不登校・ひきこもりの人たちの性質と気質
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不登校・ひきこもりの人たちの性質と気質

2018年03月21日(水)6:47 PM

不登校やひきこもりの人たちの性質気質の具体的な表現では、繊細過敏という表現がぴったり当てはまります。

 

 

 

 

 

過去数回、不登校の子供がいる親の会で「あなたのお子さんのもともとの性質気質について」の調査をしましたが、圧倒的に多かったのは「繊細」「過敏」「神経質」でした。

 

 

 

 

 

そのうち神経質については不登校になってから後の反応であることが明らかになっています。

 

 

 

 

 

これらの性質気質は、用心深さや臆病さや警戒心の強さにつながっていきます。

 

 

 

 

 

そのような性質気質が強い場合、なかなか親しい友達ができにくいようです。

 

 

 

 

 

もし、自分が付き合う相手が繊細過敏すぎたら、自分も疲れてしまいますから、相手との交際をやめたくなります。

 

 

 

 

 

しかし、私はそういう子供たちとの生活を長年続けてきました。

 

 

 

 

 

実際には親たちが言うほど、繊細過敏ではないことがわかってきました。少なくとも、関東自立就労支援センターの共同生活寮にいる時はおおらかです。

 

 

 

 

 

確かに外出すると周囲に神経を遣っている様子が伝わってきます。

 

 

 

 

 

この三つの環境(自宅・外・共同生活寮)の違いを考えれば、彼らが神経を遣わなければならないような状況で、神経を遣っているだけであることがわかってきます。

 

 

 

 

 

自宅では、子供に神経を遣わせる環境や関係があるのかもしれません。

 

 

 

 

 

共同生活寮では子供が神経を遣わなくてもすむ環境や関係があるのでしょう。

 

 

 

 

 

外出先はどんな環境かによって神経質になったり、伸び伸びとできたりするものと思われます。

 

 

 

 

 

自分のことを知っている人がいない町では、安心して歩いているようです。

 

 

 

 

 

自分のことを知っている人がいる可能性がある町だと、警戒して歩いている様子ははっきりとわかります。

 

 

 

 

 

不必要なところまでに神経過敏になっている場合、人間は心身の反応を起こします。

 

 

 

 

 

不登校の子供たちの心身の反応のほとんどは彼らの必要以上の過剰なほどの気遣いの結果現れてきた反応だと思われます。

 

 

 

 

 

困るのは、この必要以上の気遣いを「正しいこと」であると確信している本人の思いです。

 

 

 

 

 

人間は「正しいことをやめる」勇気はなかなか持てません。

 

 

 

 

 

でも間違ったことを止める勇気は支えがあればできます。

 

 

 

 

 

「正しい」と思っていたことが、実は、自分の心身にとっては間違いだったと理解できれば、修正は可能になります。

 

 

 

 

 

「そんなに無理をしなくてもいいんだよ」と諭しても「別に無理をしているわけではない」と反論されると、手のつけようがなくなります。

 

 

 

 

 

そこでもう一歩粘って「そうはいっても身体が悲鳴をあげている」ことまで伝えれば、本人も納得する可能性は生まれてきます。

 

 

 

 

 

繊細過敏だから仕方がないのではなく、神経質だからどうしようもないのでもなく、その問題の要点に触れるしっかりしたコミュニケーションが、彼らの問題解決の糸口になります。

 

 

 

 

 

そのような対話ができる環境と関係を作っておきたいものです。

 

 

 

 

 

会える人と会えない人

 

 

 

 

 

不登校やひきこもりの人たちのうち、外出できるとか、人と出会えるなど分類すると、ほぼ一定の割合を保っています。

 

 

 

 

 

時間の経過とともにそれぞれの分類から変化していくことも確かです。

 

 

 

 

 

2013年から5年間、関東自立就労支援センターで不登校関係の調査をしました。

 

 

 

 

 

そのデータをもとに、おおよその割合をあげておきます。

 

 

 

 

 

A  まったく外出をしていない人は30%ほどです。ほとんど対人対面ができません。郵便配達、宅急便等の人たちにも顔を見せません。

 

 

 

 

 

電話にもでないという状態です。家の外に出た形跡がないと家族は言います。でも、やがて外出できるようになる人は多いです。

 

 

 

 

 

B 外部の人たちには顔を合わせられなくても、家族となら対面できる人は30%ほどいます。そういう人は、「自分のことをわかってくれる人なら会ってもいい」とは言います。

 

 

 

 

 

家の中では自由にしている人です。たまに、自分のことを知らない地域になら出て行ってもいいと言う子供もいます。

 

 

 

 

 

C 近くなら外出できるという人は40%で、「自分のことを知っているクラスの子や顔見知りの近所の人がいない時間帯なら平気」だと言う子供もいます。

 

 

 

 

 

もちろん、遠方で自分のことを知らない人のところだと安心して伸び伸びできます。

 

 

 

 

 

D いつでもどこへでも外出できる人は15%という割合です。非行をするわけではありません。気分がよくなりそうなところへは出かけます。

 

 

 

 

 

また、興味や関心があるところへは行けたりします。

 

 

 

 

 

Aのまったく外出できない30%の人でも、ほとんどはおよそ二年以内に、対人対面ができるようになったり、外出が可能になっていきます。

 

 

 

 

 

つまり、このうち27~28%の人々の多くは二年以内に「誰かいい人がいたら会って話をしたい」とか「自分と同じ趣味の人がいたら、一緒にやってみたい」という人たちです。

 

 

 

 

 

残りの2~3%程度の人たちが、二年以上にわたってひきこもってしまう可能性があります。

 

 

 

 

 

「会ってもいい人」の条件を聞いていくと、「自分のペースに合わせてくれる人」「話を最後まで聞いてくれる人」「話が合う人」「批判や皮肉を言わない人」「決め付けない人」「押しかけない人」という条件が出てきます。

 

 

 

 

 

中には「声が大きくない人」とか「自分よりは美人ではない人」という条件もありました。

 

 

 

 

 

おそらくそのことでさんざん嫌な思い、辛い思いをしてきたのでしょう。

 

 

 

 

 

これらの内容をまとめると、その人と出会える条件とはその人が持っている「生きるペースに合わせる力がある人」ということになります。

 

 

 

 

 

罰の言い方をすれば、その人にとっての安全感を理解し、満足感も理解でき、正義感もわかり、協力できる人ということになります。

 

 

 

 

 

先頭を行き指導するとか、後ろから後押しをするのではなく、横並びに寄り添う人となら出会えそうだというわけです。

 

 

 

 

 

自分とペースが合う人というのは、そのような意味があるものと思われます。

 

 

 

 

 

私がひきこもりの人たちのもとに、彼らの希望にしたがって友達として派遣した人たちは、世間のペースよりはかなりゆっくりの人たちでした。

 

 

 

 

 

決しててきぱきした人たちではありません。人と会えないで外出できないひきこもりの人たちは、そういう人とは「波長が合う」ようです。

 

 

 

 

 

以前、このブログで書いたように、「父親は苦手」で「父親は煙たい」のは、父親が経済社会のペースを崩さず持ち続けているからです。

 

 

 

 

 

私が長年かかわってきた不登校・ひきこもりの人たちにほとんど共通していることがあります。

 

 

 

 

 

たとえば次の授業のための支度などに、時に「周りとはペースが合わない(他のみんなは展開や切り替えが早い)」ので遅れをとっていたとか、休み時間などの仲間内での他愛もない話でも「同級生との話の調子が合わない(いつも置いてきぼりを食らう)」ので何も話ができなかったとか言います。

 

 

 

 

 

そのような日常生活の中で生活のペースやリズムが崩れて、緊張し、疲労している間にいつの間にか孤立していて、一人であれこれ考えているうちに不眠傾向に陥って、悩みの深みにはまっていくということです。

 

 

 

 

 

すたがって、彼らのペースやリズムに合う人となら対面できるし、やがて世間でいう日常のリズムも回復する可能性が生まれてきます。

 

 

 

 



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