子供の話を聞くことはサポートの基本
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子供の話を聞くことはサポートの基本

2018年03月12日(月)9:02 AM

子供の日常にはいろいろな事が起こっています。

 

 

 

 

 

うれしかったことから、悲しかった、つらかったこと、ちょっとした心のもやもやまで、いろいろな体験と思いを整理できないまま、すべてを抱えて家へ帰ってきます。

 

 

 

 

 

帰ってきて、「あのね、今日○○ちゃんが~」と話すことで、自分の気持ちを整理したり、確認したり、うれしさを再体験したりしているのです。

 

 

 

 

 

心の中に何かもやもやがあるとき、話すことには浄化作用があります。

 

 

 

 

 

確かに話を聞いてもらうと、問題が解決するわけでなくても、なんとなく気分が軽くなる経験はだれにもあると思います。

 

 

 

 

 

特に子供は、まだ自分の気持ちを整理することがあまりうまくありません。

 

 

 

 

 

ですから親には、聞き上手になって、子供の気持ちを包み込むことを学んでいただきたいと思います。

 

 

 

 

 

子供の話を聞くことの利点をあげてみましょう。

 

 

 

 

 

①子供の情報を手に入れることができる

 

 

 

 

 

保育園や幼稚園、小学校へ行っている子供が、日中どんな生活をしているのかを親は知りません。

 

 

 

 

 

子育てにおいて重要なことはまず、自分の子供がどんな子かを知ることです。

 

 

 

 

 

親の知らないところでどんな生活をしているのか、誰と遊んでいるのか、どんなことをして遊んでいるのか、何が好きか、何に困っているか、それらの情報を手に入れる一番いい方法は子供の話に耳を傾けることです。

 

 

 

 

 

②子供の存在を肯定する行為である

 

 

 

 

 

子供の話を聞きながら、親は子供の情報を得ているのですが、実は聞くことにはもっと大きな効果があります。

 

 

 

 

 

聞くことは、子供の存在を肯定する行為でもあるのです。

 

 

 

 

 

外から帰って「あのね、僕~」と話しはじめると、親が熱心に耳を傾けてくれる、これほど子供にとって自分を肯定される体験はありません。

 

 

 

 

 

聞くことは子どもにとってとても大切なことである、とよく認識したいものです。

 

 

 

 

 

③子供とのいい関係を維持できる

 

 

 

 

 

自分の働きかけに親が反応してくれた時、子供は親に対して好意をいだきます。

 

 

 

 

 

親から受け入れられている安心感から、積極的に親とより良い関係を保とうとします。

 

 

 

 

 

そんな時は、子供も親の気持ちを理解しようとしてくれます。

 

 

 

 

 

親と子の関係が安定しているとき、子育ては楽しく充実したものとなるのです。

 

 

 

 

 

このように、聞くことは一石三鳥です。

 

 

 

 

 

日常生活で子供をサポートするうえで、非常に重要な要素です。

 

 

 

 

 

さて、日頃のご自身を振り返ってみてください。あなたはどのくらい子供の話を聞いているでしょうか。

 

 

 

 

 

人間はそもそも人の話なんて聞いていない

 

 

 

 

 

まず、私たちにとって、人の話を聞くことは大変難しいことであるとお伝えしておきましょう。

 

 

 

 

 

ほとんど聞いていないといっても言い過ぎではありません。それは、聞いている私が自分の考えをもっているからです。

 

 

 

 

 

私たち人間は、一人一人独特な価値観やものの見方、考え方をもっています。

 

 

 

 

 

よくたとえにされるのがメガネです。私たち人間はそれぞれ独特なメガネをかけていて、そのメガネを通して相手を見ています。

 

 

 

 

 

私が見ている子供は、本当の子供の姿ではなく、私のメガネを通して見た子供の姿なのです。

 

 

 

 

 

「聞くこと」にも同じことが言えます。

 

 

 

 

 

耳にはメガネならぬい翻訳機をつけ、相手の言ったことを自分の都合のいいように翻訳して聞いています。

 

 

 

 

 

ですから、私たちが聞いている子供は本当の子供ではなく、私たちが勝手に思い込んでいる子供である場合が多いのです。

 

 

 

 

 

その勝手な思い込みを、私たちは子供に押しつけてしまうことが多いのです。

 

 

 

 

 

私にも、娘の話を聞けていないと痛感した体験があります。

 

 

 

 

 

私立中学に入学した当初、娘は新しい環境に激しい不適応を起こしていました。

 

 

 

 

 

日に日に食が細くなり、やせていく娘と接するのは大変つらいことでした。

 

 

 

 

 

娘は学校から帰ると、その日あったつらかったこと、いやだったことを話します。

 

 

 

 

 

娘が傷ついている姿を見るのは、親にとっては身を切られる思いがするものです。

 

 

 

 

 

毎日じっと耐えて、そんな娘につきあいました。

 

 

 

 

 

「つらいのは私じゃなくて、この子なんだから」ところがある日、そんな私にも限界がきました。

 

 

 

 

 

娘の傷が自分の痛みとなり、私はその痛みから解放されたかったのです。

 

 

 

 

 

娘の言葉をさえぎって、私は説教を始めてしまいました。

 

 

 

 

 

「新しい環境に慣れるのには時間がかかるものだよ。あなたももう少し協調性を発揮して、みんなを理解する努力をしてみたら?」その時の娘の表情は今でも忘れられません。

 

 

 

 

 

彼女の目は見開かれ、大粒の涙がこぼれ出しました。そして彼女は叫びました。

 

 

 

 

 

「親は聞いてくれればいいの!」そうです。問題を抱えているのは娘です。娘は私に問題を解決してほしいと思ってはいません。

 

 

 

 

 

親の介入を求めてはいないのです。彼女が求めたのはサポートです。彼女のそばにいて、その痛みに耳を傾けることだったのです。

 

 

 

 

 

私たちがいかに聞いていないかをよく認識していただくために、私は講演や面談でよく「聞き耳チェック」という体験実習を行います。

 

 

 

 

 

よく熱心に聞くことを「聞き耳を立てる」と言いますが、聞けていない耳を熱心に立てても、聞けていないことに変わりはありません。

 

 

 

 

 

聞き耳を立てれば立てるほど、相手の心は聞こえてこないのです。

 

 

 

 

 

そこで私は、自分の価値観に邪魔されて、相手のことをよく聞けていない私たちの耳を「聞き耳」と名付けました。

 

 

 

 

 

ここで皆さんにも、ご自分の「聞き耳」を体験していただきましょう。

 

 

 

 

 

まず、ペンとメモ用紙をご用意ください。この実習では、どこの家庭にもありがちな状況を設定します。

 

 

 

 

 

この状況に身を置いてみてください。さあ始めましょう。

 

 

 

 

 

あなたの「聞き耳」チェック

 

 

 

 

 

あなたの7歳になる子供が「ピアノを習いたい」と言い出しました。その瞬間あなたの脳裏をよぎったのは、これまで子供がやりたいと言ってやらせて、うまくいかなかった習い事の数々です。

 

 

 

 

 

「スイミングは3カ月だった・・・・・」またかと思いつつそうも言えないので、「そうね、そのうちにね」と言ってごまかしました。

 

 

 

 

 

ところが、半年たっても子供は忘れません。「ねー、ピアノはいつから?」とうるさく催促します。

 

 

 

 

 

そこで相談の結果、ピアノを習わせることにしました。ローンを組んでピアノも購入しました。子供はピアノ教室に通い始めました。

 

 

 

 

 

1回目のレッスンから、子供は大変幸せそうに帰ってきました。

 

 

 

 

 

それからというもの、いつもごろごろしていた子供が、暇さえあればピアノを弾いています。

 

 

 

 

 

よほど好きなんだと、親としても満足を覚えます。2回目のレッスンではすでに簡単な曲を弾けるようになり、ますます楽しみな日々です。

 

 

 

 

 

そして、3回目のレッスンから帰るなり、子供はこう言いました。

 

 

 

 

 

「ピアノやめる。もう行かない」

 

 

 

 

 

①この瞬間、あなたは子供に何と言うでしょうか?メモ用紙とペンをとって、その台詞を書いてください。

 

 

 

 

 

実際、あなたにこれと同じことが起ったら、あなたは子供を前に何て言うでしょう。

 

 

 

 

 

「何言ってるの!やりたいって言ったのはあなたよ」

 

 

 

 

 

「どうしたの?何があったの?」

 

 

 

 

 

正直に書いてください。

 

 

 

 

 

②次に、自分を子供の立場においてください。「ピアノやめる。もう行かない」と言ったあなたに、目の前で親が何かを言っている場面を想像してください。

 

 

 

 

 

親の言葉は、①であなたが書いた台詞です。

 

 

 

 

 

子供のあなたに対して、親がその台詞を言ったらあなたはどう感じるでしょう。子供の気持ちをメモします。

 

 

 

 

 

③最初に戻って親の気持ちを確認しましょう。親であるあなたはどこを目指して、子供に台詞を言いましたか?懲らしめてやろうと思いましたか?

 

 

 

 

 

いいえ、あんなに好きなピアノです、できるものなら続けさせてやりたいと思い、言葉をかけました。

 

 

 

 

 

それでは②の子供の気持ちはどうでしょう。親が最初に目指した通り、「やっぱり好きなピアノを続けよう」という方向へ気持ちは動きましたか?

 

 

 

 

 

これまでたくさんの人たちと、この「聞き耳」チェックをやってきました。

 

 

 

 

 

その結果は、ほとんどの子供の気持ちが「ピアノをやめる」という方向に向いてしまっているのです。

 

 

 

 

 

親が「何とかして続けさせてやりたい」という思いで伝えた言葉によって、子供が向かうのは「ピアノをやめる」の方向です。

 

 

 

 

 

このすれ違いは何でしょう。

 

 

 

 

 

親が自分の「聞き耳」で聞いて、その反応で出た言葉が、子供を反対の方に向かわせているのです。

 

 

 

 

 

親の聞き耳は「何とかして続けさせてやりたい」という思いです。

 

 

 

 

 

皮肉にも、その親心が子供をピアノから遠ざけているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 



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