心に快くなるような援助が行われていました。

 

 

 

 

 

親や教師たちからの要求や言動が、その子供にとっては、「それくらいのことならできそうなものだった」と言います。

 

 

 

 

 

それでも自信がない場合には、「親も教師も、どんなことがあっても絶対に助けてくれると言っていた」から安心して行動できたと言います。

 

 

 

 

 

子供は相手に、「自信がない。助けて」ということまで伝えられる関係ができます。

 

 

 

 

 

これを「登校援助」と言います。

 

 

 

 

 

登校刺激をする人たちは、一般的には教育熱心な心性からくる勘違いを多くしているように思います。

 

 

 

 

 

教育熱心さは悪いことではないし、むしろ歓迎されることです。

 

 

 

 

 

ですから不登校の子供にその熱意をもってかかわる人は、たとえその言動が子供の心身に反応を引き起こし、足を引っ張っていたとしても自分の勘違いにはほとんど気づきません。

 

 

 

 

 

付け加えれば、律儀で完璧に物事を成し遂げようという人たちの中にはこのようなことをしてしまう人がけっこういます。

 

 

 

 

 

不安を煽る

 

 

 

 

 

不登校の子供の心理的な特徴は、「予期不安」です。

 

 

 

 

 

まだ現実には起こっていない予期不安を煽るような言動に出る人がかなりいます。

 

 

 

 

 

たとえば普段何気なく言っている言葉でも、「こんなことをしていて、この先どうなると思っているの?」「どうしたいの?何をしたいの?」「進学をしたいなら学校へ行きなさい」などの発言は、不登校の子供が混乱している気持ちの整理をしようとしている初期の頃には、不安を蒸し返しそうです。

 

 

 

 

 

親や教師は親切のつもりで、不登校の子供の口から何かを引き出そうとして熱心になります。

 

 

 

 

 

しかし、熱心になればなるほど、子供の気持ちの不安を煽ってしまいます。

 

 

 

 

 

もちろん、「何が不安なの?」という問いも同様に不安を蒸し返し、煽る言葉になります。

 

 

 

 

 

漠然とした物言いですが、「大丈夫なの?」という問いかけは不安をいっそう煽ることになります。

 

 

 

 

 

ほとんどの人は、「大丈夫じゃない」とは言いにくいものですから、子供としては、「平気だよ」とか「大丈夫だよ」と答えざるを得なくなります。

 

 

 

 

 

本人の心の中には、「『大丈夫(平気)』とは答えたけれど、本当に大丈夫(平気)だろうか・・・・・」という不安が生じてきます。

 

 

 

 

 

日常生活一般でも、「朝起きないと体の調子がおかしくなってしまうよ」という常識的な発言も、朝起きるという現実よりも先に、「体の調子がおかしくなってしまったらどうしよう」という不安のほうが優先的に生まれ、不安を煽りたてることになってしまいます。

 

 

 

 

 

「勉強をしないと高校へは進学できなくなる」などの言葉も不安を煽ります。

 

 

 

 

 

「勉強はちゃんとしたいけれど手がつけられない。どうしても集中できない。どうしよう・・・・・・。このままでは進学はあきらめなければならないのだろうか」という不安はかなり強い不安となり、子供の心を強く締めつけます。

 

 

 

 

 

「そうなったら困るぞ。よし、がんばろう!」という状態にはなれなくなっているのが不登校なのです。

 

 

 

 

 

ここに書いたことの他にもたくさんありますが、そのほとんどは子供も常識の範囲内でわかってはいるものです。

 

 

 

 

 

親や教師が常識的なことを子供に伝えることは、子供の心に収まっている不安を引き出すような発言になってしまうのです。

 

 

 

 

 

強い不安を抱えている子供に対しては、常識や先入観を捨てて関わり、子供への援助と賞賛を忘れてはいけません。

 

 

 

 

 

子供が楽しくなるようなことや、本人が前向きな気持ちになるようなことを言葉にしてあげたいものです。



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