子供の仕事と責任
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子供の仕事と責任

2018年03月06日(火)3:49 PM

「朝、お子さんを起こしますか?」

 

 

 

 

 

これは面接で責任についてお話しするときに、私がよく質問することです。

 

 

 

 

 

面談者の約8割が「ハイ」と言います。あなたのお宅ではいかがでしょう。お子さんは朝、自分で起きてきますか?それとも誰かが起こしていますか?

 

 

 

 

 

次にこんな質問をします。

 

 

 

 

 

「では、学校に遅刻しないよう、朝一定の時間に起きるのはだれの仕事ですか?」

 

 

 

 

 

そう、学校に遅刻しないように起きるのは子供自身の仕事です。

 

 

 

 

 

ところが、その仕事を子供から奪って、親が起こしてしまうことで子供は親に依存するようになります。

 

 

 

 

 

そして、子供の自立はさまたげられます。

 

 

 

 

 

「起こさないと遅刻するから」という親心による介入は、結果的に、子供が自分で起きなくてもよいという状態を作ってしまいます。

 

 

 

 

 

子供が起きてこないのではなく、親が起こすから子供は起きてこなくていいのです。

 

 

 

 

 

子供に教えたいことの二つ目は「責任」です。

 

 

 

 

 

責任というと、「ねばならない」もの、重くてできれば背負いたくないものという印象を受けます。

 

 

 

 

 

それは私たちが学んできた責任が、責められることだからです。

 

 

 

 

 

何か都合の悪いことがあった時、それについて責められるのが責任です。ですから、人は進んで責任をとろうとは思いません。

 

 

 

 

 

でも、本来、責任の意味はちょっと違うところにあります。

 

 

 

 

 

責任は、英語で「リスポンシィビリティー(RESPONSIBILITY」と言い、「RESPONSE(反応)」と「ABILITY(能力)」という二つの言葉から成っています。

 

 

 

 

 

つまり、責任とは「反応する能力」を意味するのです。

 

 

 

 

 

子供に教えたい責任は、日常の反応しなければならないことに対して、自分で積極的に反応することです。

 

 

 

 

 

そのためには、子供の仕事を取り上げないこと、朝起きること、支度をすることから始まり、小学校へあがるころには自分でするべきことは自分でできるようサポートしてあげることが大切です。

 

 

 

 

 

「自分でやりなさい」と子供に仕事を押しつけるのではなく、子供がやりたくなるような環境づくりをしましょう。

 

 

 

 

 

環境づくりの第一歩は、子供のやりたがりの芽が出てきたときに、親がその邪魔をしないことです。

 

 

 

 

 

一歳半ぐらいから、子供は何でも自分でしようとしはじめます。三歳くらいになると、頑固なほどの「自分でやる!」が始まります。

 

 

 

 

 

この時、なるべく子供自身にやらせることで、「やりたがり」を健康的に育てることができます。

 

 

 

 

 

でも、親はよく反対をやります。「自分で」と子供が言うと「怪我したらどうするの。まだ無理よ」と言い、子供が甘えて「やってー」と来ると、「もう大きいんだから自分でやりなさい」、これでは一貫性がありません。

 

 

 

 

 

親がはっきりとした枠組みに立ってものを言っていないことの表れです。

 

 

 

 

 

子供の仕事は子供に任せる、そして甘えは受け入れるというように、はっきりとした枠組みを持っていれば、迷うことなく一貫性を持って子供に対応できるのです。

 

 

 

 

 

原因と結果から子供は学んでいく

 

 

 

 

 

朝、自分で起きることがなぜ責任(反応する能力)を育てるのかについてご説明しましょう。

 

 

 

 

 

物事には必ず原因と結果があります。例えば、毎朝七時に起きて、一時間かけて支度をし、八時に家を出ると遅刻しないで余裕をもって学校へ行けるとしましょう。

 

 

 

 

 

ところがその日、目が覚めたら七時半です。あわてて支度をし、学校へ行ったのですが遅刻をしてしまいました。

 

 

 

 

 

七時半に起きるという原因の結果、遅刻となったのです。クラスメートが全員席についている教室へ、一人で入っていくのはきまりの悪いものです。

 

 

 

 

 

おまけに先生にも注意もされます。この体験は、子供にとって居心地の悪いものです。そこで子供は考えます。どうしたら今後、居心地の悪い思いをしないですむのか。

 

 

 

 

 

子供は考えます。そして、「明日は七時に起きよう」という結論に達します。

 

 

 

 

 

次の日、七時に起きた子供は、余裕をもって学校に行くことができました。

 

 

 

 

 

そこで子供は、自分が行動を変えることで結果を変えられることを学びます。

 

 

 

 

 

自分が原因を変えることで、その結果さえも変えることができることを学ぶのです。

 

 

 

 

 

このような体験を日々の中で繰り返してきた子供は、居心地の悪いことが起こると、どうしたらいいかを考える習慣がつきます。

 

 

 

 

 

そして、その原因を変えるよう努力しようとします。それこそが現状に反応する能力です。

 

 

 

 

 

人はこのように、原因と結果の法則の中で自分がどのように行動するべきかを学んでいきます。

 

 

 

 

 

そうやって問題処理能力が高まっていくのです。

 

 

 

 

 

一方、親が起こして遅刻をした場合はどうでしょう。その子は家に帰ってきてきっと言うでしょう。「お母さん(お父さん)が、もっと早く起こしてくれなかったから」

 

 

 

 

 

原因を作ったのは自分ではないのです。居心地の悪い結果を作ったのも自分ではなく、きちんと起してくれなかった親です。

 

 

 

 

 

このとき子供は居心地の悪さを親のせいにします。親の被害者です。親のせいなので、原因を自分で変えようという考えには至りません。

 

 

 

 

 

「もっと早く起してくれなかったから」と言われた親の方も、「何言ってるの。自分で起きなさい」と反発はするものの、次の日もまた子供を起こします。

 

 

 

 

 

子供を遅刻させないのは親の仕事だと考えるからです。

 

 

 

 

 

こうして子供は立派な被害者へと育っていきます。

 

 

 

 

 

被害者は、自分の体験は自分で変えられることを知りません。とても無力な存在です。

 

 

 

 

 

原因を考える努力をする代わりに誰かを責めます。

 

 

 

 

 

その責めを引き受けてくれる人がいる限り、被害者は自分の人生を自分で変えようとはしないのです。

 

 



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