不登校・ひきこもりの子供への見方の変遷
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不登校・ひきこもりの子供への見方の変遷

2018年03月12日(月)6:18 PM

不登校・ひきこもりの子供たちが示す現象は多彩で多様です。

 

 

 

 

 

見る側の人によって見解が大変に違ってきます。

 

 

 

 

 

直接不登校・ひきこもりの人々とかかわっている私に言わせれば、子供が現す現象が、その時その場の空気で、また人によって評価が大きく異なることに不安を覚えたりもしました。

 

 

 

 

 

特に時代の流れ(時代の背景)にも影響されてきました。

 

 

 

 

 

高度経済成長の時代の不登校・ひきこもりとつバブル経済崩壊後の不景気時代の不登校・ひきこもりとは家族も含めて言えば、ずいぶん雰囲気が異なっています。

 

 

 

 

 

教育行政の影響はかなり大きく、教育評論家といわれる人々の議論の対象にもなってきました。

 

 

 

 

 

支援者としてそのような議論を聞いて、他人事のように感じられました。

 

 

 

 

 

また、教育行政機関の特徴かもしれませんが、文部科学省で発表された内容(通達、談話、指導書など)が、教育現場にまでなかなか浸透しないのが現実です。

 

 

 

 

 

教育界が共通理解を共有しているものと期待していた支援者としてはずいぶん手を焼きました。

 

 

 

 

 

現在でも似たような傾向はあります。特に1970年代、80年代はこの傾向が強かったようです。

 

 

 

 

 

マスコミの取り上げ方も不登校・ひきこもりの家族はもちろん、学校関係者や地域の人々へ強く影響を与え、その都度変化や動揺を与えてきました。

 

 

 

 

 

何か事件が起こったときに「容疑者は学校へ行かなかった子供です」あるいは「元不登校をしていた人です」さらには「ひきこもりの青年が犯人でした」というような表現により、強い衝撃を受けた家族はたくさんいました。

 

 

 

 

 

あるいは「こうすれば不登校は治る」式の報道も教師や親たちに影響を与えてきました。

 

 

 

 

 

あまりにも無謀で無責任な報道もたくさんありました。

 

 

 

 

 

さまざまな影響を受けながら、不登校・ひきこもりに関する見解は変遷してきました。

 

 

 

 

 

そして、子供たちへ向ける目も変遷してきました。

 

 

 

 

 

不登校・ひきこもり理解の変遷

 

 

 

 

 

現在の不登校といわれている子供の状態は、教育委員会や文部科学省の統計ではもともと「長期欠席」の中に含まれていました。

 

 

 

 

 

その場合の長期欠席の中には、病気によるもの、経済的理由によるもの、非行によるものなども含まれていて、明確な理由があるものが長期欠席の主流でした。

 

 

 

 

 

その他に主義で欠席をしているものとか、怠けという理由もありました。

 

 

 

 

 

長期欠席の発現の歴史は、学制の変化や教育方針の転換や社会的な要求なども影響していたように思います。

 

 

 

 

 

また、家族関係や地域関係や学歴に対する社会的共通意識なども大きかったはずです。

 

 

 

 

 

高度経済成長や少子化や学歴社会の影響は無視できません。

 

 

 

 

 

不登校・ひきこもりの理解もこれらの要因によって大きく変化してきました。

 

 

 

 

 

日本の義務教育は、誰もが等しくその教育を受けることができるという特徴があります。

 

 

 

 

 

その後の高等教育にしても、出身の如何によらず「頑張れば国公立大学でも私立大学でも進学できる」ことを誰もが知っています。

 

 

 

 

 

その人の人間性にかかわらず、なりふり構わず勉強さえしていれば、世間でいうところのエリート大学にも進学できるわけです。

 

 

 

 

 

エリート大学へ進学し卒業さえすれば、一流企業という就職先での将来の出世は間違いなしという神話もできました。

 

 

 

 

 

たくさんの子育て要因のうち、経済中心主義へ偏向した価値観が大きくなった結果、高学歴依存、エリート指向、一流指向、出世主義などの傾向が強くなりました。

 

 

 

 

 

行き過ぎた競争社会ではあっても、とにかく勝つことは良いことであり、正しい生き方であり、勝者こそが出来の良い人であるかのような誤解も生まれました。

 

 

 

 

 

このような社会的背景は不登校・ひきこもりを引き起こす子供たちを「弱虫」「負け犬」であるという見方を形成してきました。

 

 

 

 

 

したがって、誤解ではありますが、世間でいう正しい価値観とかよい価値観への競争から離脱した不登校・ひきこもりの人々の生き方に対する理解は、「間違った生き方」とか「悪い生き方」の事例のように思われがちでした。

 

 

 

 

 

一般的に、冷たい理解が中心でした。その冷淡さは今日でも残っています。

 

 

 

 

 

声を大にして「教育の基本は人間づくりであるはず」といったところで「勉強ができなければどうにもならない」「学校へ行かなければ始まらない」と考える人の方が圧倒的に多いのです。

 

 

 

 

 

そのようになる理由は、学校教育が人間づくりであるという基本から大きく外れて「今の教育は進学のため」「進学するからには受験競争に勝たなければならない」というサブテーマが基本理念にとって代わりつつあるからです。

 

 

 

 

 

そのようなテーマのずれや誤解が元で、不登校・ひきこもりの人々への理解はさらに困難なものになってきました。

 

 

 

 

 

価値観はその人の人間成長と共につくられ、対人関係の進展により変化していくものです。

 

 

 

 

 

今日でも教育界では「初めに勝ち負けの価値観あり」になっています。

 

 

 

 

 

その価値観は 誤解ではありますが、「よい子、悪い子評価」の獲得のための無理で過剰な競争にもなってしまいます。

 

 

 

 

 

これは、私が不登校やひきこもり問題にかかわり始めたころから今日まで、ほとんどの教育関係者の間では変わっていません。

 

 

 

 

 

元から冷淡な理解をする人は潜在的には多いのです。今日まで、子供の個人的な人間性への理解はもちろん、不登校・ひきこもりという出来事への理解そのものも、学校教育という観点からみればおろそかにされてきました。

 

 



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